結婚も出産もしない人生
20代の終わり頃、結婚したいと思ってました。
親から愛された記憶が無かったので、自分は幸せな家庭を持ちたいと思ってました。
けれども10代からの自殺願望も続いたまま、結婚して子どもに障害が遺伝する可能性、障害に苦悩する子どもを考えると怖くて、そんな意気地なしの私から当時付き合ってた人は去って行きました。
それからずっと、子どもは持たない、だから結婚できないのは運命だ。と自分に言い聞かせてきました。
それなのに、今現在、年老いていく自分と両親との生活に何も見出せず、さらに体調不良から不本意な職業に就いたことで、人生の暗さが増して、気持ちがぐらついてます。
精神障害と体の弱さを背負い、所謂社会の底辺と揶揄される職業で、関連会社や雇用先から適当な扱いをされ、感情が麻痺してます。
誰が悪いのではないのですが、今になって、なぜ子どもを持つ人生を選ばなかったのだろうと思います。
自分の家族を持つこと、(当時未診断だったけど)障害あるからと諦めなくても良かったのかなと、変な感情が湧いてきて辛いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
障がいの遺伝
遺伝の可能性を持つ障がい者にとって、新しい命を育むのに躊躇してしまうのは正直なところだと思います。意気地なしというよりは、障がいの辛さを知っている者の至極当然な”慎重さ”だと私は思います。
ところで、
”子どもは持たない、だから結婚できないのは運命だ”
子どもを持たない事は結婚できない運命と本当に直結しますか?
世の中には不妊症などの様々な事情で子どものいないご夫婦もたくさんいます。彼らが結婚し夫婦でいる意味はありませんか?
そんなことないでしょう(笑)
かつて、あなたのもとを去った男性は子どもを希望してたのかもしれませんが、みんながみんなそうとは限りませんよ?
”今になって、なぜ子どもを持つ人生を選ばなかったのだろうと思います”
そもそも、子どもというのは神仏からの”授かりもの”であって、あなたの生きがいや寂しさを紛らわす為の道具ではありません。だからこそ、あなたはご自身の障がいが遺伝し自分と同じ辛い目に遭わせるのは忍びないと考え、あえて授かることを拒否すると決断しました。これには賛否両論あるかもしれませんが、あくまでもあなたの優しさからの判断であったならば、それはそれでひとつの立派な英断。それを貫徹してもよいと思います。
ただし、家族を持たないという選択とは別物でしょう。
そもそも、あなたはまだまだお若い。
ぜひあなたの苦楽を分かち合って下さる素敵な男性と出会って下さいませ。そして、出産はできないけど育児は可能ということであれば、お住いの都道府県の里親登録をすることをオススメします。
遺伝子の多型変異は誰もが抱えているもの
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
まず、遺伝子の多型変異は誰もが抱えているものであり、貴女様だけではないとお考えになられて下さい。むしろ、多型の変異の組み合わせがあるからこそ、それが人それぞれの個性、特性にもなっているのであります。
もちろん、その多型の組み合わせ次第では、病気やハンデの原因になってしまうこともありますが、そのリスクは誰もが一様に抱えているものであります。
また、お子様に病気やハンデが遺伝する可能性は、全く無いとはいえませんが、回避される可能性ももちろんございます。
そして、お相手の遺伝子多型次第でも色々と変わって参ります。例えば、貴女様が、--だったとしても、お相手が++であれば、お子様は、+-となることで、問題がなくなることだってあり得るのであります。
また、最近では、事前に変異のリスクを回避しての医療的なサポートもできることもございます。
例えば、お相手の多型と自分の多型を調べることで、どれぐらいの確率で、病気やハンデが遺伝するのかも分かるぐらいにもなっております。
まあ、遺伝子の話は別として、やはり、お子様を何よりも愛情を持って夫婦で協力し合って育むことであります。
何が幸せであるのかなど、一概には決められない、一般化できないものでもあります。
お互いがお互いで、支え合って、助け合って、補い合って、例えどんな困難があっても、乗り越えていけるように調えていけることが大切なことにもなります。
もちろん、あまり無責任なことは申せませんが、まだ完全に諦められることもないのではないかな、、とも存じます。
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
転落院様 川口英俊様
丁寧な回答を頂きありがとうございます。
職場には既婚女性が多いので、ふと、独身の自分に心細さを覚えました。
突然ですが、私は人と会話が成立しない女です。(そういう障害です。細かな状況判断が苦手)。もし私が子どもを産まないなら、男性は私との生活に意味を持てないでしょう。
遺伝については、何が起きても親として受け止められる心の器(と経済力)の問題になると思います。
出生前診断で分かるのは限定的であり、保険のきかない高額な検査さえも完璧ではありません。
いくら子どもが欲しくとも、自分自身がフルタイムで働けない上に、精神科通いをしてるのでは、夫をフォローし子どもを可愛がる、そんな女性にはなれそうもないです。。。