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死後

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有り難し有り難し 28

私には大切な物があります。
それは、長年愛用しているぬいぐるみと大好きな本、それから数年前に亡くなったペットの写真です。絶対に手放したくない程、大切な物です。

幼い頃からの疑問なのですが、死後の世界があったとして、一緒に火葬してもらったらあの世に持っていけるものなのでしょうか。
本当に手放したくないので死にたくても死ねません。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

永遠に手元に置けないが、永遠にあなたの毎日を彩ってくれます

 どんなに栄耀栄華を極めた人物と言えども、財産や名誉を来世まで持って行くことは出来ません。でも、悪足掻きをしてしまう人も多いですね。歴史上の人物で言えば、藤原道長や豊臣秀吉あたりがこれに該当しそうですね。秀吉は大河ドラマで、朝鮮出兵、秀頼誕生、五大老への委嘱状などなど描かれていますので、理解しやすいと思います。藤原道長については、こちらのサイトをご参照下さい。
http://rakutyuurakugai.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_9083.html
道長については、検索すれば、結構な数の研究成果や論考があると思います。

 曹洞宗でよくお唱えする経典の一つに『修証義』があります。この修証義の第一章に「 無常憑み難し、知らず露命いかなる道の草にか落ちん、身已に私に非ず、命は光陰に移されて暫くも停め難し、紅顔いずくへか去りにし、尋ねんとするに蹤跡なし、熟観ずる所に往事の再び逢うべからざる多し、無常忽ちに到るときは国王大臣親暱従僕妻子珍宝たすくる無し、唯独り黄泉に趣くのみなり、己れに随い行くは只是れ善悪業等のみなり。」とあります。

 今まで自分が大切にしてきたものであっても、いつかは別離の時がやってきます。その別離から逃れたい、ずうっと手元に置いておきたい。人の情として極めて自然のことです。誰もが多かれ少なかれ榎戸さんのような気持になります。

 でもね、どんなに心の底から願っても、叶えられることもあれば、叶えられないこともあるんです。今の状況を永遠に持続させることは不可能です。諸行無常なるが故に、今の状況は必ず変化していきます。永遠に続くものでは無いからこそ、「今と言う時」「今と言う状況」を大切にしましょう。死後の世界まで、榎戸さんの持ち物を持って行くことは出来ません。しかし、大好きなペット、大好きなぬいぐるみ、大好きな本、これらの思い出はあなたの人生の宝ものであり、素晴らしい思い出として来世においても榎戸さんの毎日を支えていく大きな糧となりますよ。

 手放したく無くても、残念ながら手放さざるを得ないと思います。しかし、素晴らしい時を共に過ごしたという思い出は永遠に受け継がれ、榎戸さんの死後においても榎戸さんの毎日を綺麗に彩ってくれると思います。

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おきもち

 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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見えないケドあるもの

ある仏教者の言葉に
「死んだらすべて手放すんだよ。お金も友達も、自分の肉体すらも」

…こんなこと聞いたら、死について考えてしまって怖くなるでしょうか(^^;)

今、周りにいる誰しもが「死ぬこと」だけは経験していません。
ですから死後の世界もあの世に持っていけるものなのかも、断定して回答ができません。

ですが、あなたがぬいぐるみに手向けた愛情、大好きな本から得た想い、亡くなったペットに捧げた温かい供養は、永劫に残ると私は思いますよ。

見えてるものだけ、ついつい大事にしてしまいますが
目に見えないもののほうに実は大切なものがあります。
例えば空気。例えば友情。例えば愛情。
携帯の電波も、見えないけどナイと困りますよね。

手放すことは怖いかもしれません。
でも、手放したあとに残る見えない大切な何かもあるんですよ。

「星とたんぽぽ」って詩を紹介します。

青いお空のそこふかく、
海の小石のそのように、
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。

ちってすがれたたんぽぽの、
かわらのすきにだァまって、
春のくるまでかくれてる、
つよいその根はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ

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有り難し
おきもち

困っている人や悩んでいる人にとって、仏さまの教えが少しでも良薬となれること...
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質問者からのお礼

日顕様、吉田俊英様
回答していただき有難うございます。

ぬいぐるみも、本も、ペットの写真も、私が辛い時や寂しい時に心の隙間を埋めてくれるので、それをいつか手放さなければいけない時がくるのは、とても寂しく思います。だからこそ、私を癒してくれた思い出を大切にしようと思います。

「死後の世界・死んだらどうなる」問答一覧

虫の知らせ

こんにちは、お世話になっております。 今回は私が過去に経験した不思議な体験について、お坊様方から見るとどのように感じるのか知りたく、投稿させていただきます。 1年ほど前の話となります。 私の家には父方の祖父母が買ってくれた、鮮やかな森の中を夫婦が寄り添って歩いている素敵な絵が飾ってあります。 ある日の夜、その絵が気になってみたところ、何となく男性が薄く見えました。 元よりほんの少し霊感のようなものがある私は、そのことを母に伝えようか迷ったのですが、気のせい。 気にし過ぎだと思ってその日は寝てしまいました。 ところが次の日、父に大事な話があると言われ聞いてみると、昨日の夜祖父が家で倒れ救急車で運ばれたとの事でした。 病院での検査の結果、祖父はガンにかかっていました。 前日の夜、夫婦の絵に違和感を感じたのは虫の知らせのようなものだったのでしょうか。 ちなみにその後祖父は約1年の闘病の末亡くなりました。 その間に一緒に散歩したり、旅行したりと沢山思い出を作ることが出来ました。 偶然と言われてしまえば、それまでではありますがこのような虫の知らせというものは、本当にあるのでしょうか。 よろしくお願いいたします。

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回答数回答 1

死について考えすぎる

昔から死や、明確でない死後の世界に対する恐怖心、不安感に襲われ日常生活でも情緒不安定な生活を度々してきました。 最近昔よりも少し大人になったためもっと複雑に考えてしまい苦しくなっています。 また私は小さな命を3度産む選択が出来なかった時があり 自分自身軽率な行動を取ってしまったために命を産むことが出来なかった。 その命は幸せに過ごして欲しい。 今一緒にいる3人の子ども達も幸せに過ごして欲しい。 死についての恐怖を抱いたまま大人になってほしくない。 でも私は死んだ後も地獄にいって苦しむかもしれない。 でも苦しいのや痛いのは嫌だ。と考えてしまいます。 今とても幸せなんだと感じながら生活しながらそれよりも死に対する恐怖心、不安感の方が強く楽しく日常生活を送ることが難しいです。 来世も人間になりたいと欲がありながら そんなことじゃ生まれ変われないかもしれないと思ってしまったりして 心が苦しいです。 この先死について考えることは無くならないと思いますが 今生きているこの瞬間をどうやったら恐怖心よりも楽しく幸せに過ごせるか、前向きに生きていくためにどうしたらいいか教えていただきたいです。

有り難し有り難し 2
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温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ