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僧侶の逮捕

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有り難し有り難し 22

こんにちは。また投稿させていただきます。モバゲーのニュースで見たのですが、大分県国東市の僧侶がわいせつ目的で40分拉致、監禁し、「警察ですが用件があるので車に乗ってください」と声をかけたそうです。現場から20キロ離れた大分県別府市で隙をみて監禁された女性は逃げ出して交番に逃げ込んだそうです。この僧侶は女性に好意があったのか分からないですが、61才なのに常識が分からないのかなと思います。女性が無事だったのがなりよりでした。もうこの僧侶さんは僧侶には戻れないんですかね


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

いつ私もそうしてしまうか分かりません

私もいつそうしてしまうか、分かりません。衝動的に何をやってしまうか分からない「怖さ」をいつも自覚せざるを得ません。その点は僧侶だから特別なのではありません。自分を含めて誰もが煩悩にまみれて生活していることを考えれば、こうした事件は他者の問題とばかりは言えません。

だからといって、僧侶がこうしたことをしてよいとか、人間だから仕方がないとか申しているのではありません。人間にはそれぞれ役割があり、立場があります。私の宗旨である浄土真宗には戒律はありませんが、だから何をしてもいいというわけではなく、つねに仏教徒として僧侶として仏教に照らして生き方や考え方を正していく必要があります。これは宗旨に関わらずどの教えでも同じことでしょう。

このたび犯罪を犯した僧侶はどんな生い立ちの人か分かりませんが、お寺で生まれて育った僧侶のなかには、自分は生まれながらにして特権階級であり、特別な存在である。ひるがえって自分たち以外の人たちをその特権階級意識により低いものとして見下げてよいと考えるアホも確かに存在します(もちろん皆がそうではなく、尊敬すべき人の方が多いです)。

どんな立場や役職にある人でも、その人をその肩書でみるのではなく、その人そのものとして見ることが何より大切だと思っています。仏教では、肩書、職業などの「レッテル」がその人そのものである、という考え方を間違ったのものとして否定し、あるがままに見よと教えます。このたびのあなたのご質問が仏教に親しむご縁となれば幸いです。

なお、以下もよかったら参照してください。
https://hasunoha.jp/questions/17377

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私はお坊さんといっても、ひと様に何か答えらしいものを提示できるような立派な...
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「僧侶だから」という先入観を捨てて・・

ひまわり様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

どうしても犯罪と僧侶が離れた概念としてあるのが世間のイメージであり、また、世間で求められている僧侶のイメージと犯罪との乖離が、僧侶が犯罪を犯した場合に、より注目をされてしまう一因であるかとも存じます。

まあ、僧侶も玉石混交です。悪い僧侶もいれば、良い僧侶もおります。

「僧侶だから・・」とのイメージだけを先行させずに、しっかりとその真贋を見極めていくことも必要となります。

例えば、「師(僧侶)の教えを、ただ尊敬(地位や名声、肩書き等)だけをもって受け入れるべきではなく、金細工師が、その扱っている金が、本物か偽物かを見極めるのに、その金を焼いて、切って、磨くことをもって、慎重に吟味するように、そのようにして師(僧侶)の教えも、十分に検証した上で納得して受け入れて行くべきである」と仏教においてもございます。

僧侶による犯罪も、「僧侶だから」ということでの先入観を捨てて、慎重に判断して参りたいものでございます。

とにかく、僧侶といえども、凡夫と変わらず、煩悩・無明(根本的な無知)をまだまだ対治できていない者がほとんどでございます・・拙生も、日々、反省すること多々でございます。くだんの方も、しっかりと慚愧・懺悔・反省・償いをして頂きまして、何とか仏道に精進して頂けましたらと存じております。

川口英俊 合掌

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おきもち

Eishun Kawaguchi
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