メリットだらけなのに、なんとなく嫌
いつもお世話になっております。
応募しようとしている職について、自分にとってはメリットだらけなのに「なんとなく嫌」という感覚が拭いきれず、この感覚をどうすればいいか悩んでおり、質問させていただきました。
私は大学の非常勤講師4年目に入ったところで、色々な大学で教えています。一般企業や大学の研究室でフルタイムで働いたこともありますが、同じ場所に長時間いること・毎日同じ場所に行くことが苦痛に感じるタイプなので、現在の立場(=授業をきちんとしていればあとは自由)は自分にとても合っていると感じています。
しかしながら、どんなに授業を頑張っても給与が上がるわけでもないし、教授ではないので、授業と両立して行っている研究については、すべて自費で進めています。気は楽なのですが、この立場にも少し飽きてきた&もっと色々な面で満足できるような働き方がしたいと感じるようになってきました。
最近、ある大学のフルタイムの講師の求人を見つけたのですが、今より少ないコマ数で、基本給も上がるばかりか、研究費も出していただけるという夢のような条件でした。フルタイムなので、授業以外は大学内の研究室(他の先生と共同)で過ごさなければならず、授業以外の業務もする必要があるので、その点はちょっと自由が奪われる感じがするのですが、もしも採用されたら教員として・研究者として、より成長できる環境が整っていると感じたので、ここに応募してみよう!と思い、応募書類の準備を進めているところです。
しかし……、なんだかモヤモヤするのです。
今の自分の立場よりもっと良く、環境も変わり、レベルアップできる仕事のはずなのに、なんだか過去の、フルタイム勤務で心身が疲弊してインスピレーションが枯渇していたころの自分に引き戻されてしまうような、なんだか嫌な感覚が拭えないのです。まだ採用されてもいないのに、「もし採用されたらどうしよう、嫌だな、自由が奪われる」と今から鬱々としてしまい、やっぱり今の気楽な立場で研究を続ける方がいいかな、なんて思い始めて、迷路にはまった気分です。
好条件なのになんだか嫌だと思うこの気持ちを、どのようにとらえ、どのように選択していけば良いでしょうか。もしもヒントがありましたら、お聞きしたいと思い、投稿しました。どうぞよろしくお願いします
お坊さんからの回答 4件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
好条件でも、続けられるのか。身体やメンタルと相談ですよね。
美味しいとこ取りは、都合がいい話ですよね。夢のような条件と言いながらも、今の生活も手放したくない。自由というのが、あなたには一番魅力的なのかもしれませんね。
ただ、こんな応募があるのは稀なこと。他にも希望者がいるのではないでしょうか。前向きで意気込みのある人や、目標を掲げている人が採用されていくのではないでしょうか。
満足した働き方は、今の環境かもしれませんよ。あなたは、ただ慣れてしまっただけなのかも。充実させようと思うと、今以上の変化や取り組みも必要になってくる。
ですが、過去のフルタイム勤務で心身が疲弊したのであれば、現実に厳しいのではないでしょうか。
好条件でも、続けられるのか。自分の身体やメンタルと相談ですよね。
仕事以外で、満足できる生き甲斐を見つけるのもいいんじゃないかしら。
あなたにとって「よりよく生きる」選択をする
「条件はいいのに、なんとなく嫌」という感覚、よく分かります。
私も会社員時代、給料・勤務地・やりがい・将来性と、あれこれ秤にかけて悩みましたが、いくら考えても腑に落ちないのですよね。
曹洞宗では食事の前に「五観の偈(ごかんのげ)」というお経を唱えます。
食事を通して「生きるとは何か」を問うお経ですが、今のご相談にも響くところがあると思います。
特に三つ目の教えは「貪(むさぼ)る心から離れましょう」というもの。
給与が上がる・研究費が出る=プラス、自由が減る・拘束時間が増える=マイナス、と心の中で足し算引き算をしている状態を、仏教では「貪り」と呼びます。
この状態にある限り、どれだけプラスを積み上げても「本当にこれでいいのか」という迷いは消えません。
あなたの「なんとなく嫌」は、心の奥で「この計算では答えは出ない」と気づいているサインかもしれません。
そこで視点を変えてみてください。
五観の偈の二つ目は「自分はその縁に応えるだけの行いをしているか」を問う教えです。
「この仕事は自分に何をくれるのか」ではなく「自分はその場所に何を差し出せるのか」。順番を逆にするのです。
そして最後、五つ目は「よりよく生きるために、今これをいただく」。
何のために生きるのか、という問いに立ち返ることです。
あなたにとって「よりよく生きる」とは、気楽さなのか、自由な時間なのか、誰かと深く関わることなのか。
その問いを置き去りにして条件だけ眺めていても、迷路から抜け出せません。
応募してもしなくても、どちらでも構わないと思います。
ただ、その選択があなたにとって「よりよく生きる」ためのものであってほしいのです。
自由が奪われる感覚の奥にあるのが、ただの怠け心なのか、大切な直感なのか——それは天秤の上では見えません。
もしよろしければ、今日のお食事の一口目の前に5秒だけ、
「このご飯はどれだけのご縁の上にあるか」
「自分はそれに応える行いをしているか」
「自分は何のために生きているのか」
と問うてみてください。
続けるうちに、不思議と仕事やキャリアに向き合う目が変わってきます。
あなたが納得のいく答えに出会えますよう、心よりお祈り申し上げます。
合掌
行ってみればいいのでは。
もちろん,決めるのはご自身ですけれど。環境というのは洋服みたいなもので,いっときは自分にぴったりだと思っても,あなた自身がどうしたって変化してゆく存在なのですから,「もっと,こういう服を着てみたい」というのは自然な感覚だと思います。
全て自分のいいように,というのはトップか独立しないと難しいでしょう。それは「組織に守られない」という側面も持つことですが。
だから。
いずれ独立していく,完全に自立するんだと思うならば,そのための準備と位置付けて「稼ぐ」にシフトしても良いのではないかしら。
以前の経験が躊躇させる,というのは私にも経験はありますが,まだ未定のことでもあります。あなたも昔のあなたではない。若さとか体力とか、失ったものもあるでしょうけれど,経験を積んで学びも増えているはずです。「誰かを育てるための仕事」に着くのも、順番かも知れませんよ。
ということで,飛び込んでみることをお勧めします。
その上で,改めて明記します。決めるのはあなたです。
拝読させて頂きました。
あなたの仕事に対するお考えを読ませて頂きました。詳細なあなたや仕事や周りの諸状況はわからないですけれども、あなたのそのお気持ちわかるように感じます。お気持ち心よりお察しします。
あなたが今までそのようにお過ごしなさってお仕事していらしたらそう思うと思います。フルタイムで勤務することになれば様々やらなければならないことも沢山増えてきます。組織の中でお勤めしなければならなくなってしまいますからね。
その点よくよく考えてみてはいかがでしょう。フルタイム勤務でお勤めなさることで得られることも多いでしょうからね。
あなたがこれからも素晴らしいお仕事なさっていかれ充実した人生を生きることできますように心よりお祈りさせて頂きます。
至心合掌
質問者からのお礼
佐藤様、中田様
いつも私の自分本位な質問にも、真摯にご回答くださり、ありがとうございます。
自分の質問とご回答を何度も読み返しました。自分は、過去にうまくいかずに、自分は所詮こんなもんだ、と思っていたのを、もう終わりにしたいんだな、と思いました。やはり仕事において、今のぬるま湯に浸かりきった自分は強烈に嫌だな、と感じました。
その気持ちが明らかになって良かったです。ありがとうございます😭
Kousyo様
いつもありがとうございます。
幼稚な質問でお恥ずかしいばかりです。
何事も1人では成り立たない、それは大学という組織も同じで、自分がどう貢献できそうか考えてみたいと思います。
コウブン様
はじめまして。
この度は、豊かさの本質を考えさせてくれるような、曹洞宗の大切な教えをいただき、本当にありがとうございます。昨夜、帰りの電車の中で読みながら、ジーンとしてしまいました。
実はご回答いただく前日に、応募してみようと決めて、少しスッキリし、大学時代の先生にも推薦状を書いていただいたりして順調に準備を進めていたのですが、1人になったときに、言いようのない不安や焦りが襲ってきて、一体何なのだ、と思っていたんです。
それはきっと、私の中にある貪りの苦しさだったのですね。私の深い部分では、もう、そうやって物事を秤にかけて計算しながら生きていくのは違うよ、とメッセージを送ってくれていたのですね。
長年にわたって染みついた考え方は容易に手放せないかもしれませんが、まずは食事の時間から、より良く生きる練習をしたいと思います。ありがとうございます。



午後から夜の時間帯は都合がつきやすいです。
◆こちらから、無理に聞き出すことは致しません。
言いにくいこと、言えない気持ちも大切にします。あなたのお気持ちのままに、ゆっくり待ちながら、その気持ちを大切に受け止めたいと思っています。
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◆出来るだけ希望時間にお応えしたいと思いますが、午前中は毎日 法務があります。
(相談は、hasunohaオンライン相談より受付下さい。お寺へのいきなりの電話相談は受けていません。法務が優先なので)
◆一人で悩まないで。待っていますね(﹡´◡`﹡ )