あの時間返して!と思う時
いつも相談に乗って頂きありがとうございます。
「私の人生の中のあの時間返してよ〜」って思うことが多いです。
例えば
・どうしようもない男と付き合ってた2年間
・同僚にファミレスで延々と愚痴を聞かされた5時間
・期待はずれで途中寝てしまったお芝居の3時間
どれも自分も悪いなぁと思います。
お芝居に関しては1万円以上のチケット代や交通費がかかり「お金返してよ」も加わります。
どうしようもない男も、同僚も、一緒に過ごす事を選んだ自分が悪いと思います。
時間は返ってこないことは分かってますが、「私は何やってたんだろう」「あーやめときゃ良かった」みたいな気持ちが沸き起こり、頭を抱えたくなる時があります。だいぶ前のことも思い出して考えてしまったりします。
そういう時、どんな風に気持ちを切り替えたり、物事を捉えればいいでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
「気持ち」は「気持ち」であって「あなた」ではない
気持ちは気持ちです。どんな気持でもいい・悪いはありません。それは湧き上がってくるものですからね。
気持ちがどうあろうが事実は事実として変わりません。「あの時間返して!」といくら思っても、思わなくても返ってはこないのです。
なので返ってこない事実の中でやるべきことをやるのみです。その時にどんな気持でもかまいません。
雨が降ってきたら「雨が嫌だなあ、止まないかなあ?」と思いながらそのままずぶ濡れではいないで傘をさすように、過去を後悔する気持ちのままでも今を生きればいいのです。というか今しか生きていませんからね。
天気模様のように変わる気持ちを「なんとかしないといけないもの」として扱うのをやめましょう。
気持ちを気持ちで上書きしようともがくのでなく、気持ちは気持ちのままにしておく。
「ああ、私にはあの時間返して!という気持ちが今湧き起っているんだな」と、その気持ちを抱きしめつつ認めましょう。
気持ちに主体を置き過ぎると「気持ち」=「私」という同一化がおこり、私の分身、あるいは本体としてとらえてしまう「気持ち」が他者から認められなかったり、自分の価値観による善悪の判断において悪と評価されるような「気持ち」が湧いてきた時に「なんとかしないといけない」ような気がしてしまい、ものすごくしんどいです。
「気持ち」は「気持ち」であって、あなた自身ではないのです。
幸せな時間へと向けた肥し
マリー様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
そういった経験があるからこそ、同じ失敗を繰り返さずに、有意義な時間を過ごそうと努力することもできるのであります。
幸せな時間へと向けた肥しにしましょう。
川口英俊 合掌
あの時の時間返してと思う時間を返して!
マリーさん
読ませていただきました。
とっても共感できます。私もそういう時期がありました。
「あの時間返せー!!」と後悔したり、考え過ぎてしまう気持ち、本当によくわかります。
しかしこの「時間を返せ」という言葉、意味がありません。
いくら、考えたところで、過去は何も変わりません。時間が返ってくるわけでも、お金が返ってくる訳でもありません。
であるならば、過去にとらわれて後悔する時間こそがもったいないです。
過去のことをあれこれ考えている時間をも返せと言いたくなる日が来るでしょう。
いくら考え、後悔しても過去は変わらないのです。しかし、過去の意味は変えることができます。
あのことがあったから今があると思えるように切り替えていきましょう。
時間とお金をかけて大切な何かを勉強させてもらったんです。
人生には無駄なことは何一つないと言われます、悔しい気持ち、苦しい気持ちをバネに前向きに生きて行きましょう。
きっといつか過去の意味が分かる時が訪れますよ。
人生に「もし」はない
その時そのように「思えた」という働きがあっただけた話です。
現実は何にも変わりません。
安心していいのです。
こうありたい、という思いに振り回されることなく、目の前の事実に参じてください。
人生に「もし」はないのですから。
質問者からのお礼
吉武 様
気持ちと自分は、別物なのですね。なんとかしようとしない、なるほどと思いました。
ありがとうございます!
川口 様
幸せな時間への肥やし、素敵な言葉ですね。
ご回答いただきありがとうございます!
邦元 様
そうですね、過去の事に対して「もし」はないですね。安心していい、というお言葉に安心しました。
ありがとうございます!
慶成 様
共感していただき嬉しいです!そういった過去の事を考えている時間も確かに勿体ないですよね。過去の意味は変える事が出来る、自分がどう前向きに捉えていくかが大切ですね。
ありがとうございます!