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他人と比べてしまう…

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有り難し有り難し 16

私は、いろいろ他人と比べてしまいます。

他人の苦労をわからずに結果だけ比べて他人を羨んでしまいます。

そんな自分が嫌になり虚しいです。

もっと自由に他人と比較しない生き方できますか?


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

想念の世界で生きない

今日はちょっと休みをもらってみなとみらいに来ています。
横浜一のっぽなランドマークタワーがそれはそれはご立派にたたずんでいます。
ですが、その近くにウルトラマンセブンのアイスラッガーのような三日月型のホテル、インターコンチネンタルホテルがたたずんでいます。
その間にはみなとみらいの光景にはかかせないクイーンズスクウェア、そしてベイ東急ホテルがあります。
どれも個性があって、比較になりません。
比較をなくす方法は、想念の世界においては、それぞれが個別性を自覚することでニンジンはニンジンを生きる、キャベツはキャベツを生きればいいと知ればよいのです。
事実の上においては、比較がありません。
新潟の景色を眺めたとき、出会い頭の時点では、そこに並んでいるものがどれが価値があるだとか、どれが一番長いとか、どれが便利であるとか、どれが誰のものであるとかさえありません。
ただ、その事実がその通りに映し出されているだけなのです。
その事実をその事実のままに処すること。
みえたこと、きこえたことをその通りそのままに聞き流す、視て過ごすこと。
その後想念が生じてきても、相手にせずに過ごしていれば別に比較は生まれません。
ただ、その通りの事実がその通りのままなのです。
どんな事実も出会い頭の時点においてはあなたの想念がありません。そこにあなたの想念はついていません。
比較というのは事実に対して想念を付着させたこと、想念上での取り扱い、想念越しに物事を眺めた「ものの見方」なのです。
事実は諸行無常ですから、あなたの想念とは関係なしに動いています。
SMAPという言葉がこの世に存在していても、現実世界ではSMAPはもう解散で、リアルタイムでのSMAPは過去の映像か再結成以外にありません。
そのリアルタイムの事実をそのままにみる、聞く、処することが比較が無くなる最上の方法であると思います。

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有り難し
おきもち

お悩み相談08020659278
今月の法話 文殊の剣 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞(本文より) 「大丈夫、慧の剣を取る。」 大いなる菩薩や老師は智慧の剣を取って、人の迷いの見解を断ち切り真実の姿をみせてくださいます。 智慧の剣とは人間の自我、我見の無いこころからなる、無垢で清らかなる「事実の様子」「本来の様相」を見極める力ともいえましょう。 それこそが智慧の剣なのです。 文殊とは自己を鎮め得た者の姿。 人間の内なる思慮分別の猛獣を修め得て、その上に鎮座する姿。 事実を事実のとおりに見るということは、余分なものがないということです。 そこに現れる余分な見解というものを断ち切った姿。 そもそも、もともと一切の事象、事実というものには余分なものはありません。 とは言えども、それでも人は人の習癖・習慣的に物事に思いをつけたす。 いまや「写真で一言」という要らぬ添え物をするバラエティ文化もあるぐらいですから、ものを本当にそのままに受け取るということをしない。 文殊様の持つ剣、智慧の剣というものは、そういう人間の考えを断ち切る働きを象徴したものです。 その文殊の剣とはなにか? お見せしましょう。 いま、そこで、みているもの、きこえていること。 たとえ文字文言を観るにしても、そのものとして映し出されているという姿がありましょう。 文字として見えているだけで意味を持たせてもいない、読み取ってもいないままの、ただの文字の羅列のような景色としてみている時には、文字であっても意味が生じません。 本当にみるということはそこに安住しています。他方に向かわない。蛇足ごとが起こらない。 見届けるという言葉の方が適しているかもしれませんね。 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞それはものの方を見るというよりはそれを見ている己を見つめる姿ともいえましょう。 そういうご自身のハタラキ・功徳に気づく眼を持つことです。 あなたの手にはすでに文殊の剣がありますよ。用いることがないのはもったいないことですね。

質問者からのお礼

丹下覚元さま

ご回答ありがとうございます。

本来、自分と他人は違うのに同じと考えてしまう…

そうではなく!
あの人はあの人、自分は自分と全く別物として考えていきたいと思います。

そして、今を生きて今この瞬間の輝きを見る!

まずは自分が満足するように生きていきたいと思います。

横浜散歩中のお言葉感謝いたします。

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