大人になっていくのが怖い回答受付中
前回お世話になったサイトなので、今回もまたここにご相談させていただきます。
いつの間にか今年で17歳になっていました。それなのに自分の大人として生きる人生の準備がまだ整っていなくて、焦りを感じています。
小学校を卒業した辺りから成長のスピードが異様に早くなった気がするし、そこで過ごした時間も全て空白に感じてしまって、毎日の日々を消費していくのももったいない気持ちです。
まだ16歳が良かったし、なんならずっと子供の地点のままで気楽にいたかったです。
甘えなのかもしれませんが。
自分の心の中ではまだ小6〜中1頃の感覚で止まっていて、もう自分の体が17歳だという事実に実感が持てなくて不思議です。
あれから今の歳になるまで過ごしてきた一年一年が白黒のパラパラ漫画の様です。
周りの人達はみんな自分を置いていきます。
自分一人だけ取り残された気分で、早く大人に追いつかないといけないのにそれがまだしっくり来なくて様子見していたいっていう複雑な状態です。
これからの人生が先の見えないトンネルみたいで不安で徐々に自分が削られていくような、渦に飲み込まれていく感じがします。
いつの間にか歳を取ってしまうのが怖いです。体がしわくちゃになって老いていくのもいつか死ぬのも嫌です。
昔の自分も思い出も全部恋しいし胸が苦しくなるぐらいの強い愛着を持ってしまいます。
今までの子供の自分でいられなくなるのも、そのうち環境も周りの人の接し方も変わっていってしまうのも圧倒的に寂しいです。この感覚はどうすればいいですか?
いつかこの自分の事実に対して余裕を持って自然と受け入れられる時が来るんでしょうか?正直不安だらけでこれからどうしていけばいいのかが分からないです。
お坊さんからの回答 2件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
変化(苦しみ)に対処し続けるのが生命
いつまでも子供でいたい。
実は私も高校生までそう思っていました。
状況変化に対応するのってとても不安で面倒くさくて苦痛ですから、できるだけ今の状況でいたいという気持ち(怠けの煩悩)は、誰にでもあるのです。
でも、おたまじゃくしが「まだカエルになりたくない」と言っても、夏までにカエルになってしまうのは止められない。
そもそも私達は、停止していれば「息を吐きたい」という苦痛が生じ、めでたく願いが叶って息を吐けば次は「息を吸いたい」という苦痛が生じます。
立っていれば座りたくなり、座っていれば寝転びたくなり、寝転んでいれば立ちたくなる。
家にいれば出かけたくなり、出かければ家が恋しくなる。
そのように、苦しみから苦しみへと動きまわり、毎日毎秒の新たな苦しみ(宿題)に対処し続けることが、生きることなのです。
ですから、おたまじゃくしにはおたまじゃくしの苦しみ(宿題)があり、カエルにはカエルの宿題がある。
ですが、安心してください。
おたまじゃくしには「地上で肺呼吸なんて無理」だと思えても、カエルになれば意外とすんなりできます。
年齢や立場が変われば、意外とそれ相応の能力や武器(アイテム)が与えられるものなので、変化(毎日毎秒の苦しみ)を恐れすぎず、その都度その都度、できることをできる範囲でやれば良いだけだと思いましょう。
行ったところが着いたところ。
死ぬまで生きれば良いだけです。
“子どもでいたい”という痛みは、心が成長している証
あなたの言葉からは、
時間の流れに取り残されるような不安、
そして「子どものままでいたい」という切実な願いがにじんでいます。
その感覚は決して甘えではなく、
「変化を自覚できるほど心が成熟している証拠」です。
1. 「過去に戻りたい」は、“いまを失いたくない”という叫び
小学生の頃の時間が恋しくなるのは、
あの頃が輝いていたからだけではありません。
「自分が確かにそこにいた」という安心感があったからです。
仏教では、それを“無常”
すべてのものは移り変わるという真理として説きます。
時間が流れることに痛みを感じるのは、
あなたが“いま”を大切にできる心を持っているから。
無常を悲しむことは、人としてとても自然なことなのです。
2. 「焦り」は、成長の途中にしか現れない
「まだ大人になりたくない」と思う一方で、
「早く追いつかなきゃ」と焦る。
この相反する感情こそ、成長の中間地点にいる証です。
大人になるとは、
「過去を捨てること」ではなく、
「過去を抱えたまま前に進むこと」。
13歳のあなたも、16歳のあなたも、そして17歳のあなたも、
全部あなたの中に“共存”しています。
だから焦らずに、
過去の自分を「置いていく」のではなく、
「一緒に連れていく」ように生きてください。
3. 「歳をとるのが怖い」
それは“命を愛している”から
老いること、死ぬことが怖いのは、
あなたが“生きること”を大切に思っているからです。
仏教では、命を「刹那の連続」と説きます。
いま感じている呼吸も、思考も、すべて一瞬一瞬が生まれ変わり続けている。
つまり、あなたは毎瞬ごとに“新しい自分”に生まれ変わっているのです。
歳を重ねるとは、失うことではなく、
命が積み重なっていく尊い証なのです。
4. 最後に
焦りの中に「優しさ」がある
あなたが「変わってしまうのが寂しい」と思うのは、
人とのつながりや時間を大切に感じているからです。
それは、とても優しい心です。
大人になるとは、
“変化を恐れながらも、それでも前を向く勇気”を持つこと。
あなたはすでに、その入り口に立っています。
どうか、今の焦りも不安も、否定せずに抱きしめてください。
それこそが、あなたの心が確かに生きている証です。
合掌



職業柄、人生相談はこれまで多数受けてきました。
ぜひご自身の本音を出してください。向き合ってください。
私は伴走させていただきます。
理学療法士でありますので、これまで急性期から終末期まで患者さんを担当。
町の診療所から在宅までキャリアを築く。
2歳から108歳まで患者さん担当。
カウンセラー、コーチ、コンサルタントでもありますので
メンタルヘルスから新規事業、マネジメントまで相談対応可能。
ビジョンワークはライフワーク。