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正社員として働くべきなのか

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初めまして。モヤモヤと晴れない気持ちにお言葉を頂きたく投稿いたしました。。

履歴書を書く度に短期間で転々と社員として働いていて、もし最初の会社を辞めずにいたら私も5年目・・と当時の同期と比べてしまいます。
ですが、今のアルバイト生活のままでも生活できるし特に正社員として働きたい理由も意味も見出だすことができません。

年齢の割りに転々としていて、きちんとした次が見つかるのか不安が強いだけかもしれないし、責任から逃げて甘えてるだけかもしれません。

ですが、果たしたどう生きたら幸せなのか、気持ちが安心するのか分かりません。
正社員じゃないとダメ、資格をとって手に職をつけた方がいいと言われると、そんなにそれが大事なのかと思ってしまいます。
働きたいのですがそれほどまでに生きていくにはやっぱり正社員なのかというところに行き着いてしまいます。

考えが幼稚なのかもしれませんが、何かお言葉を頂けましたら幸いです。
よろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

見通しの問題

かつてこの国は「一億総中流社会」と呼ばれました。一億人の国民が皆、中流であると。その頃は銀行は絶対に潰れませんでしたし、公務員もリストラされませんでした。製品を造れば造っただけ売れ、一流企業の正社員でいる限り、どんどん大きくなる会社が自動的に出世させてくれました。昔、そんな時代があったのです。

しかし、バブルがはじけ、失われた20年を通じて日本は変わりました。終身雇用と年功序列は過去の制度になりました。社会のリーダーたちはいかに正社員を減らして、派遣やパートアルバイトを活用して人件費を減らそうかと苦心せざるを得なくなりました。これを雇用の流動化と言います。このことは10数年前から問題視されていたのですが、時代の変化を認められない人はいつまでたっても分からないのです。正社員じゃないとダメというのはある種の信仰なのですよ。

だからと言ってアルバイト生活を手放しで肯定するわけではありませんけどね。実際のところ、アルバイトで食っていけるのは自分1人だけです。1人だけは言い過ぎと言えば言い過ぎですが、子育てを視野に入れると大きな差が出てきますよ。アルバイトではどんなに頑張っても限界がありますから。それこそ子供の進学に合わせてきちんとした次が見つからなければ目も当てられません。

ただ、子育てを視野に入れると言っても、結婚して専業主婦になるなら大差ないのでは?という見方もできます。それも一理ありますね。では、そのための出会いをどうします?アルバイト関係で出会える範囲で頼りになるパートナーをゲットできそうですか?あるいは婚活でアピールできる要素をどれだけお持ちですか?
一方で、パートナー探しに費やせる時間は正社員よりアルバイトの方が有利かもしれない…

結局、アルバイトでも正社員でも一長一短です。その一長一短の中で将棋の戦略のように何手先まで見越して計画を立てているかが問題なのです。桜弥香さまはどこまで考えていますか?きちんと筋道が通った計画があるなら自分自身が迷いませんし、他人にもしっかり説明できる大義名分を作れます。他人の言いなりではいつまでたっても誰から見ても頼りない半人前です。自分で自分の人生を描きましょう。

余談として…ですが、個人的には手に職を持って、適度な田舎に持ち家を持ち、自宅で開業する人が一番強いと思っています。

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曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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あなたの人生ですから

拝読させて頂きました。おっしゃる通り今は仕事がない時代ではありません。ニュースでも不況や就職難を報道してますが、本当に食うや食わずのなんの仕事もない時代や食べるもののない時代もありましたよね。
そんな時には安定した仕事食べていける仕事を切実に探したことかと思います。
あなたの人生ですからあなた自身がどう生きていきたいか、どう生活していきたいか、いずれはどうなっていきたいかによりますね。

仕事に対して夢や目標とすることもあるかもしれませんし、生きていく為になさる仕事もあります。
できるならあなた自身の特性ややりたいことを中心にお仕事を選択なさった方が長い人生の中では充実してくるとは思います。
或いはこれからの未来がどうなっていくのかはわからないですから、安定した生活を求めることも大切ですよね。

いずれにせよあなた自身の人生です。じっくりと自分自身に向き合って、これからの自分の未来を先ず自力で切り開いていってくださいね。ご自分の人生後悔なさらないように。

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Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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