人徳がなくて自分は滅びるのでは回答受付中
そろそろ還暦に手が届く年齢となりました。専門的なことを活かせる仕事をしていられるのはありがたい限りですが、かつては正社員の職場をリストラで追われ、すでに10年以上、もとの立場へ返り咲くことができずにおります。たぶん今後も難しいことでしょう。そんな私を「人徳なし」と指弾した人(故人,仏縁は深厚なお方でした)もおられました。私自身は、「自分には単に運がないだけで、人徳がないとまでは言えないのではないか」という思いもございますが、その反面、本当に人徳がなくて、このまま老いへ向けて没落の道を突き進むのではないかという危惧懸念もございます。運と人徳との関係は、本当に捉えどころがありませんが、それでも何か腑に落ちるお言葉を頂ければ幸甚至極です。思えば数年来、いつも似たような質問を繰り返し、心苦しい限りなのですが、そのつど力強いお言葉を回答僧諸師から賜り、少しずつですが、しだいに元気になりつつあります。ありがとうございます。
お坊さんからの回答 1件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
仏教で大事なのは今をどう生きるか
あなたの今回のご相談、そして過去のご相談を拝見すると、「人徳」にこだわっていらっしゃるようですが、私がこれまでに学んだ仏教の教えの中に「人徳」という言葉は出てきません。
仏教で大切なのは、今現在、どのように生きているかというだけです。
では、どういう人が幸運に恵まれるのか。
お釈迦様は善生経の中で次のように語っています。
「学識あり、戒めを身に備え、柔和で、才智あり、謙虚で、控えめの人」
「勇敢で怠ることなく、逆境に陥ってもたじろがず、行いを乱さず、聡明である人」
「人々をよくまとめ、友をつくり、寛大で、もの惜しみをせず、順応して導く人」
──かくのごとき人は名声を得る。
「施与と、親愛の言葉を語ること、この世で人のために尽くすこと、あれこれの事柄について適当に協同すること」
──賢者はこれらの愛護をよく観察するが故に偉大となり、称賛を博する。
私はこの中で一つだけを挙げるとすれば、「この世で人のために尽くすこと」に尽きると思っています。
あなたの現在の仕事が誰かの幸せのために役立っているのなら、それで十二分でしょう。


