動物たちの死が、耐え難く悲しくて苦しいです。
どうぞよろしくお願いします。
うまくいう事ができませんが、私は、事故やその他の事で死んでしまう動物の事で、心に非常に大きなダメージをうけてしまいます。妹も同じで、車で子猫がひかれた所に遭遇し泣きながら電話をかけてきました。(猫も犬も好きで、私は猫3匹、妹は猫5匹、犬1匹飼っています。)
犬や猫や動物好きの人間はみな同じだと思うのですが、私たち姉妹はおかしいのではないかと思うほど、強くショックを受けてしまいます。しばらくというより、ずっと悲しいまま引きずってしまいます。私も妹も40才もこえているのに、変なのではないかと思うほどです。
どうしたらこの悲しみ、苦しみをおさめることができるのでしょうか?
そして動物たちの死に際して、どの様にうけとめたら心がダメージをうけずにすむのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
個々の命は 命の大海の中の 一滴の命
これは私自身に言い聞かせていることです。
LEVEL1
まず、犬猫だけかわいそうだというのならば、それは小さな差別です。
犬や猫はそりゃ、見た目が人間に好まれる姿かたちをしているというだけの事。
ダンゴムシや、ゴキブリ、コバエならば、車にひかれてもいいのだろうか。
LEVEL3
知り合いが猫好きです。ネズミを捕まえると、遊びながらなぶり殺しにします。
ミッキーマウスやトムとジェリーのリアル版ならばどうでしょう。
猫が悪者になりますね、だから私は「ネコが好きな人」があまり好きではありません。
「猫も好きです、ネズミも好きです。命は見た目ではなく、みな好きです」という人なら、大好きです。賛同します。
LEVEL10
魚はどうでしょう。イクラやどびっこ、シシャモ、白子。
みな、親の子供です。せっかくの小さな命を人間様も、魚の世界でもパックんちょです。
プランクトン、カビ、ウィルス…もっともっと大きな生物愛、生命愛に目覚めて頂きたいと思います。
そして私たちは、そういう命を頂かないと生きていけないという事にも目覚め、命に優劣、良し悪し、好き嫌いがない所に目を向けてみましょう。
人間が人間の都合を超えたところの、生物愛に目覚める事によって、人間は、本当の生物愛に目覚めるのです。
LENEL25
華道は美しさを表すというが、花の命を沢山奪って、人造美を飾るその精神ははたして美しいのか。
LEVEL30
さて、テーブルの上、冷蔵庫の中を見てみましょう。
せんべいに、コメの命あり。
クッキーに小麦の命あり。
今日の朝食、昼食、夕食…。無限の命が感じられるはずです。
だからこその、尊い命を「…頂きます。」(合掌)
よって猫や犬ばかり可哀想というのは人間の都合です。
増えては困ると言って、去勢した方が良いというのも猫にとっては大迷惑。
生きてゆくという事は、好き嫌いや、可哀想、可哀想でない、という人間の見解を離れています。
「食べる為に生きるのではない。生きるために食べるのでもない。」
ただ、人間の見解を超えて、理由付けや、好き嫌いや感情を差し挟む以前の姿、真実をありのままにみつめてみましょう。
弱肉強食とか、食物連鎖とかではなく、自分の見解以前の世界です。
そこをみることによってはじめて、尊い、はかない命の大切さと、力強さに目覚め、本当の宗教心の引き出しは開かれるのです。
悲しみは煩悩
悩み苦しみの原因となる善くない心のことを煩悩と言います。
悲しみは、煩悩です。
生き物は必ず死ぬのに、毎秒毎秒どこかで何かが死んでいるのに、それら全てを悲しんでいたら、人生すべてを悲しんで暮らすことになります。
一般的に、小さい子供は大人より悲しみ(怒り)やすいですよね。
たとえば、小さい子は、飴玉を落としてしまっただけで大泣きするくらいショックを受けますが、大人は、「まぁ仕方ないか」と、大泣きするほどの悲しみは感じません。
動物の死などで悲しみを感じたときは、悲しみは煩悩であり善ではない、悲しみやすいのは子供だ、と思い出してください。
悲しみに没頭している時間を短くするようにしてください。
実際に悲しみに陥っている時間を時計で計ってみるのもよいかもしれません。
生まれた物は必ず死にます。だから、死を悲しむことは、生まれたことを悲しむのと同じです。
生命に対して失礼なことかもしれません。
質問者からのお礼
願誉浄史様
ありがとうございます。
悲しみは煩悩なのですね。だから、こうも苦しくて辛くて、がんじがらめのようになってしまうんですね。とてもよくわかりました。
未熟な自分が恥ずかしく感じます。動物たちの死を悲しむことが、その生命に対して失礼なことになるなんて、思ってもみませんでした。ただ、なすすべなく死んでしまう命がかわいそうでたまらなくなるのです。
でもこれからは、教えて頂いたことを肝に銘じていたいと思います。(妹にも伝えます。)
丹下覚元様
ありがとうございます。
犬や猫、鳥とかうさぎとか、見て可愛いものばかりをかわいそうだと感じてしまう事に、自分自身にも大きな問題があると思っています。牛や豚やニワトリのような家畜や、魚などはどうなのか、食べずに生きられるのかというと難しく、悲しいかな蚊取り線香や殺虫剤なども使います。
他の命を頂きながら生きている、それを考えると底なし沼のような絶望感におそわれます。人間は、なんてひどいんだ、私はなんて自分勝手なんだと頭を抱えてしまいます。(その後、私はおかしいんじゃないか?と感じます。)
私のような人間でも、丹下様の言っておられる「自分の見解以前の世界」までたどり着けるのでしょうか。尊い教えをいただき感謝します。今日から始めます。