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輪廻転生信じますか?

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お坊さまがたは
輪廻転生信じていますか?

ちなみに私は信じてません。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

六道輪廻の中を今生きています

 私は六道輪廻を信じています。信じているというよりも、むしろ自分の心が六道輪廻していることを自覚している、というべきでしょう。 

 コアラさんも御承知の通り、六道とは天上・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄のことを言います。このように書くと、これら六道を私たちの住む現世とは異なる別の世界で有り、別空間の世界であると考えてしまいます。確かに、六道という世界観はインドの伝統的な宗教の世界観から成立してきていますから、六道を空間的世界と考えてしまうのもやむを得ないでしょう。
 仏教では、六道とは我々の心の状態であり、心のはたらきであります。しかし、「これを心の状態です」と説明しても、なかなか理解してもらえません。むしろ理解してもらいやすいように、諸悪莫作・衆善奉行の生活を勧めるために、方便として地獄を実在する世界にように説き、具体的に描写するようになりました。例えば日本仏教の歴史でみれば、恵心僧源信の『往生要集』のように文章で著されたり、「六道絵」「地獄草紙」「餓鬼草紙」などの絵画に描かれたりしました。

 華厳経の中の言葉に「三界唯一心」という言葉があります。「 欲界・色界・無色界の三界すべての現象は心によってのみ存在し、また、心のつくり出したものである。」という意味です。ちなみに、欲界とは六道を総称する言葉です。我々は日々の生活の中で、貪瞋痴の三毒のために心の状態が修羅となったり畜生となったり餓鬼となったり地獄となったりしています。そして、自己を見つめ仏前に懺悔する時、人間界の心となり天上界の心となります。

 まあ、私の拙い説明では納得しにくかもしれませんね。佐藤俊明老師の御法話を味わって見てください。
『佐藤俊明のちょっといい話』「第94話  六道」
http://www.jtvan.co.jp/howa/Sato/houwa094.html

 

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 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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あくまで私個人のスタンスです

私も心が輪廻するという立場です。この話がオススメです。

むか〜しむかし、ある人がお坊さんに「輪廻転生信じますか?」と聞きました。するとお坊さんは聞き返しました。「お宅の職業は?」「武将です」するとお坊さんは大笑いします。「ははははは!お宅が武将?またまたご冗談を!どう見ても足軽にしか見えないぞ!お宅がが本当に武将なら、お宅を武将に任命した奴は相当なマヌケだな!!」武将の顔はみるみるうちに真っ赤になりました。「な、なんだとこのクソ坊主め!なんて生意気な奴だ!そこになおれぃ!叩っ斬ってやる!!!」すかさずお坊さんは言います。「それ!地獄の門が開いたぞ!!!」
武将はハッとしました。「こ、これは失礼した。お坊さまのおっしゃることがよく分かりました。ワシの失態でござる。。。」お坊さんはニッコリ笑って言いました。「うむうむ、極楽の門が開きましたな。」

これは江戸時代の白隠(はくいん)禅師という人のエピソードです。

さて、来世を信じるかと問われたら、私は「分からない」と信じています。お釈迦さまがお弟子さんに「来世はありますか?」と聞かれた時、「考えても分からないことを考えてないで修行なさい!」とおっしゃったからです。お釈迦さまは「有るよ」とも「無いよ」とも答えませんでした。だって有るとも無いとも証明できないでしょう?『分からないものは分からない。それ以上でもなくそれ以下でもない。』これを「無記」(むき)と言います。

仏教は六道輪廻からの解脱を目指す宗教…これって結局、有るか無いかという二元論は止めなさい。輪廻ガーって考えること自体から抜け出しなさい…ということでしょう。そしてその上で、お釈迦さまは輪廻ではなく縁起の教えをよりどころにしなさいと説いたのです。

だから私の考えはこうです。来世は有るかもしれない。無いかもしれない。あいまいだから私は六道輪廻を『よりどころにしない』。でも相手と同じ目線で話すために必要だったり、心の持ちようをどこに持って行ってもらえば安心できるかによって、あの世を説くし、来世を信じるなとも説く。そんな感じです。

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曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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業報輪廻は自己責任=他人を責めない心

私は、輪廻転生の思想が好きです。
なぜ私達が輪廻してしまうかというと、輪廻せざるをえない業(カルマ)を私達自身が作ってしまうからなのです。
仏教では、輪廻転生は苦しみを繰り返すことだと考えます。
私達がそんな苦しい輪廻転生から抜け出せないのも、私達自身の作った業(カルマ)なのです。
つまり、世の中の悩み苦しみに出会わなければならないのは、自分のせいなのです。
全て自分のせいだと言うと、とても暗い思想のように思われるかもしれませんが、そうでもないのです。
全部自分のせいだったら、何一つ、他人を恨む必要がない、誰かに八つ当たりする意味もないことになるのですから。
また、輪廻転生があるなら、悟らないかぎり、自殺してもまた生まれ変わることになります。
だとしたら、自殺する意味もなくなります。

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がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

興味深い回答で、
すごく勉強になります!
ありがとうございます!

うまく言えないですが、

お三方のご回答それぞれ、
そうなんだ!!そういう考え方をすると
納得できる!と思いました!
恐縮でした。

すごくありがたいです。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ