勉強に集中したいが不安でいっぱい
あと一年で結果を出したいのですが、プレッシャーや上手くいかなかったときのことが不安で仕方がなく、勉強に身が入りません。
自分の遅れをまわりとも比べてしまいます。どうすれば平常心に近い形で集中できるでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
結果は毎日出ています
こんにちは。海外で学んでおられるのですね。幾つであっても羨ましいです。
さて、今までのご経験から「あと1年で」と長期目標を立てておられると拝察しますが、人間に「効く」結果は日々でているもの、もっと言えば「即座に反応のあるもの」です。「口に入れたら苦かった。思わず吐き出した」くらいのスピード感です。
勉強でも「あれ、この単語何だったかな?」と思ってカードをめくればすぐ訳が書いてあれば勉強する気になりますが、「2分後に分かります」というシステムだったら、まるで勉強になりません。
なのでまずは、「この一コマでの結果を出す」辺りを目標にして、「上手くいった、行かなかった」を評価してみてください。
それを重ねながら「この1ヶ月で、この本を終わらせる」とか、スパンを伸ばしていきます。「一年後に結果を出す」なんて、遠すぎて過酷です。アメリカと北朝鮮の戦争に巻き込まれているかも知れないし、また大地震が起きているかもしれないし、結婚しているかもしれない。宝くじに当たって大金持ちになっているかも知れない。可能性が多すぎて、「未定です」と言うしかないのです。
私たちがコントロールできる範囲は狭いのです。このお菓子を食べるか、食べないか。目の前にある本を開くか、おいておくか。「やった」にせよ「やらなかった」にせよ、結果は毎瞬出ているのです。
追記
こんばんは。勉強はかどっていますか?
「気持ちが軽くなった」とのこと、少し前向きになれたのでしょうか。そして、勉強に手が着くようになったのでしょうか。
今回紹介したのは、仏教では「縁起(因果)」と呼びます。「種があって、状況があって果が出る。それがまた種になって、状況におかれて果を出す」、その連続性に注目した話でした。
一方心理学でも説明できます。心理学は大きく分けて「基礎倫理学」と「応用心理学」があります。「応用」の方は1980年代頃から盛んになってきました。「すぐ結果が出ることが重要」というのは、「応用行動分析」という学問になっています。学問というのは、「理屈と膏薬はどこにでもつく」式に、何でも対象にできちゃうんですね。
ともあれ、「すぐ結果が出ている」ことに気づき、その結果から「次の自分の一手を考え、実行する」という「短いスパンでサイクルを回す」ことをおすすめします。
質問者からのお礼
すごくわかりやすいです。読んで気持ちがとても楽になりました。心理学や仕事についての本とは違う考え方を得れて目からウロコです。ありがとうございました。