父親の葬式代について
度々質問お願いします。
今月父親が亡くなりました。家族葬でやりましたが予想以上にお金がかかってしまいました。もう少しで四十九日になります。寺にお墓があります。先祖のお墓がありますのでお布施代などかなりかかります。
母親は、私が死んだら何もしないでいいから!と密葬を望んでおります。今後どのようにしていけばいいのか?とても悩みます。
ご回答の方を宜しくお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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家族葬、密葬だから安くなるわけではありません
お悔やみ申し上げます。
お葬式にかかる費用は、基本的に結婚式と同じ理屈で考えていただけば結構です。早い話が業者さんの言われるままにしていたら、アレもコレもと知らないうちにドンドン費用が膨らんでいきます。家族葬や密葬も同じです。はっきり申し上げまして、世の中には家族葬、密葬と銘打っておけば売れるから家族葬、密葬と呼ばれているだけの、事実上の普通の葬儀がはびこってます。
そもそも論な話、家族葬、密葬なら安いというのは誤解です。バブル期以前は「お香典の範囲内で済ませる」というのがよくあるやり方でした。つまり、本当はたくさんの参列者さんに来ていただいた方が、当家の持ち出し分は小さくなるのですよ。
もともと、お葬式は地域住民が寄り合って、お互い様の精神で手作りしていたことを思えば当然です。本来、そのような手間ひまを省略するために葬儀社さんに代行してもらっていたわけですから、人と人との繋がりを避ける方向性と経済的な負担を軽くする方向性は矛盾しています。
家族葬、密葬によって軽くなるのは、経済的負担ではなく労力であり、労力を軽くできる分、経済的負担は重くなるのが家族葬、密葬であるとご理解ください。この誤解が「こんなはずじゃ無かった…」という結果の原因です。
お布施や戒名料に関しては菩提寺さんに直接ご相談ください。戒名は祖父母の代より低くしたくない…という思い込みは捨てましょう。特に院号に至っては公家のような相当な地位の人たちが、お寺を建立した功労者として格別の供養を受けていたという次元のものですから、こんなに世の中に溢れているのは本来おかしいのです。
お墓については都会であるほど費用がかさみ、田舎であるほど費用が抑えらえます。比べる場所によっては文字通り桁が違うほどです。土地代もそうですが、石自体の価格や管理費に至るまで…です。地価や家賃、物価と同じです。
このような自分自身や家族が死んだ場合のことを生前から考えることは、縁起が悪いことでも親不孝なことでもありません。昔の女性は嫁ぐ際に喪服を持参しました。武士も常に辞世の句を準備していました。死は全ての人に当たり前に訪れます。そのことに蓋をして見ないフリをする社会は病んでいます。社会人として当たり前に学び、考え、準備をなさってください。また何かあれば聞きづらいことでもドンドンご質問ください。
質問者からのお礼
大慈様
早々のご回答ありがとうございました。大変詳しく説明して頂きありがとうございます。
現状がかなりわかりました。
社会人として学び・考えて生きていきたいと思います。
今回は、自分でも大変勉強になりましたし親戚関係・知り合い・友達関係のありがたさがしみじみわかりました。精一杯生きたいと思います。
ありがとうございました。