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今の恋愛関係を続けるべきかどうか

回答数回答 3
有り難し有り難し 16

6年くらい付き合っている彼女がいます。最初は一目惚れで好きになって、付き合ってくれたことに本当に感謝しています。付き合い始めてからずっと同棲して、一緒に学生から社会人になって、今まで過ごしてきました。

でも、時間が経つにつれて好きな気持ちはだんだん薄くなって、今では彼女がいることが習慣みたいになり、依存しているようにも感じます。嫌いじゃないけど、特別に好きという気持ちもなくなってきて、この恋愛を続ける意味が分からなくなってきました。嫌いなわけでもないのに、なぜか苦しいです。別れるべきかどうか、ずっと考えてしまいます。どう選んでも苦しいです。彼女を傷つけたくありません。

この気持ちは正直に彼女にも相談しました。彼女は「あなたの意思を尊重する」と言ってくれました。でも、自分が本当はどう思っているのか分からず、後悔するような決断はしたくないと思っています。

2025年9月5日 16:20

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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

気持ちと形

 相談を起こしてくれて、ありがとうございます。
 そう、気持ちって変わっていくんです。「永遠に変わらず好きです!」というセリフは…それに限らず全てなのですが…「今はそう思っている」という限定付きなのです。
 私には妻がおりまして、最初に出会ってから30年近くになりますけれど、ずっと同じ気持ちを保ってきたかと問えば、そんなことはないです。恐らく彼女も同じでしょう。「大好き!」と思った時もあれば「大っ嫌い!」という瞬間もある。
 だから人間は多分、制度を作ったのでしょう。その最たるものは結婚です。フラフラする気持ちを、ある程度の幅に収める装置として。そして、その方が社会全体が安定して継続するから、結婚すると社会的に守られる事柄が増えるのです。
 私から見るに、同棲というのは中途半端な「お試し期間」であると思います。それはやはり、終わりを迎えるべき。
「制度でお互いを縛るなんてナンセンス」というのも価値観の一つですが、その価値観に縛られるのも、また如何なものか…と思いますよ。つまり「一旦、結婚という服を着て2人の縁を紡いでみたら?」というのが私の正直な思いです。それがもし2人にとって窮屈ならば、脱げばよい。
 彼女があなたと同年齢かは分かりませんが、男にとっての年齢と、女性にとってのそれは、同じ数字でも意味合いは異なります。婚活市場の話を聞けば、それは理解できるでしょう。
 彼女が「あなたの意思で決めて」と言うのは、「決めないでもいい」という意味ではないと思います。それは私の勝手な推測ではありますが、あなたに幾歳月かの命を掛けてくれた、縁のある人なので、ゆめゆめ「あなたの好きにして。何なら選択しなくてもいいわよ。」ではない(可能性がある)ことは心得て欲しいと願います。

2025年9月6日 1:08
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有り難し
おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊さんに限らず、二足のわらじを履くことで、話に幅が出るはずだと考えて、はき続けています。子育てとか家族論とか考えつつ、でも仏教って個人のものだなぁと感じたりします。

しっかりと向き合ってみましょう

拝読させて頂きました。
あなたは今お付き合いなさている方とこれからどうすればいいのかとお悩みなさっているのですね。詳細なあなたやその人とのことはわからないですけれど、あなたがとても悩んでいることは伝わってきます。お気持ち心よりお察しします。
そうですね…長く付き合っていくと自分の気持ちも相手の気持ちも分からなくなっていってしまうことはとてもよくあると思います。特に同棲生活を長くしていると毎日の生活の中で埋もれてしまって本当に好きなのかどうか、これでいいのかもわからなくなっていってしまいますからね。とてもそういうことは多いです。
できればあなたもその人もそれぞれに落ち着いてこれからの自分の人生や未来についてじっくりとお向き合いなさり、どうしていくことがいいのか自分にも相手にもどうすることが望ましいのか思い描いていきましょう。
あわてて答えを出すことではないとは思います。
ですが、少し時間を区切ってお考えなさってみてもいいと思います。
あなたの人生や未来も大切です、その人の人生も未来も大切ですからね。
しっかりとそれぞれお考えなさり自分の思いを確認してみましょう。
そうしてみて再度それぞれの思いやお考えをお話ししてみましょう。
最初に結論ありきでもなくていいと思います。ゆっくりと思いを一つ一つ言葉にしてみて相手の言葉もしっかりと耳を傾けて受け止めていきましょう。

そしてこれからどう生きていこうか自分と相手と意見を交えながら前を向いてみましょう。どのような生き方や未来をご選択なさるかわからないですが、それぞれとても尊重されるべきですからね。
あなたとその人がこれからの未来にしっかりとお向き合いなさっていかれ、自分自身の人生を心から大切になさり生きていくことできます様に、大切な方とお互いを尊重し合い与えられた人生を豊かに幸せに生き抜いていかれます様に切に祈っております。
そしてあなたやその人を心より応援させ頂きます。

2025年9月6日 10:12
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有り難し
おきもち

個別相談可能
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラーメンが有名な処です。)これからも皆様のご質問に対して誠心誠意回答させて頂きたいと存じます。まだまだ修行中の身ですので至らぬ点あろうかとは存じますが共に精進して参りましょうね。お寺にもお気軽に遊びに来てください。
ご相談は朝から午後5時まで受け付けております。 人間関係や恋愛のお悩み、自殺願望、大切な方の死に直面した苦しみなど、どんな内容でも構いません。一人で抱え込まずに、ぜひお辛いお気持ちを吐き出してください。 仏様や神様、ご先祖様は、いつもあなたを見守り、聞いてくださっています。あなたが少しでも穏やかな気持ちになれるお手伝いをさせていただきます。

愛情が習慣になったとき

1. 恋愛の変化は自然なこと

恋愛は「ときめき」から始まりますが、長く続くうちに「安定」や「習慣」へと姿を変えます。仏教でいう「諸行無常」の通り、心も関係も移ろいゆくのが自然な姿です。最初の強い感情が弱まること自体が、必ずしも「間違い」や「失敗」を意味するわけではありません。

2. 「苦しさ」の正体

今あなたが苦しいのは、彼女を傷つけたくない気持ちと、自分の本音が揺れている気持ちの間に立っているからでしょう。つまり、「続けるにしても苦しい」「別れるにしても苦しい」と板挟みになっています。これは「執着(しゅうじゃく)」が生む苦しみです。関係をどうにか保とうとする心と、手放したい心がせめぎ合うとき、人は苦しむのです。

3. 決断のヒント

「彼女といることで自分が成長できるか」
 恋愛は「相手が好きかどうか」だけでなく、「共にいることで自分の心がどう変化するか」も大切です。彼女との生活に学びや安心、未来への希望が見えるなら、それは続ける理由になります。

「いない未来を思い描けるか」
 彼女がいない日常をイメージしてみてください。寂しさよりも解放感が勝つのか、それとも喪失感の方が強いのか。その答えが、心の奥底にある本音を示してくれることがあります。

「時間を区切る」
 すぐに結論を出さず、「半年後にもう一度考える」など、期限を決めてみるのも方法です。その間に自分がどう感じるか、関係がどう変わるかを見極めても遅くはありません。

4. 彼女への向き合い方

正直に気持ちを伝えたあなたの誠実さは、とても大切です。彼女が「尊重する」と言ってくれたのは、その誠実さを理解しているからでしょう。これ以上「傷つけない」ことを恐れるよりも、「正直であること」を続ける方が、彼女に対しても誠実な態度です。

まとめ

恋愛の感情が変化するのは自然なこと。

苦しみの原因は「執着」から生まれている。

「彼女といることでの成長」と「彼女がいない未来の自分」を比較してみること。

すぐに結論を出さず、時間を区切って見極めるのも一つの道。

「正しい選択」は一つではありません。大切なのは、どの選択をしても「その後の自分を受け入れる心」を育てていくことです。

合掌

2025年9月8日 14:51
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有り難し
おきもち

個別相談可能
仏教×対話×ビジネス。僧侶・理学療法士・プロファシリテーター。整うコンサルタント。仏教と対話で導く、リーダーのための内省と再構築。ビジネスという営みを通じて、人が本音と出会い、本来の個性で生きる場をひらいています。 ※お坊さん回答の中に「鈴木光浄」がおりますが当初諸事情がございまして私が回答したものでございます。そちらもあわせてご参照ください
職業柄、人生相談はこれまで多数受けてきました。 ぜひご自身の本音を出してください。向き合ってください。 私は伴走させていただきます。 理学療法士でありますので、これまで急性期から終末期まで患者さんを担当。 町の診療所から在宅までキャリアを築く。 2歳から108歳まで患者さん担当。 カウンセラー、コーチ、コンサルタントでもありますので メンタルヘルスから新規事業、マネジメントまで相談対応可能。 ビジョンワークはライフワーク。

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