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好きな事

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有り難し有り難し 8

専門学生です。もう直ぐ卒業です。好きな事を職業に出来るように親に主に金銭面で色々協力して貰っています。
1年の途中から好きな事がやればやる程にどうして楽しいのかよく分からなくなり、自分に何が向いているのか分からなくて、昼は学校夜はバイトでやたら疲れ、クラスでも変に孤立して、誰にも相談出来ずにずっと独りで居るようになり、少しずつ学校に行く頻度が減りました。
自分でも好きな事を出来ているのに甘えていると思います。
とりあえず親に迷惑をかけない様に就職だけはと思い、就職先はなんとか決まりそうなのですが、才能も無い自分が楽しめないまま続けてもいいのか、何がやりたいのか何が苦しいのかも最早よく分からないです。
未熟で中途半端な自分のせいで、自分が好きな事をやる事で親を苦しめたくないです。親がお金を払う度に苦しい気持ちになります。
どうしたら楽になれるでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「好きなこと、楽しいこと」は変わる

 こんにちは。現代教育の弊害でしょうかね…「好きなこと・楽しいこと」にものすごく価値をおいている。「楽しくなけりゃ」「好きでなければ」というのは、政府の「総活躍」に繋げようとするさもしい戦略のような気がします。
 といいますのは、仏教は「世の中には苦しみがある。苦しみとは、”思い通りにならないこと”である」というのをベースに世の中を見ているからです。
 親として「子どもが好きなこと、楽しいことを職業にしてくれたら」と願うのはよく分かります。しかし、「…でなければならない」のではなく、むしろ「食べていくためには働かなくてはならない。可能であれば、本人の好きなこと、楽しいと思えることで」という順番が真実なのです。それを隠しちゃいけないと思うんです。
 もうひとつ、「何が好きか、何を楽しいと思うか」は移り変わるのです。対象が抽象的になれば、その度合は低くなりますけれど(数学が好き、よりも勉強が好き、のほうが抽象度が高いといいます)。ということで、「いま、これが好き!」というのを仕事にすると、案外「好きじゃなくなった」になることがあるのです(意識されやすいのです)。
 わざわざ嫌いなことを選ぶ必要はありませんが、「好き・楽しい」を全面に押し出してしまうと、行き詰まりも近くなってしまうと思います。
「どうしたら楽になれるでしょうか」との問いですが、「楽にならねば!」という思い込みから離れることによると思います、逆説的ながらね。

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有り難し
おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊...
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質問者からのお礼

回答して頂きありがとうございました。
もっと現実的に生きて行きながら、その上で楽しさをゆっくり見つけて行きたいと思いました。
色々思い込みが激しかったり、焦りすぎていたのかもしれません。

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