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霊と魂について

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有り難し有り難し 16

次の文章は、「シュタイナー 魂について」(ルドルフ・シュタイナー著 高橋巖 訳 春秋社)の一節です。

人間の魂は輝く月に似ている。しかしその輝く光を月は太陽から受け取っている。人間の魂は水に似ている。その水は、それ自身では冷たくも温かくもなく、熱を火から受け取っている。人間の魂は高次の動物魂に似ている。しかしそれが人間の魂でありうるのは、その光を人間の霊から受けとるからなのである。

シュタイナーは、シャタイナー教育を提唱した人で、読み進めるには難しいです。
この一節から、人間は影響を与え合うことで、魂を高めるということだと理解しました。前の文脈から引いてこないと分かりづらいとは思いますが・・・

いろいろな人がいていい。どんな光を受けとるか。そう考えると、技術が発展して、人間にとって都合のいいように外界世界を操作(著者の考えにあっていないかもしれませんが、霊を操作する)と、せっかくの魂の向上が妨げられるのではないかと考えました。

仏教では、どのように考えますか?


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

縁起 ❝それに縁りて起こる❞

縁に触れれば、触れた縁によってそれが起こります。
今日のたった今の一瞬の天気の様子を捉えるにしても、それも様々な縁に❝よりて❞起こった様子。
ここでの回答もあなたのご質問を受けて、こちらが❝縁りて❞起こっている様子。
世の中で悪い言葉が飛び交えば、それに❝よりて❞「悪く」影響を受ければ「悪く」縁が働く。
「馬鹿 あほ SHINE」と言ってもそれ自体に良い悪いのエネルギーは本当はありません。
ある種の新興宗教っぽいなんちゃった科学やスピ系の世界では「言葉そのものに意味がある」とか言っているところもありますが上に記した「馬鹿 あほ SHINE(輝き)」と書いても本当に本当のところは人は傷つきも減りもしません。
傷つくということがあるとすれば、それはその人がこの言葉にネガティブな意味を持たせたにすぎません。
馬鹿という言葉で傷つけば馬と鹿もかわいそうです。🐎🐎🐎名でやねヒヒーン。
あほという言葉だけで傷つくなら「アホの坂田師匠」はとっくに心が病んでます。
SHINEと書いて「死ね」と読んでしまった人は見事にトラップに引っ掛かりました。
SHINEでシャインです。輝きです。
仏教とは、シャイン。
チエの光で誤った心、無明、真実に暗いネガティブなものの見方を照らすものです。
霊と言いましても魂と言いましても人によって言語感覚も異なる者でしょう。
仏教的には霊とは亡き人への自分自身の中の内的な心理作用のこと。
外にあるものや固定的にあるものではありません。
昔の方や亡き人を思えばそれによる影響力だけはある。
そういう心理作用がその人の死後も生きている人の中で働くので霊という。
悪いことしたままその人に死なれてしまってはこちらが苦しい。それが霊という作用の働き。
亡き人が生きている人を突き動かす。お釈迦様も生きている坊さんをこうして人を明知明智へと導かんと働いている。それが正覚というチエの光。
魂とは仏教的にそういうものがあるということではなく、人間万人に働いている人としての心でしょう。名称よりも言葉の認識や理解よりも、本当に人間として最高の人格を目指して心を学び自己を明らかにして輝かしい人生を送る。
今、これによってあなたの中に生じた思いや見解、印象も「縁起=よりておこる」作用なのです。そこに私的な意味を入れるからアヤシイ別物になっていくということは言えるでしょう。

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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

>丹下覚元 様
 ご回答ありがとうございました。
 考えてみれば、一瞬一瞬が縁ですね。
「外で雀が泣いている。それを聞いて、穏やかな気持ちになる。幸せな気分になる。」
馬鹿、アホ、SHINEという言葉は、確かに良い悪いのエネルギーはありませんね。たぶん、赤ちゃんや全く日本語を知らない外国人は、この言葉に何ら悪い気はしないと思います。しかし、その言語世界に入って、特定の文脈や語調で使われると、人を傷つけるなどのエネルギーを持っているのだと思います。しかし、そのエネルギーも受け取らなければ(言葉は言葉として存在していると考えれば)、自分は傷つかないし、もし無反応でいるなら相手が悪い気持ちになってくるかもしれません(悪口は受け取らなければ発信者に返る?)。
まず自分が一歩ずつ踏み出し、高いところを目指していくことが大切ですね。私自身は、今はあまり明るくない灯かもしれませんが、輝くように精進していこうと思います。

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