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この世界の残酷さが苦しい

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有り難し有り難し 23

この世界に本当に仏様の慈悲があるのなら、どうして世界中の残酷な営みが今も続けられていて、全ての生命の恒久的平和が保証されないのでしょうか。
結局、生き物として生まれてしまった以上は飢餓や戦争、弱肉強食の世界に放り込まれるのが殆どで、私のように平和で衛生的な生活ができるのは一握りです。いつかはこれをお返ししなければならないのは良いのですが、この世界の苦しみを肩代わりするのは恐ろしくて嫌だと思ってしまいます。奪い合いでしか存在を保てない物質世界にもう産まれたくないのですが、世界中の残酷な営みは止まらずこれからもっと加速するだろうことを考えれば考えるほど、この世界には神も仏もおらず、ただこの地球が無くなるまで残酷な営みから逃れられない無限地獄でしかないと感じて苦しくなります。

どうしてお釈迦様はこの世界を肯定できたのでしょうか。人間でなくとも、野生動物の過酷な弱肉強食、遡れば隕石による避け難い絶滅。それなのに生き物はまだ生きることを選んでしまっている。私もまだ、「今死ねば絶対に御浄土に行くことができる」と誘われても少し躊躇してしまいます。だから私は御浄土には行けない。それもまた苦しい。

自分の生活に集中しようとしても、希望を持とうとしても、それが容赦なく砕かれることもあると知っている以上、難しいです。災害や戦争、犯罪によって無慈悲に未来を奪われた人達の中には、私なんかよりもずっと賢くて清らかな人だっていた筈です。安心して生きられるかどうか、命を全うできるかどうかなんてどこに生まれるかの運でしかない。宗教とは、物質的な苦痛に耐えきれない人間が頭の中で作り出したものに過ぎません。私も本当はお浄土の存在を信じたい。けれど「もしお浄土があるのなら、もし本当に神仏の救いがあるのなら、どうして世界は今も残酷なままであり続ける?」と思うと信じることができません。破滅的なものばかりが真実のように思えてしまいます。

私はただ、安心して生きていたい。誰からも傷つけられず、災害や戦争に巻き込まれず、死んだらちゃんと安らかな場所に導かれる。そういう「確固たる」保証が欲しいだけなのです。ですが今の世界では、残酷な中に放り込まれる確率の方が極めて高く、人間の行き詰まり感からしてこれからの世界はより残酷な弱肉強食の世界になるでしょう。次に生まれるときは、ひたすらに残酷な環境の中なのでしょう。

2025年3月15日 10:23

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

絶望だけでない、優しさにも出会って。あなたも大切な一人です。

全てのいのちに仏様の慈悲が届いているのに、感謝しながら人に愛を向けること無く。自分の都合のいいようにだけ受け取って、自分の(自国)利益しか考えず、主張ばかりを正当化し、他を傷つけてでも攻撃し奪っていく。そんな世の中を動かしているのが、我々 愚かな人間なのでしょうね…。

毎日 誰かが涙し、血を流し、命が失われていく。この瞬間もどこかで。本当に悲しく、情けなく、そして無力な私だなと思い知らされます。

あなたがおっしゃるように、苦しい世界を生きなければならないけれど、この現実に心を痛めながらも丁寧に生きようと努める人だっているのです。仏様の慈悲をちゃんといただいて、その喜びの中で 誰かに愛を向けていける人だっています。誰かの優しさに、温もりも感じていける世の中でもありますよ。
私は、そんな人たちにも出会ってきました。だから私自身も、救いを求める手を掴んでいきたい。こうしてハスノハで、もがく あなたを感じながら、絶望だけでない 誰かの優しさにも出会ってほしいなと、いつも あなたを想っています。

人間には愚かさもある。どうしようもない生き物です。だけど、それに気づいたときに、ちゃんと学び改めていける人だっています。仏様の慈悲は、そこまで見抜いて、黙って私たちを見ておられます。仏様に報恩の心で生きていきたい、それが出来るのも人間なのです。

あなたも、私も、仏様の慈悲に包まれていますよ。安心の中で、恩に報いていけるよう、この命 大切にして参りましょう。誰かの命もまた同じように大切に想っていきましょう。

いつも、大切なことに気づかせてくださり、ありがとうございます。

2025年3月15日 23:24
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有り難し
おきもち

個別相談可能
はじめまして(*^^*) 中田みえです。 教善寺 住職として、母親として、慌ただしく過ごしております。 ◆ゲートキーパー ご相談 駆け込み寺 (訪問は要予約。まずはメールでお問い合わせください) ◆ビハーラ僧、終末期ターミナルケア、看取り、グリーフケア、希死念慮、自死、産前産後うつ、育児、DV、デートDV、トラウマ、PTSD、傾聴、手話、要約筆記、電話相談員、小学校支援員としても、サポートしています。 ◆一般社団法人『グリーフケアともしび』理事長 【ともしび遺族会】運営 毎月 第1金・昼夜2回開催(大阪駅前第3ビル) 14:00〜,18:00〜 お問い合わせ申込⬇️こちらから griefcare.tomoshibi@icloud.com *この活動は皆さまのご支援により支えられております。ご協力をよろしくお願いします。 ゆうちょ銀行 口座番号 普通408-6452769 一般社団法人グリーフケアともしび ◆『ビハーラサロン おしゃべりカフェひだまり』 ビハーラ和歌山代表 居場所運営 問い合わせ申込⬇️こちらから griefcare.tomoshibi@icloud.com ◆GEはしもとサピュイエ 所属 (Gender Equality 誰もが自分らしく生きることができる社会をめざして)DV・女性支援 ◆認定NPO京都自死自殺相談センターSotto 元グリーフサポート委員長(2018〜2024) ◆保育士.幼稚園教諭.小学校教諭. レクリエーションインストラクター 10年間 保育 教育の現場で 総主任として勤めた経験も生かしつつ、お話できることがあれば 幸いです。 いつも あなたとともに。南無阿弥陀仏 ここでは、宗旨を問いません。 まずは、ひとりで抱え込まないで。 来寺お問い合わせは⬇️こちらから miehimeyo@gmail.com ※時間を割いて、あなたに向き合っています。 ですので、過去の質問へのお返事がない方には、応えていません。お礼回答がある方を優先しています。 懇志応援も宜しくお願いします。 ※個別相談は、hasunohaオンライン相談より受け付けています。お寺への いきなりの電話相談は受け付けておりません。また夜中や早朝の電話もご遠慮ください。 法務を優先させてください。
午後から夜の時間帯は都合がつけやすいです。特に21:30以降は、たっぷりとした時間が取れます。 ◆こちらから、無理に聞き出すことは致しません。 言いにくいこと、言えない気持ちも大切にします。あなたのお気持ちのままに、ゆっくり待ちながら、その気持ちを大切に受け止めたいと思っています。 ◆自死で大切な人を亡くされたり、死別により 死が受け入れられなかったり、心の整理がつかない方へ。30分ずつでも、オンラインで定期的に気持ちに向き合っていきませんか。吐露したり泣ける時間も、大事なグリーフケア 。 ◆個別電話ってドキドキして勇気のいることだけれど、声が届くから、聞こえてくるから、ちゃんと繋がっているようで、そばにいるように安心出来ることもあります。 ◆ 終末期ターミナルケア、看取り、希死念慮、自死、グリーフケア、トラウマ、PTSD、子育て、産前産後うつ、不妊、傾聴、手話、要約筆記者 としても、サポート ◆出来るだけ希望時間にお応えしたいと思いますが、午前中は毎日 法務があります。 (相談は、hasunohaオンライン相談より受付下さい。お寺へのいきなりの電話相談は受けていません。法務が優先なので) ◆一人で悩まないで。待っていますね(﹡´◡`﹡ )

分け合えば余る

拝読させて頂きました。
あなたが現実世界を見て大変悲観なさっておられることを読ませて頂きました。あなたのそのお気持ちとてもわかる様に思います。あなたのそのお気持ち心よりお察しします。

相田みつをさんの言葉「奪い合えば足らず、分け合えば余る」この言葉をもう一度思い出してかみしめて下さい。
私達一人一人がその様にお互いのことを尊重し合い思いやり分かち合えば争いや奪い合いはなくなります。本当に幸せに与えられた命を共に生きることができます。
仏様や神様やご先祖様はそんな私達のことをお導きなさって下さいます、お救いなさって下さいます。

誰かではなく、自分が先ず自分や周りの方々を大切にして生きてみましょう。

あなたがこれからの未来を大切な方とお互いを思いやり尊重し尊敬し合い、心からおおらかに豊かに幸せを皆さんと分かち合いながら生きることできます様に切に仏様や神様やご先祖様にお祈りさせて頂きます。そしてあなたを心より応援させ頂きます。

2025年3月16日 14:28
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有り難し
おきもち

個別相談可能
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラーメンが有名な処です。)これからも皆様のご質問に対して誠心誠意回答させて頂きたいと存じます。まだまだ修行中の身ですので至らぬ点あろうかとは存じますが共に精進して参りましょうね。お寺にもお気軽に遊びに来てください。
ご相談は朝から午後5時まで受け付けております。 人間関係や恋愛のお悩み、自殺願望、大切な方の死に直面した苦しみなど、どんな内容でも構いません。一人で抱え込まずに、ぜひお辛いお気持ちを吐き出してください。 仏様や神様、ご先祖様は、いつもあなたを見守り、聞いてくださっています。あなたが少しでも穏やかな気持ちになれるお手伝いをさせていただきます。

質問者からのお礼

自分の命を大事にしようとしても、誰かの優しさに心温まる瞬間があったとしても、いつかはそれも失われ、奪われる。そして生き物の「生きよう」とする作用は弱肉強食の奪い合い殺し合いにしか辿り付かない。だから残酷な営みを生み出せる人間がこの世界では大成するのです。そもそも微生物が脳味噌を得て意識を得てしまったのが間違いだったのです。
仏様が私たち人間と似たようなかたちをしているのは、結局は仏様も人間の想像の産物でしかないからです。それとも、野生動物には仏様の慈悲は届かないのでしょうか?私はただ、残酷な営みの中に生まれたくないだけです。けれど、この世界の残酷さからは温かな慈悲に満ち溢れた世界の存在を信じることがどうしてもできません。
人間は今すぐにでもこの世界を破壊できる力を持ってしまいました。その最悪の瞬間を、仏様は見過ごすのでしょう。隕石衝突で恐竜が絶滅したとき、何も出来なかったように。
未来のことを考えると、どうしても暗い気持ちで埋め尽くされます。

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