母を殺してしまったのは私ですね
15年ほど前に母を亡くしました。
脳動脈瘤が破れないための予防手術で、動脈瘤を破られ、意思の疎通ができない、声も出せない、半身不随で寝たきりにされました。
入院生活でも、医者への怒りや、叶わないのにどうにか少しでも元に戻って欲しい気持ちばかりで、母には辛く当たってしまいました。
手術を受けた病院から療養病院へ移り、だれも相談する人もおらず、毎日通う病院で、悲しみといらだちで、被害者の母に優しい気持ちが持てませんでした。
何もしゃべらず、何も感じない母。
手術する前の元気な母に戻ってほしい。叶うはずは無いのに、そこまで考えが及びませんでした。
果物をたべさせたり、ゼリー状のものを飲ませたり。
一度、ペットボトルの水をたくさん飲ませて吐いたことがありました。
なんて、ひどい子供でしょうか。
そのときの私の顔は、きっと悪魔のようだったに違いありません。
それから1ヶ月ほどして、誤嚥性肺炎で亡くなりました。
あのとき、無理に飲ませたせいでしょうか。わたしが母を殺したんですね。
どうして可愛そうな母に優しい心をもってあげなかったのだろうと後悔の念で苦しくなります。
死に目には会えませんでしたが、最後に会ったとき、声の出ない口を一生懸命動かして何か言いたそうにしていました。
はじめてのことでした。
お母さん、ありがとう。
ごめんね。
その言葉を最初にかけてあげるべきだったのに。
こんなに年数が経ってから、僧侶の方に言うことができました。
ありがとうございました。
お坊さんからの回答 3件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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何年経っても想いは届いていきます。声は聞き届けてくださいます
そのようなことがあったのですね。今でも忘れることなどできませんよね。
大事な人を目の前にしながらも、何も助けてあげられない無力さに、あなたも苦しかったことでしょう。
意思疎通が難しくなられ、どのようにサポート、寄り添っていけばいいのかと、悩まれたことですよね。複雑な気持ち、もどかしい想いなども抱えながら、行き場のない感情で母に辛く当たってしまうこともあったのですね。
今、思い出しますと、(辛く当たってしまった。吐かせてしまった)ことが強く印象に残り、申し訳ない気持ちに自責の念が大きくなるばかりでしょう。
ですが、あなたが手術や入院から療養病院へ、手続き等も含め取り組んでこられたこと、誰にも相談できず悩みながらも、毎日お母さまに会いに病院に通われたことを、お母さまは見ていてくださいましたでしょう。
口にできるものをどのように口に運んだらいいのかを考えながら、それでもそばで口に運んでくれる娘に温もりを感じ、ホッと安心されたことでしょう。
あなたにとっては、もっと実感が持てて、お母さまと意思疎通をしたかったですよね。感謝や愛を伝えたかったですよね。
何年経っても想いは届いていきます。声は、聞き届けてくださいますよ。
そして、あなたの後悔も自責も、受け取ってくださり許されていくのです。初めから責めておられず、子ども(あなた)の存在は、あなたが生まれた時から、すでに親に幸せを与えてきたのですよ。
あなたもそうでしょ。子どもの存在が、私を生かしてくれた。子どもが生き、笑顔でいてくれたら、幸せだと感じる親もいるのではないでしょうか。
これからも、思い出すたびに後悔や自責が起きたら、感謝や愛を言葉にしていきませんか。「母から繋いだいのちを大切に生きていますよ」と。そうやって、あなたの中で、お母さまと生きていきましょうね。
合掌
拝読させて頂きました。
あなたのお母さんへの思いを読ませて頂きました。あなたは自分のしたことでお母さんを死なせてしまったととても責めていてとても後悔しているのですね。あなたはお母さんへ感謝と謝罪を伝えたかったのですね。詳細なあなたやお母さんのことはわからないですけれども、あなたのお気持ちとても伝わってきます。あなたのお気持ち心よりお察しします。
あなたのその気持ちはきっとお母さんに伝わっているでしょう。お母さんはあなたのその気持ちをしっかりと受け止めて下さいますし、あなたの心に寄り添って下さると思います。そしてあなたを決して責めることはなさらないと思います。
きっとお母さんはあなたのことを感謝なさっておられるでしょうし、あなたのことをいつも大切に思っていて優しくお見守りなさっていて下さいます。
どうかこれからもずっとお母さんへの思いを心からお母さんにお伝えなさり、お母さんとのご縁を大切になさって下さいね。
あなたがこれからもずっとお母さんとのご縁を大切になさり心を込めてご供養なさり、毎日を大切に生き抜かれますように切にお母さんにお祈りさせて頂きます。至心合掌
ご自身を「母を殺した」と責め続ける必要は全くないのですよ
15年もの間、どれほど苦しく、辛いお気持ちを一人で抱えてこられたことでしょう。勇気を出してお話しいただき、ありがとうございます。
突然の悲劇に直面し、行き場のない怒りや悲しみから心に余裕をなくしてしまうのは、人間という弱い存在ゆえ、誰にでも起こり得ることです。お母様に冷たく当たってしまったとご自身をひどく責めておられますが、果物やゼリーを懸命に口に運び、毎日病院に通い続けたのは、他でもないあなたの「愛情」と「献身」の証です。
お水を飲ませて吐かせてしまったのも、決して故意ではなく、要領がわからなかっただけのことです。1ヶ月後の誤嚥性肺炎に関しても、高齢の方には非常に多く見られるものであり、あの時の出来事が直接の死因とは言えません。ご自身を「母を殺した」と責め続ける必要は全くないのですよ。お母様の寿命がそこで全うされたのだと、どうか捉えてあげてください。
最後にお母様が一生懸命口を動かされていたのは、きっとあなたへ深い愛と感謝を伝えようとされていたのでしょう。15年の時を経て「もっと優しくしたかった」と深く悔い、気づかれた今のあなたの心には、尊い「慈悲の心」がしっかりと宿っています。仏様となられたお母様は、今のあなたのその優しいお心を喜び、温かく見守ってくださっています。
「ありがとう」「ごめんね」の言葉は、今からでも決して遅くありません。どうか静かに手を合わせ、お母様へ直接そのお気持ちをお伝えください。あなたの心からの祈りこそが、何よりの親孝行となるのです。
拝
縁起寺 釋聴法
質問者からのお礼
お話を聞いてくださり、ありがとうございました。
僧侶のみなさまのありがたいお言葉をいただいて、心が楽になりました。
いつも、ふと、後悔の念が沸いてくる私ですが、そんな私を優しく諭してくださる僧侶のみなさまに救われています。
この機会を与えていただいたことに感謝いたします。
ありがとうございました。



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