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悲しみは成仏の妨げ?

回答数回答 1
有り難し有り難し 18

死者のことをずっと考えていたり、
悲しんでいたりすると、死者が成仏できない。
前向きな姿を。
と、よく聞きますが、自殺者の場合もそうなのでしょうか。
自分のいない世界で、家族が、平気な顔をしていたら、
「やっぱり自分なんかいなくても良かったんだ」
と余計悲しくならないのかしら。
悲しんでもらえないことが、故人には余計に寂しく感じられるのではないでしょうか。
たった一年でこんな当たり前に過ごしてしまっていたら、寂しいと思うのです。
当たり前じゃないのに。
お葬式のあと、お茶碗を割った。
その行為が、もう帰ってきても一緒に食事を囲めないから帰ってこないようにね。なんて意味だなんて知らなかった。
そんな意味ならやりたくなかった。
その気持ちが成仏の妨げになっているのでしょうか。
それとも、本人が悲しくても寂しくても、「自分なんかいなくてよかったんだ。」とマイナスな解釈だとしても、現世に未練を残さない方が本人のためになるのでしょうか。
出来ることなら、家族にもみんなにも愛されていた。と納得して成仏してほしいと思うのです。
そんなマイナスの解釈で成仏するのが幸せなのでしょうか。
寂しい気持ちにさせてしまうことにならないのですか。
私は
私だったら、それはとても寂しいです。
生きていてほしかった。と、現世と無理矢理関係をたつなんてしないでほしかったと思ってばかりです。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

煩悩がなくならないと成仏できない

真理を悟って煩悩がなくならないと成仏はできません。
家族の態度に一喜一憂したり、悲しんだり怒ったりしているようでは成仏できません。
全ては無常である、生きることは苦である、頭で考えた概念には実体がないと悟り、
生への執着も手放し、
生きとし生けるものへの慈悲がみなぎり、
静かに落ち着いている、
そのような方が成仏された方です。
ですから、ちっぽけな人間の言動に、亡くなった方は悲しんだり怒ったりはしないかもしれません。
「人間たちはまだ、欲・怒り・怠け・プライドなどの煩悩に苦しんでいるのか。憐れだな。」
と憐れみの眼で眺めているかもしれませんが、怒りや悲しみはないと思います。

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有り難し
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がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。
仏様というのは、思っていたよりも身近ではなく、上の方の存在なのですね。
そこまで卓越することができているのか、できずに成仏せずにいるのか。
子煩悩で人のことを考えてばかりだった人だから、それなら成仏していないのではないか…という気がしてなりません。

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