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過信

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有り難し有り難し 14

どうしたら、自分の過信を取り払えますか?

現在ではなく、少し未来を想像…というよりは妄想しすぎて情けなくなります。
現在、目の前のことより少し未来。

若い頃何でもできていた自分をまだおい続けているようです。
今の私はなんの取り柄もありません。
ただ、周りの目を気にして嫌われないよう、目立たないよう…

本当は人付き合いも面倒なのに。

自分は大丈夫、大丈夫、そう思い混みすぎるから失敗した時の影響がかなりキツイです。

過信せず、今の私とどうしたら向き合えますか?


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

ご縁のおかげ様

過信と自信…難しい問題ですね。自信がないのもしんどい面がありますが、あり過ぎるとおっしゃる通り失敗した時の反動が大きいですよね。

どうすればよいか…一つ一つ目の前の事象をよく見つめることですかね。そうすると「若い頃何でもできていた」というのが「たまたま」であったことに気づかされるでしょう。

私は私の力でなんでもできる、ある程度のことは思い通りになる、と思っていますがそうではないのですよね。

今目の前のペン一本を掴むという単純な動作すらも、私の思い通りになるものではなく

「心臓が動いている」
「自由に動くうでがある」
「ペンの位置を認識する目がある」
「私が取る行為を邪魔する人がいない」
「取る瞬間に地震などの災害がおきない」

など、数え上げるときりがないだけの「ある」というご縁と「ない」というご縁がその動作を支えていると気づきます。

私は「こうしたい」「こうしよう」と思うことは自由ですが、その思いを実際に実現できるかどうかはご縁次第の「おかげ様」なのです。

明石家さんまさんもおっしゃります。

「俺は、絶対落ち込まないのよ。落ち込む人っていうのは、自分のこと過大評価しすぎやねん。自分のこと過大評価しているから、うまくいかなくて落ち込むのよ。人間なんて、今日できたこと、やったことがすべてやねん」

素敵な言葉ですね。

「できる」と「できた」は違います。今日「できた」こと、は今日のご縁のおかげさま。
持つべき自信は「私はできる」というものでなく、どうなっても「私を支えるご縁がある」という自信かもしれません。

失敗することもあります。成功することもあります。それは私の力でなく、そういうご縁だったのです。全部ご縁からのいただきもの。だから大丈夫なのです。

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はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
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質問者からのお礼

吉武文法 様

「たまたま」という言葉に何故かものすごく納得しました。スッとしました。
その日、一日のご縁に感謝することから始めてみようと思います。

お言葉本当にありがとうございました。

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