考えたくないのに考えてしまう
嫌なことがあると、何度も思い出してしまい苦しいです。
夫や友達に相談すると、あんまり気にしない方がいいよとか、流して今からできることをやろうとアドバイスをしてくれます。
私も気にしたくないし、流せるようになりたいのですが、それができないから悩んでいます。
勝手に頭に浮かんできて、なかなか離れてくれないのです。
私自身は小さな幸せを大切にすることや、悩んでるのは自分だけじゃないと言い聞かせたり、人のためになることが自分のためになると信じています。
それでも一人の時、思い出したくない事が勝手に頭に浮かびます。
違うことを考えようとしても、いつの間にかマイナスの力に引っ張られてしまいます。
もし何か良い心掛けがありましたら、アドバイスいただきたいです。
よろしくお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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思い通りにならないのだと知る
はじめまして、ご相談拝見しました。
このご相談、多いんです。みなさん同じように悩まれています。過去に囚われたくないとか、嫌な思い出を忘れたいという内容。これまでもたくさん質問が出ていると思うのでぜひ見てみてください。
では、私からも回答を。
考え、思考は思い通りになるでしょうか。基本的に人間はまず頭の中で「~しよう」と考えてから実際にそれを行動に移していることが多いかもしれません。大人になってからは特にそうかと。
ですのでつい思考は思い通りになると考えますがそうではありません。
お悩みのように、考えたくないのに考えてしまう、また逆に、考えたいのに考えられない、ということもあるでしょう。
法事の際に読経を始める前、「故人に思いを馳せるとともに自らのいのちの有り様を感じながらお心静かにお参りください。」とご案内します。
読経後に振り返り、「皆さん何を考えていましたか?この後の食事のことや今日の予定など考えませんでしたか?色んな思いが頭に浮かんできたのではないでしょうか?」と尋ねると皆さん下を向きます。
そうなんです。思い通りにならないんです。流れる雲のように一つ浮かんでは消え、また浮かんでは消えとするのが思考です。
それをどうにか思う通りにしたいと考えると、そうはならないので苦しくなるんですね。
他にも恋愛もそうですよね。誰かを好きになろうと思ってなるわけではありません。でも好きになってからは頭を離れない、他の事を考えようと思ってもその人の事ばかり考えてしまう。そういう事もあるでしょう。でもいざ気持ちが冷めるとあれは何だったのか?ということもまた然りです。
ですから考えたくないことを考えないように考えないようにと頑張って苦しくなるのではなく、思い通りにならないのだと知る事です。この事実を知り、受け止める事ができれば
「あ、またこの思いが浮かんできたな。でもやがて去っていくだろうな。」
と思いのままに身を任せ、しかしそれでいてその思いに支配されないと言いましょうか。良いバランスでその思いと付き合っていけるのではないでしょうか。
その嫌なこととは?
未熟者様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
その嫌なことの具体的な内容はわかりませんが、やはり、自分の中で解決しきれていないため、気になってしまわれているのではないかと存じます。
意識すればするほど離れなくなってしまうのですよね・・
まあ、そこまで気にされておられるならば、別に無理に忘れようとか、流そう、紛らわそうとは思われずに、あえて、その嫌なことの解決に取り組むことの方が、すっきりとするのではないだろうかとは思います。
また宜しければ、hasunohaででも出せる範囲でその嫌なことを具体的に教えて頂ければ、回答にて何か参考になることもあるかもしれませんので、どうぞご検討下さいませ。
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
吉武様
回答ありがとうございます。
ご指摘いただいた通りです。
何でも思い通りにしたい気持ちが、思考にまで及んでいました。
『思い通りにならないこともある』これを、心で納得して受け止められるようになりたいです。
思考だけに限らず人間関係や体の事など、思い通りにならない事とうまく付き合えるようになりたいです。
川口様
回答ありがとうございます。
悩みの具体的な内容は、自分の事を振り返らずに人に文句言ってる人に接した時や、自分を守ることに必死で非を認めない人と接した時です。
ご指摘いただいた通り、私は頭でモヤモヤ悩むことが多く、解決への行動が乏しいところがあります。
嫌だなと思っても相手と話し合う勇気が足りなくて、折り合いをつけるのが下手です。
いつまでも悩んでるのではなく、その場に応じて自己主張できるようになる事が、自分の成長につながると思いました。