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性同一性障害者の出家について

回答数回答 2
有り難し有り難し 17

以前より仏教に興味があり、いずれ出家したいと考えています。

私は現在は戸籍は男性に変更しており外見も完全に男性ですが、生まれたときは女性で、現在も下半身はそのままの状態です。
そのため、修行で共同生活をおくることに(風呂)不安を抱いています。自分は気にしないのですが、他の方に迷惑をかけたり、困惑させてしまうのではないかと、、

そこで、宗派により違うのかもしれませんが、具体的に修行中の入浴はどのようなかたちで行われるのか、
また、私のような人間が出家できるのか、教えていただけるとありがたいです。
宜しくお願い致します。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

出家には問題ありません

得度を受けるのに性同一性障害は全く問題ありません、高野山では私をはじめ数人の方がすでになさっています。
修行中の入浴は高野山では基本的に大浴場で何人もが一緒に入浴します。短時間で済ますのが原則です。下半身がそのままでは他人に迷惑をかけるかもしれませんね。まずは外科的にそちらを修正なさることをお勧めします。
入浴に限らずすべてが団体行動で、規律を乱すようなことがあれば退場を余儀なくされるでしょう。
なお、出家については性同一性障害でも高野山の場合は問題ありません。私自身がそうでしたから。
相談者の場合は団体加行は困難でしょうから、個人加行をお勧めします。高野山内にも個人加行できる寺があります。コネが無いと不可能なので、まずはつてを頼ってコネを作りましょう。
ただ、個人加行の場合でも入浴は寺の大浴場ですので、他の方に迷惑をかけないのが原則です。
高野山大学に入って、学問的部分は大学で(この場合は全く問題ありません)、加行だけ団体でなく個人でできるところを見つけるよう大学で相談なされば、紹介していただけるはずです。

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おきもち

高野山真言宗権少僧正。高野山本山布教師心得。高野山大学密教文化研究所研究員。博士(密教学)。四国八十八ヶ所霊場会公認大先達。西国三十三所札所会公認特任大先達。 性同一性障害に悩み、自ら戸籍、僧籍を男から女に替えました。性的マイノリティーの方々の相談に乗ります。大阪市守口市にある浄峰寺の住職です。通称性善寺として性的マイノリティの方々のための寺を開設しました。2019年2月24日に晋山式を終え、毎月最終日曜日を縁日に決めました。午前10時から護摩祈祷、終了後、相談会、懇親会となります。ぜひご参加ください。全国を走り回っていますので、縁日以外に来寺希望の方は事前に予約お願いいたします。 早大卒。高野山大博士課程修了。元読売新聞記者。高野山真言宗大鳥寺住職を兼務。

大浴場でチャッチャと

私は浄土宗の総本山知恩院(京都)で、加行(けぎょう)という3週間の修行に参加しました。
男性として出家される場合、おそらく大浴場みたいなところで入浴になると思います。
他人の裸を気にしている暇がないような短時間の入浴だった気がします。
女性の浴場がどうだったかは、私は知りません。

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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四十代男。 仏教は、悩み苦しみを制御したり消したりするための教えです。まだまだ未熟者の凡夫ですがよろしくお願いします。

質問者からのお礼

願誉浄史様
ありがとうございます。短時間ということでななんとか、、と思いましたが、
実際なかなか難しい問題ですね。参考になりました。

柴谷宗叔様
同じ障害の方がいらっしゃるとは思わず、驚きました。
高野山大学も検討していましたが、個人加行というものがあることは知りませんでした。
少し希望が見えた気がしています。ありがとうございました。

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