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見放した人への公開と罪悪感

回答数回答 2
有り難し有り難し 15

お忙しいと思います。このような内容の相談で申し訳ございません。
よろしくお願いいたします。

私には数年前まで、お付き合いしている人がいました。
たくさんの時間を一緒に過ごしました。
信じられないほど嫌いなところが無い人でした。
確かに、好きだったのです。

彼は過去に病気になり、お付き合いしている時期に再発。
私の存在が、治療をする励みになるといつも言ってくれていました。

最低なのは自覚していますが、私の仕事が多忙になり、気が付くと、彼の存在を負担に思うようになっていました。毎日のメールも負担。でも伝えられなかった。最低です。

彼は治療のため仕事を辞めました。
ある時、「会いたい」という彼の言葉に、「忙しいし時間が取れない」と突き放してしまいました。その後、彼から困らせたことを謝るメールがあり、会いたかったというメールがあり、生きる力が欲しいというメールがあり。それでも会う時間どころか、返信すらしなかった。
今この後悔と恋しさを思うと、本当に魔が差したように、冷たくしてしまいました。
彼とはそのまま音信不通になり1年ほど過ぎて、数か月前の訃報欄で亡くなったことを知りました。

それから、自分の卑劣さ、薄情さに吐き気がするほど後悔し、自己嫌悪に苛まれています。自業自得なのは承知しています。
仕事を辞め、恋人には突き放され、毎日何を思って暮らしていたのか。
申し訳なくて、彼を想っては泣いています。
手のひらを返したことを、おそらく恨まれたままだったと思います。
最後に謝らせてしまったこと、彼は何一つ悪くなかった。
死んで詫びたいと思いますが、そうもいかない。
ふてぶてしい自分にまた嫌悪感です。
この先、どんな心で生きていけばいいのか分かりません。
後悔を次に生かすといっても、彼は死んで償えない。
何かを見たりして笑うことにも、何かを楽しもうとすることにも罪悪感を感じます。
自分は普通に生きていていいのか分かりません。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あなたには生きていて欲しいと思います

モンベルさん読ませていただきました、先ずは彼のご冥福を祈らせていただきます、どうぞ先ず彼のご冥福をお祈りください・・・・・・。ご冥福を祈られた貴女のお心にはどのような想いが浮かばれたでしょうか。彼との楽しかった思い出、重くなった彼のメールへの思い出、別れたあとの日々、彼の訃報の記事を目にしたときのその衝撃、あなたが書かれたそれ以上に想いが感情が浮かばれましたか。それらを改めてご自身で見詰められてうえで後悔と彼に対する償いの想いがそこに確かにあられるなら、彼はそれで許してくれると思います。あなたが結果的にしてしまった事実は消えませんが、彼はそれを許してくれると思います。病気の再発、死への恐怖の中で貴女との失意の別れは確かにあまりにも辛く悲しいものであったと思います。でも、それでも心の中に貴女を愛している感情があった気がしてます。そして自分をあなたが愛していてくれたのかという想いを持たれて逝かれたと思います。だからあなたの彼への後悔と懺悔の想いが確かなものなら彼は貴女をきっと許してくれると思います。人は結果として愛していても重すぎる事実から逃げ出したくなること、逃げ出してしまうことはあるものです。相手の幸福を願い、結果として不幸にしてしまうことも少なくはないのです。貴女の行動の事実は消えませんが許されることは叶います。それには心から彼への懺悔です、今のあなたの彼への想いをしつかりと彼に伝えてあげてください。亡くなられた彼ですが彼の心は生き続けておられますから、その想いは確かに伝わりますから。あなたがどう生きるかはそこからです。私も重さに逃げ出した経験は多々あり、相手と仏さまに後悔の上で懺悔を何度繰り返してきたか、私も同類です。正直そういった過去の事実は振り返るのは辛いです、できれば忘れたいです。でも、そこから逃げ出しても解決もならない、先にも進めないんです。 でもね懺悔して彼に許していただいたら、自分の心を休めてくださいね、きっと彼もそれを望んでいるはずですから。またお話しを聞かせてください、お待ちしてます。そしてまた彼のご冥福を一緒に祈りましょう。南無阿弥陀仏

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有り難し
おきもち

長くサラリーマンをしていて、16年前先代の跡を継ぎました。住職となって改め...
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しっかりとご自分の人生を生きてください

拝読させて頂きました。あなたの赤裸々な思いを読ませて頂きました。
本堂に人生とは切ないものですね。
心より彼の極楽浄土への往生を願いお念仏おとなえさせて頂きます。
南無阿弥陀仏
あなたもどうか彼の極楽浄土への往生を心から願いお念仏おとなえなさってくださいね。
南無阿弥陀仏
彼は間違いなく仏様のもとに生まれて心安らかにご成仏なさることでしょう。
ご安心なさってください。

あなたは今までの人生を振り返り、ご自分の人生の目的や夢を思い返して頂きたいと存じます。人生は一筋縄ではいきませんから様々な喜びも悲しみもあるでしょう。しっかりと人生を受けとめて頂きたいと切に願います。
あなたがこれからご自分の人生を大切になさり皆さんと共に喜びも悲しみも分かち合いながらお健やかな毎日をお過ごし頂きます様にとご祈念申し上げます。

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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

憲章 様  kousyo Kuuyo Azuma 様

このような相談、自分に対して、ご回答、ありがとうございました。
本当にありがとうございました。
読んでいて、涙があふれてます。
彼の冥福を祈り、やはり後悔と恋しさと申し訳なさでいっぱいです。
いろいろな思い出を思い出しすぎて、そのたびに思考が停止していました。
訃報欄で彼の名前を見た時、確かにそれは衝撃というほかありませんでした。
どこかで、彼の病気は治ると、馬鹿みたいに思っていました。馬鹿としか言いようがない。
自分のしてしまった事実は決して消えない。時間は戻らない。その通りです。
その後悔の念に囚われることは、生きていくうちにもしかしたら少なくなっていくかもしれないけれど、きっと、ずっと背負っていくことのなのだと感じました。背負うというより、自戒していくこと。
憲章様の、「私も同類です」という言葉に、虚を突かれました。そして、一文一文が身にも心にも沁みています。誰にも言えずにいた想いに寄り添っていただき、ほぐされていくように感じます。

お二方のご回答を何度も何度も何度も読み返します。
そして、彼の冥福を祈ります。どうか安らかにあちらの世界にいられるように。お仏壇、お墓に参ることはできませんが、心で思うことで叶うでしょうか。

取り急ぎですが、お礼を申し上げたくて書き込みました。
またご相談、ご報告をさせてください。どうぞよろしくお願いいたします。

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