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宗派を選ばないと仏教徒になれないのでしょうか

回答数回答 2
有り難し有り難し 30

この度はお世話になります。

私も家族もキリスト教の洗礼も受けていないし、仏教の宗派にも属していません。
きちんとどこかに属されて宗教を信仰されている方々からしたら無宗教と言われるかもしれませんが、神様、お釈迦様、仏様・・・具体的には分かりませんがすべてに感謝し、毎日何度か感謝と祈りを心の中で唱えています。

両親の実家はお寺とのお付き合いもあり、法事もきちんとされていたのですが、私の実家は兄弟が多く、裕福な家庭ではなかったので日々の生活に追われ、お寺とのお付き合いなどもありませんでした。
でも、母は自分が小さい頃に両親から聞いた仏教のお話を私たち子供にしてくれて、兄弟は皆おとぎ話か昔話のように興味深く聞いていたのを覚えています。
先祖の仏壇にお供えをし、お線香をあげ、手も合わせています。

最近仏教についていろいろ調べて、興味を持ちましたが、知ることが増えるにつれて、分からないことが出てきたため、どの宗派がいいのか決められません。

そこでいくつかお話をお聞かせいただけたら幸いです。

①宗派に属さないと仏教徒とは言えないのでしょうか。
②もし、宗派に属さなくても、仏教を信じる場合は、どのように手を合わせ、何と唱えればいいのでしょうか。宗派によって違うと思うのですが、共通するものや一般的なものがありましたらご教示ください。
③仏教を信じているけど宗派に属していない場合は、お葬式、戒名、位牌などはどうすればいいのでしょうか。
④日本でのお葬式は仏式が多いと思うのですが、仏教徒ではなくて仏式のお葬式をあげているだけの場合でも、戒名や位牌をいただくだけで出家して成仏し、極楽浄土へ行くことができるのでしょうか。
⑤仏教を信じ、どんな困難も乗り越えて、真面目に、人を助け、一生懸命に生きた人でも、宗派に属さない、または宗派を決められないために戒名も位牌もない場合は成仏も極楽浄土へ行くこともできないのでしょうか。

調べているうちに、どこの宗派にも属さない単立の寺院や神社もあると知りました。
でも、それはそれである意味、単立という宗派のようにも思ってしまいます。無知な意見をお許しください。

お答え辛い質問かとも思いますが、ご教示いただけると助かります。
どうぞよろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

これからじっくりといろんな宗派について学んだらいいと思いますよ。
どれが良いとか悪いとかはありません。
あなたの機根や縁起に合うのがどれかということです。
またあなたに合うものが無くても構いません。
あなたなりの仏教を歩んだらいいと思います。
法要の時はあなたの仏教に近い宗派のお坊さん、あるいは理解のある親切なお坊さんに法要の内容を事前に相談したらいいと思いますよ。
先ずはあなたの親の宗派について菩提寺からでも、あるいは書籍などからでも、学んでみてはどうでしょうか。
困った時、質問などあればハスノハにいくらでも書いてもいいですからね。
①仏教徒とは、仏(仏様)、法(仏様の教え)、僧(仏様の教えを守り行う人達)、この三宝を敬う人のことです。
②宗派によって様々ですが、先ずは、手を合わせて頭を下げる、つまり礼拝することが大切だと思います。礼拝することは①の三宝を敬うことですからね。
③前述したように、これから学んでくださいね。その結果で変わります。
④これも宗派によって違いますから、これから学んでくださいね。
なお、戒名は師僧から戒を授かった証であり、位牌はご遺族が亡き人のことを供養し思い出す為のものであります。極楽浄土に行く為のものではありませんよ。
ちなみに浄土宗では、極楽浄土に行く方法は南無阿弥陀仏と唱えることです。
⑤これも宗派で違いますからね。いろいろな宗派について知って欲しいと思います。
図書館で本を読んだり、法話会や座禅会に参加したりしましょう。
なお、ネットは時々誤りもありますから、疑問を感じたことはお坊さんに聞いたりハスノハに質問したりしてくださいね。
南無阿弥陀仏

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私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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「菩提心」

ぴーす様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

現代仏教においては、宗派、形式等、お釈迦様の時代では無かったことで、迷ってしまうこともございますだけに、誠に申し訳ないことであると存じております。

そのような中でも、どのように「ご仏縁」を調えるべきであるのかについて、少し記させて頂いております下記の拙論の内容も何かの参考にして頂けましたらと存じます。

『葬儀と供養の意義について』
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/d2c3793b56451efdff407f7090851dc1

とにかく仏教徒にとって、僧俗問わずに大切となりますのが、何よりもまず、悟りを目指す決意としての「菩提心」であると考えております。

しっかりと菩提心を保ちて、仏道に励んで参りたいものでございます。

三宝帰依・菩提心生起

すべての有情を救済しようという願いによって
仏陀・仏法・僧伽に
悟りの心髄に至るまで
私は帰依いたします

智慧と慈悲を持って精進し
すべての有情を利益するために
私は仏陀の御前に
完全なる菩提心を生起いたします

この虚空が存在する限り
有情が存在する限り
私も存在し続けて
有情の苦しみを滅することができますように

川口英俊 合掌

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有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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質問者からのお礼

圓常寺 三宅聖章様

この度は、早々にとってもご丁寧なご回答をくださいましてありがとうございました。
ご回答を拝読させていただいてから、ご教授いただいたとおりに礼拝と南無阿弥陀仏を唱えることをさっそく実行させていただいております。
実は最愛の母が他界したことがきっかけで、いろいろと調べるうちに仏教に関連することを読む機会が増え、今までなんて無知だったのだろうと思い反省しております。
余りにも知らなすぎて質問もうまくできなかったのにもかかわらず、詳しくご説明くださって感謝しております。
仏法僧を敬い、礼拝し、南無阿弥陀仏を唱えさせえいただき、きちんと学んで納得のいく選択をしたいと思います。
おかげさまで「どれにしようかな」的な決め方をしなくて済み、気持ちが楽になりました。感謝申し上げます。

三宅様がアドバイスくださったように、ちゃんとした本を読み、法話会などにも参加するようにしてみます(法話会もインターネットで検索したらお寺様のウェブサイトでご案内が出されているのを拝見しました。このようなことさえ知りませんでした。お恥ずかしいです・・・)。

このたびは本当にありがとうございました。

岩瀧山 往生院六萬寺 川口英俊様

お忙しいところ、ご丁寧なご教示ありがとうございました。

はじめに、

>迷ってしまうこともございますだけに、誠に申し訳ないことであると存じております

とんでもございません。私が勉強不足なだけです。こちらこそ申し訳ございません。
これから真剣に仏教をいろいろな面から学ばせていただきます。

川口様がリンクしてくださったブログも拝読させていただきました。貴重なお話ありがとうございます。
ほかの記事もとても興味深かったです。今後も拝読させていただきます。

仏縁・・・とっても深い意味がありそうです。
母の死がきっかけで仏教のことを調べるようになり、仏教に興味を持ち、あれこれ読んで混乱し、そしてこちらのサイトに辿り着き、とても貴重なアドバイスをいただく。これも仏縁の一つと考えさせていただき、大切にしたいと思います。

このたびは誠にありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ