回答 1
有り難し 510年前 私が20代半ばの頃です。約２年半程 交際していた方が自ら命を絶ちました。当時は 悲嘆に暮れ 絶望感と今までに経験したことのない喪失感でいっぱいでした。
私の言動や行動が 彼を追いつめたのではないかと思い自責の念にも苛まれました。 彼に対して 『何故、どうして？』という気持ちがいっぱいで溢れそうになり 時にはそれが『なぜ私をこんなに悲しませるの』と、怒りになることもありました。
彼がいなくなってからも 私の日常は変わらずにあり 泣いてばかりもいられませんでした。半年も経てば 彼がいない生活にも慣れてしまいました。亡くなってからの一年間は 周りに心配をかけまいと 必死に毎日を過ごしていたように思います。楽しいことがあれば普通に笑えたし、その一方では 死にたいと考えてしまう自分がいたり。今思えば、 常に両極端な緊張感の中にいるようでした。結果 糸がプッつり切れてしまい休職するに至りました。
『時間が経てば癒される』と よく言いますが、三回忌を過ぎた頃からは 彼がいないことに対して寂しくて泣くことは少なくなりました。あんなに毎日の様に彼のことを考えていたのに 自分のやるべきことに追われ忙しい日常にいると すっかり彼のことは忘れていましたし、それでいいのだとも思っていました。しかし そう簡単に割り切れる訳もなく、 少し疲れていたりすると 決まって彼のことを思い出しては悔やんでいる自分がいたのも確かです。
七回忌が終わった頃には 私自身も 歳を重ね 彼の自殺の原因を考えるより 彼が亡くなった意味に想いを巡らせる様になりました。
歳月が流れて 私の気持ちにも沢山の変化がありました。時間はかかってしまいましたが 私なりには彼の自死を消化してきたつもりです。しかし、10年が経とうという今でも あの当時の喪失感だけは拭えません。新しい誰かと未だに向き合えない自分がいます。 また、物にも あまり執着しないようになり、とにかく身軽でいたいと年々 思うようになりました。彼以外にも この数年に大切な家族を立て続けに亡くしたことも かなり堪えています。
すっかり 自分の進むべき道を見失ってしまいました。生きることに執着がない自分自身にも とても不安になります。何か新しく手に入れたり 出会いが生まれれば、そこから貪欲になれるのでしょうか？
お坊さんからの回答 1件
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カサブランカさん、こんにちは。
辛い体験をしましたね。
私は19歳の時に好きで尊敬していた女性が自殺でなくなり、29年間それを心の奥底で引きずって生きていました。そして一昨年やっと29年目にして行けなかったお墓参りをして思いっきり泣きました。今は辛さと共にその人の楽しい思い出を語れるようになりました。自殺とはそれぐらい縁のあった他人に苦しみを与えるものだと思っています。だから私はその人のために自殺を反対するのではなく、良き縁になっている人を苦しませる自殺はしてはいけないと、法話や学校での授業ではお話をします。
さて私もそのことで生きる価値観も変わりました。死を受け入れることはその人それぞれの生き方にも影響します。カサブランカさんもそれをどういう形で受け入れようか悩んだ結果が今の心なのでしょう。無理をする必要はありませんし無理に忘れる必要もありません。趣味でもスポーツでもして心の充実をしながら毎日を生きてください。お寺巡りでも良いでしょう（笑）。その中でまた男性との出会いもあり、あなたの悲しい思い出も含めて愛してくれる人もできると思います。
辛かったらいつでもご相談を。同じ苦しみを持つカサブランカさんの幸せを応援します。がんばって！合掌
染川様 早速 ご回答いただきありがとうございました。大切な方を 同じように自死で失くされたのですね。長年 お辛い想いを抱えながらも ご自身の経験された苦しみを 新たな力に変えて法話活動されているのですね。
『良き縁になっている人を苦しませる自殺をしてはいけない』本当にその通りですね。私も自分が自殺を選べば 今度は私の家族や友人を闇に突き落とすことになると思ったら 恐ろしくて死ぬことができませんでした。自殺されて残された人間の苦しみを知っている以上 私に自死は無理だとわかったら どんなに辛くても生きていくしかないと思いました。時折 自分の心に影が忍び寄ると 消えてしまいたいなぁと思うこともありますが、染川様が仰られるように 毎日 心の充実を保ちながら生きてさえいれば 辛かったこととも上手にバランスをとりながら向き合えるのかもしれませんね。 無理せず 私なりに出来ることを 日々 重ねていけたらいいなぁと思いました。同じ様な苦しみを持つ染川様から お返事頂けたこと感謝いたします。ありがとうございました。
