父の難病
つい最近、父が難病の診断を受けました。
神経難病で、余命一年半ほどです。
頭ははっきりとしたまま、なすすべなく筋力が低下し、寝たきりから、手足を動かせず、頭も挙げられず、声を発せなくなり、意思を表示できなくなり、食事を飲み込めず、息をすることができなくなって亡くなります。この一切の過程が頭が完全にはっきりしたまま進行します。治療法はまったくありません。
私は医療の仕事をしていますが、医療にかかわるものが最も恐れる病気の一つです。
やはり、頭が全くクリアであり、自分の過酷な運命に直面し続けねばならないところに、苦しみがあると感じます。
父が発症したとき、私はこの病気であろうことに気付き、とても苦しみ恐怖し、また人間の運命に愕然としました。父が亡くなるまでに受ける苦しみを思うと、なぜ人間はこんなにも苦しんで苦しみぬいて死ななければならないのかと愕然としました。
妻はなにも理解してはくれませんでしたから、私はきわめて孤独でした。
宗教にすがろうと思いましたが、結局私は神やあの世を信じることはできませんでした。
唯一、お釈迦様の言葉(通俗本で読んだので正確ではないかもしれませんが)だけが私には救いになりました。
少なくとも人間の苦しみをなんとかしようと考え抜かれた人(たち)がいたこと、その智慧が今に伝わっていること、が私を勇気づけてくれました。
お釈迦様の教えを学ぶにはどのような本を読むと良いでしょうか。なにかオススメがありますでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
多くのお釈迦様のお弟子の生き様を学ぶと良いですよ。
マドラスさん、こんにちは。
お父様のご病気、苦しいですね。私は映画の『1リットルの涙』を思い出します。私が意識があるのに体が動かなくなる病気になったら耐えられるだろうと?涙しながら見ました。
お釈迦様は生きることはまず苦しみなんだと受け止めろ『一切皆苦』と教えてくださります。もちろん仏教を熱心に信仰してもその苦しみから逃げることはできません。仏教は苦しみから逃げるための教えではなく、苦しみを乗り越えるための教えなのです。
お釈迦様の教学を学んでも哲学的で難しいので、簡単に理解する方法は教えを学んだ僧侶の生涯を学ぶのが一番わかりやすいです。お釈迦様の十大弟子でもいいし、日本だから日本のお祖師さまでもいいですね。最澄・空海・法然・親鸞・道元・栄西・日蓮・一休等々・・・・波乱に飛んだ人生をどうやって仏教の教えで乗り越えたか?リアルにわかると思います。
是非、本屋さんや図書館に行って、お祖師様たちのご生小説を読んでみてください。ちなみに私は日蓮聖人のご生涯に感動して仏教信仰を始めました。そしてそのご縁で多くのお祖師さまのご生涯の本を拝読し、その祖師様それぞれの魅力に触れ、日蓮聖人だけでなく、すべてのお祖師さまに帰依しています。
あなたにとって良い本に出会うことをお祈りします。合掌
質問者からのお礼
ありがとうございます。
苦しみにどう相対すれば良いか、こんなに素朴で重要なことを私は知らない、ということを知りました。
お祖師さまの生き方を知ってみようと思います。