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虐待の記憶に捕らわれています

回答数回答 2
有り難し有り難し 16

恥ずかしいお話ですが、数年前に両親に受けたセクハラが今でもつらいです。
実父とは子供の頃に両親が離婚して以来、数年に一度という程度で会うぐらいでした。
その父と会っていた時のことです。
私の恋愛話を聞いてきた流れで、私を性的に味見したいと言ったのです。
「必ず惚れさせる自信がある」「娘という実感がない」などとも言われ、思い出すだけで吐きそうになります。

また、母のことも「男性的魅力で屈服させ、子供を産ませて人生を支配した。もう用済みの女」と言い、それにも傷付きました。
私と母は二人で暮らしてきたので、当時は仲が良く、私が若かったこともあり、帰ってから母に訴えてしまいました。(さすがに「用済み」の件は伏せましたが)
すると母は猛然と「嘘よ!」と怒り出し、「あんたが誘ったんじゃないの?あの人はそんな人じゃないわよ」と私を責めてきました。
そして「こうだったんでしょう」と、私が父を誘惑しているらしい場面を一人芝居し始めたのです。
私の真似とは思えない変な演技をしながら、何故かとても意地悪く楽しそうでした。
その時の顔が忘れられません。
母が私より父を信頼したこと、本当は私をどういう目で見ているかを知らされたようでした。

こんな父ですが優しい所もありますし、離婚後も大学まで行かせてくれました。
母も絶えず精神的虐待をしていた一方で、過保護と言われるまで大切に、一人で頑張って育ててくれました。
今でも一緒に出掛けたりしますし、私のために色々としてくれます。
親を慕う気持ちもあり、感謝もしています。だからこそ裏切られた絶望や嫌悪感が大きいのかもしれません。
母と喧嘩になった弾みに、一度この話をしたら「そんなこと言ってない。私は悪くない。育ててやった感謝もしないあんたは最低の女だ。罰が当たるわよ。地獄に行け」と言われました。

こんなふうに両親の恥を暴露というか相談して、不悪口を犯し、親不行をしている罪悪感にも押し潰されそうです。
両親にこんなことをさせる因果を巡らせた私は、よほど業の深い人間なのではないか。
そう考えて、生きていることを申し訳なく思い、その感情にグワッと襲われる時があるのです。

この未熟さに向き合い、悪い因果をここで断ち切り、成長したいです。
私が変わることで、両親にも良い変化を巡らせたいのです。
しっかりと前へ進むためには、私はどうしたらいいのでしょう。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

過去は過ぎ去りもう無い

過去の記憶はただのデータです。
今起きている現実ではありません。
ですから、思い出す必要すらないものかもしれません。
人間の細胞はどんどん入れ替わっており、数ヵ月前のあなたと今日のあなたは別の物体です。
過去に生きていた別の物体の記憶のために、今のあなたが苦しむのは、何のメリットもありません。

今後、過去の記憶により嫌な気分になったときは、
「これは記憶データにすぎない、今の現実ではない」
と意識して、そのことをあれこれ考えるのはストップしてください。

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がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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まずは自分を大切に。

初めまして。拝読させて頂いて、一番辛いのは、悩みの中心が樹理亜さんではないといところです。親子であっても他人…別の人間です。
私達は、産まれるのも病気になるのも老いるのも死ぬのも一人で経験します。
樹理亜さんが今いる状況は、樹理亜さんが作り出したもの。
何を作り出したか…それは、自分を主人公にしない考え方ではないでしょうか。
好きだからこそ、相手ではなく自分に理由があると考えたくなるお気持ちは分かります。
好きという気持ちと同じバランスで「嫌な親」と思う気持ちを吐き出して下さい。
そう思う感情は「普通」と、自分を許してあげて下さい。
今のまま、樹理亜さんがいくら良い方向へ変わろうとしても、ご両親が変わらなければ「やっぱり私がいけないから。」となってしまいませんか?
人は自分の意志がなければ変われません。
樹理亜さんは、ご自身の為に、ご自身が理想とするところを目指して生きてみたらいかがでしょうか。
自分が大切だと気付くため、出来る部分から認めていく。
ご両親に伝えなくてもいいんです。樹理亜さんの生き様を感じ、ご両親がどう思うか別問題です。
子供に甘えてた自分を恥じるか、しらを切るかは別の話。
私達に無数に繋がっている縁というネットワークを悪縁とするか良縁とするかは、その人自身です。
ネットワーク発信している側が決められることではないと思います。
樹理亜さんの人生に代わりはいません。ご両親の代わりに業だの縁だのを背負うのは不可能です。ご両親にはご両親の業縁があります。
樹理亜さんが悪縁を自分の成長(良縁)に変えられるかは、樹理亜さん次第です。
樹理亜さんの言い分が本心だとしたら、もし自分に娘が産まれて同じことが起こった時「私のせいで、ひどいことされた。ごめんね。でも、これはあなたの業縁なのよ」とならないでしょうか…。
そんな風に思いたくないはず。
樹理亜さんは悪くない。自分に落ち度はない、嫌われたくないだけ、恩があるから言えないだけ…などと認めることが大切なのではないでしょうか。

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有り難し
おきもち

普通のOLから、結婚をきっかけに仏教に興味を抱きお坊さんになりました。 ...
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質問者からのお礼

願誉先生
こんな相談でお目汚しをして本当にごめんなさい。ずっと悩んで、相談できるところがここしかなかったのです。
なんとか努力して全部悪い夢だったのだと頭に思い込ませます。回答して下さって有り難うございました。

緇川先生
ここ数日体調を崩していてお礼が遅くなりまして申し訳ございません。
されたことを許すなりできて私の心が変われば何かの流れが変わり、自然と両親も変わることがあるかもしれない(両親への見方が変わり、私が今見ている世界が変わるかもしれない)とも思っていたのですが、やはりそうではないのですね…。
私が一番苦しかったのは、内容が内容だけに私や両親を知っている誰にも相談できないこと、もし相談できても内容を信じてもらえないかもしれないと恐れることだったようです。
私は悪くないと、もう少し自分を大事にしてみます。回答して下さって有り難うございました。

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