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この思考は不謹慎か

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有り難し有り難し 10

大変不謹慎と、お叱りの声もありましょうが、こういう考えはいかがなものでしょうか。
89歳の実父が、流石に体力が弱ってきて、もう長くはないと思うのですが、いちおう認知症ではなく、田舎なので近所にマイカーで買い物や、79歳の母親を定期的に病院に乗せていってあげたりしています。
ただし、立ちくらみなどがたまにあって、今まで通りのような行動は医者から制限されているそうです。
昔からなんでも自分でしないと気が済まない性格で、家の軽修理など殆ど自力でやってきましたが、小学生の頃からその度に私に手伝わせ、軍隊長と軍人のように全てにおいて命令口調で、相手を尊敬するという気持ちに欠けているのです。
ですので正直、好きではないし、もういつお迎えが来ても私の中では覚悟はできています。
そこで、実父の他界後の私の人生設計をあれこれ夢想するのが最近の私の趣味のようになってきました。実家を処分し土地活用しようとか、長男なので母親の介護の必要があるとするならどのような仕事をしていくか、など、あれこれ考えているとけっこう楽しくなってきます。
実父は頑固で石頭で、私や母が意見すると口答えや屁理屈だと曲解される。家は半ゴミ屋敷で、例によって物を捨てられない性格。ですがもう89歳。私はもう充分過ぎるほど怒られ、叱られ、酸いも甘いも経験してきました。一生、相容れることはないと思われ、彼の何のスピリットを継承することなく、彼の他界後こそ、私の第二の人生の始まりだと信じています。
長文になりましたが、実父の存命中にも関わらず彼の他界後の人生設計を夢想することは、実父に失礼にあたるでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

問題ないと思いますよ

拝読させて頂きました。人は自分の親を看取ることになりそしてその後をどう生きていくかを考えて行動しなければなりません。
あなたが思うことは不謹慎ではありませんよ。
逆に私などは父親が急に亡くなった為に精神的にも経済的にも何の準備もしておりませんでしたから大変混乱しあわてました。6年が経ちようやく落ち着いて参りました。
ですから予め想定することは何ら問題はないと私は考えます。
また親の死は私達に様々の事を教えてくれます。わかっているようでも親の存在をしっかり理解はしていません。亡くなって初めて気が付く事や学ぶべきことが出てきます。どうぞその点も踏まえてこれからの限られた生前中の親子関係を続けて頂きたいと存じます。
そえまでの間あれこれと試行錯誤なさってみてくださいね。

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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

 ありがとうございました。
 彼は、ずっと突っ走って来たんだろうと思います。だから、私が普通の言動や行動だと思っていることでも「ノロマ野郎」と映ってしまうんでしょう。
 いつか、お別れが来ます。でも、その時の「悲しさ」に耐えうる肉体と精神力、そして少しだけの財力を持っていれば、イコール成長、ではないかと思っています。
 彼のように丸くなっていない89歳はかなり珍しいでしょう。裏を返せば、死ぬまで目に見えない不安と戦っているのかも知れない。時間的にはひ孫がいてもおかしくない長老。でも、現実の心の奥底には高度経済成長期のあの頃のまま、止まっているのかも知れませんね。
 心では40代でも、現実はその倍以上の年齢。彼は、その現実から逃げたいのかも。
 そういえば、彼が結婚したのも、41歳頃でした。今では初婚が晩婚なのは珍しくはありませんが、彼にはそれすら、世間的に恥ずかしかったのか。
 丸くなってくれない理由が不甲斐ない私にあるのだとしたら、せめて心の中だけでも謝罪の気持ちで頭を垂れ、自分の時代に彼のような人物にはならないよう、気をつけようと思います。
私の最大の悩みに、耳を傾けていただいたことがこれほどまで嬉しいとは。
直筆でお礼のお葉書を出させていただくかも知れません。時節柄、かもめーるを調達します。

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