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執着が捨てられない回答受付中

回答数回答 1
有り難し有り難し 6

いつもお世話になっております。
いろんなことに関して執着を捨てたいと思うのですが、なかなか捨てられません。
どうしたら良いでしょうか。
何かヒントでもいただけたら幸いです。

2025年9月9日 17:43

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

目や耳は執着したことがない。だから自分の目や耳に学ぶとよい。

私は今電車に乗っています。
執着というものはことばです。
あるにはあるのだけれども、それは心理作用で永続しないもの。
あなたの目は今見ているものを残さず、トドメもせずに永遠に最新のものを映しているということを念じてみてください。
あるいは、この文字を追いながら冒頭の言葉やタイトルの言葉、さっき見ていたものがないでしょう?
それが執着を全自動で離れてくれる人間の素晴らしい機能なのです。
オートマティック執着除去作用はそこにある。
私は今、東京~埼玉の西武戦で電車に揺られながらこれを打っています。
眼には今黄色い電車、西武線が通り過ぎていきました。
お空にはカラスが飛んでいて、ちょうどさっき追い越しました。
アパートや車、踏切が映しました。木や夕焼け、鉄塔、マンション、学校、道行く人が目に映りましたが、もう私の目には何も映っていませんよ?
だから、アナタもそれは同じです。
執着はマボロシ。
執着しているという風に思うから、ますますそのことを気にするようになる。
一方で人間の目も耳も正直。何も残っていません。
何処にも執着なんてないのです。
この当たり前にして確かなる大真実を人は見落としているのです。
執着したい、取っておきたいと言ったって、それは不可能。
美味しい食べ物や飲み物を残しておきたいと言っても舌は味はずっとし続けるわけではありませんし、ガムはずっと味が長続きするというのも、実はそれはウソ。本当は長続きしているというよりも、毎回新しい所の味を味わっているので、味が長く続いていると錯覚しているだけです。唾液だって前のものではありません。
よって、騙されないでください。
執着なんてあってないようなものなのです。
だって、あなたの目は今の景色、今の世界を観ていて、その人やその事、その嫌なものはもうそこにはないはずです。
あなたの目も耳もいつでも新しい物事と一緒なのです。
自分に正直に、自分に素直になれば人間の執着は外れるようにできています。
その執着を払おうとか忘れようと化すればするほど、かえってそのことを意識してしまう。だから執着が外れないようになるのです。
参考
本当に無視をするということは無視をすることではない。
無視をするということはそのことを意識しているのです。
本当にすっきりした人は、そんなこと相手にもしない。
悩み無き吉祥なる心に目覚めますように。

2025年9月9日 17:59
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質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。
本当に無視をするということは無視をすることではない。
無視をするということはそのことを意識しているのです。
本当にすっきりした人は、そんなこと相手にもしない。

心にすごく響きました。本当にそうだなあとしみじみと思いました。
執着を捨てたいと思うこと自体が執着してるんだなあと思いました。
大切なことに気づかせていただきありがとうございました。

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