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心が静まるちょっと長めのお経を教えてください

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緊張したり、イライラしたり、人に怒ったり、自分でもどうしようもない感情に振り回されるのが自分でとても嫌なのです。
心が落ち着く、優しい気持ちになるお経を教えて頂けないでしょうか。
勝手ですみません。
母方は浄土宗で法事はきちんとやっていますが教義はあまり分かりません。
「南無阿弥陀仏」では短すぎて心が込められない気がして、もう少し、長いお経の方が心が落ち着くような気がします。
(般若心境は、知恵の話なので、特に気持ちが落ち着くわけじゃないような気もするので)
パニックになりそうなときに、無意識に頭の中で唱えられるような、落ち着いて感謝の気持ちまで生まれるような、そんなお経を身に着けたいと思います。

「なんて勝手な言い分」と言われそうですが、教えて頂いたお経を毎日唱えて暗記して、自分の感情のコントロールできるようになりたいのです。よろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

抜隊得勝和尚 仮名法語

抜隊得勝和尚
塩山仮名法語抄

輪廻の苦をまぬかれんと思わば、直に成仏の道を知るべし。
成仏の道とは、自心を悟る是れなり。
自心と云うは、父母もいまだ生まれず我が身もいまだなかりしさきよりして、今に至るまでうつりかわる事なくして、一切衆生の本性なるゆえに是れを本来の面目と云えり。

この心もとより清浄にして、此の身生まる時も生まる相もなく、此の身は滅すれども死する相もなし。
(実相には人我の見無きゆえに)

又男女の相にもあらず、善悪の色もなし。たとえも及ばざるゆへに是れを仏性と云えり。

しかも万(よろず)の念、此の自性のうちよりおこること、大海より波のたつが如し。鏡にかげのうるつに似たり。此の故に自心を悟らんと思わば、先ず❝念の起こる源❞を見るべし。

只ねてもさめても立ち居につけても、自心是れ何物ぞと深くうたがいて、悟りたきのぞみの深きを、修行とも工夫とも志とも道心とも名づけたり。又、かように自心をうたがいていたるを、坐禅とは云えり。

一日に千巻万巻の経陀羅尼をよみて、千年万年おこたらざらんよりも、❝一念自心を見るにしかず❞。

続きは当山、安穏寺のFacebookページに乗っています。
https://www.facebook.com/あんのん寺埼玉県-狭山市-熊耳山-安穏寺-1495334390692326/?ref=bookmarks

このお経にもありますように、一日に沢山のお経を読むことよりも一念自心を見るにしかずというところに重きを置くことです。
自分が一念に駆られて一念によりて転ぜられるよりも、自身の心を自ら明らめて、自らその心をおさめる。そういう姿勢があなたに無ければ「お経を読みながらアンタをやってるだけ」になっちまうっちゅーことです。
ウチに写経をガッツリ持ってくるおばちゃんがいましてね。
結構な遅い時間に急に押しかけてくる。
願目を見ると自分のことっきゃない。
そういう写経は仏法に通じないということがある。自分のための自分のことっきゃないから。
菩提心のないお経は個人利用でしかないというわけだ。そこのあたりに目をつけて頂くとどんなおきょを読むにしても、そのお経が活きてくると思います。

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妙法蓮華経如来寿量品

瑠璃さん、こんにちは。

どんなお経でも慈悲と智慧が説かれていますので、その人の受け取り方で安らぎのお経になりますよ(笑)。後は唱え方ですね。激しい唱え方は力が出るお経になり、ゆっくりとした、あるいは声明の唱え方は、安らぎのお経になります。

で・・・

浄土宗のお経ではないですが、私はやはり法華経の如来寿量品が好きです。
これは、仏さまの永遠性を説いたお経ですが、仏さまが永遠だからこそ仏さまの子である私たちの命も永遠であることを明かした教えです。仏さまの命の例えの中に宇宙を想定して説かれますので、お経を読むたびに現代の最高の科学でも計り知ることのできない宇宙の大きさの凄さを思って仏さまの大きさ、命の不思議を実感します。このお経を愛した作家が『雨ニモマケズ』を書いた宮澤賢治でした。夭折した妹を思い、仏さまに例える宇宙の大きさとそのどこかにいる永遠の命を持つ妹を思って描いた童話が『銀河鉄道』です。

ご参考までに。

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慈悲の冥想

日本テーラワーダ仏教協会のホームページに
「慈悲の冥想」というのがあります。
言葉を念じるという意味では、お経を読むのと同じです。
やってみてください。
「生きとし生けるものが幸せでありますように」
などの言葉を念じる修行方法です。

http://www.j-theravada.net/3-jihi.html

ちなみに、念仏を長時間となえる場合は、
「なむあみだぶつ」ではなく
「なむあみだぶ」ととなえます。
なむあみだぶなむあみだぶなむあみだぶなむあみだぶ
と、一定のリズムで連続で。

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がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

ありがとうございました。
成仏の道とは、自心を悟る是れなり。と心に響きます。自分の心から逃げるのではなく、自分の気持ちの状態にあえて向き合うようにします。
「銀河鉄道の夜」にそんな背景があったなんて知らなかったです。読み直します!
それから、「なむあみだぶ」もつい手軽な気がしていましたが、意味をちゃんと考えて身に着けたいです。
心の苦しい時に、少しでも穏やかになれるようにしたいですが、とても参考になりました。
ありがとうございました。

読み方が分からない言葉がたくさんありますが、少しずつ調べて頑張ります。
自心=じしん?でしょうか…

「お経・経典の種類、意味、唱え方」問答一覧

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