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吐いた唾は飲み込めない

回答数回答 1
有り難し有り難し 18

私はお喋りでついつい話過ぎてしまい、余計なことまで話してしまいます
後で相手に気を悪くさせてしまったのではないかと後悔や反省をします
でもまた同じことを繰り返してしまいます
今日は姑さんにもらったおかずのことでメインのおかずをくれる時は連絡してもらうとありがたいと義姉さんに言ってしまいました 今は訳あって主人の母と叔母さんとふたりの高齢者の食事を作っていて、用意していたものが残ってきたりするので忙しい私にとっては食材だけでなく色々考えて作る時間さえ無駄になったように思えてしまうのでつい余計なひと言を言ってしまいました
人に気を悪くさせないように余計なことを言わないようにするにはどうすればよいでしょうか?


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

一度吐いた唾ァ飲み込むわけにはいかない!!

はじめまして、思わずタイトルに反応してしまいました。
というのも

「(極道だから)一度吐いた唾ァ飲み込むわけにはいかない!!」

というセリフが私の大好きなマンガ「サンクチュアリ」にあるんですよ。いやこれ面白いです。極道マンガですが、人間としての生き方を描いた良作です。よろしければご一読を。

さて、ご相談の件ですがこのマンガに学ぶならば←仏教に学びなさいと突っ込んでください

一度吐いた唾は飲み込まない。つまり自分のケツは自分で拭く。

「言葉に責任を持つ」ということになるでしょう。

いや、「人の気を悪くさせる余計なこと」を言わなくてすむならもちろんそれが一番です。
でもついつい言ってしまうのが私たちですし、そもそも何が人の気を悪くするかなんて厳密にはわかりません。
傷つけていないつもりでも傷つけているのが私たちの姿かもしれません。

そうであるならば、発した言葉に責任を持つ。
悪いことを言ったかなと思ったのならフォローする。きちんと人間関係を築いて真意を伝えるといったことが大事でしょう。コミュニケーションの基本ですね。

迷惑はかけたくないですが、迷惑をかけなきゃ生きられない私たち。それならば迷惑をかけても許してもらえる人間になりましょう。

最後に仏典からも教えをいただきます。

「人が生まれたときには、実に口の中に斧が生じている。愚者は悪口を言って、その斧によって自分を切り割くのである。」(スッタニパータ657/中村元訳)

私たちはみな既に斧をもってしまっているんですね。捨てる事ができるならば捨てたいですが、口についているのだからそうもいかない。
であるならば斧を持っていることを自覚したいところです。

「ことばがむらむらするのを、まもり落ち着けよ。ことばについて慎んでおれ。ことばによる悪い行いを捨てて、ことばによって善行を行え。」(ダンマパダ232/中村元訳)

お互いに精進しましょう。
それでも、「むらむらする」というくらいですからついつい放ってしまいますよね。
そういう言葉の危うさを自覚し、それでも言ってしまった時は責任をもって相手と関わりましょう。

だって

「一度吐いた唾ァ飲み込むわけにはいかない!!」ですからね←言いたいだけ

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はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
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質問者からのお礼

有難く読ませていただきました
今日は何も差し入れはありませんでした
よく考えれば私を楽にするために持って来てくれているのではないんですよね
そこを勘違いしていました
またこんな失敗をしてしまい今日は落ち込んでいます
情けないです
素直に謝らないとですね
言わないと気がすまないところがあるのも事実なので何度も読み返して心に刻み込みたいと思います
ありがとうございました

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