回答 1
有り難し 10お坊様にはいつも大変お世話になっております。
ある時、買い物途中の道で私の前をクリーニングに出すのであろう学校の制服とYシャツを持って走っていた高校生の男子が持っていた服のポケットからパスモが落ちました。
たまたま後ろを歩いていてそれを見た私は走って行ってパスモを拾い、その男子に「落ちましたよ」と言って渡しました。その男子は「ありがとうございます。」と言ってまた走って行きました。
その次の日、私は都内に急用があり夫にパスモを借りて出掛ける準備をしていました。夫から「くれぐれもパスモを無くさないでね。」と言われ家を出ました。目的地に付き列に並ぶために私は走っていました。何の拍子かわかりませんが、鞄に入れておいたパスモを落としてしまったのです。そしたら後ろから女性がパスモを拾って、走って追いかけて来てくださってパスモを私に届けてくれたのです。私は心からお礼を言いました。
些細な事ですが、これは因果応報というのでしょうか？教えてくださいませ。
忘れた頃ではなくて次の日だったのでとても驚いた出来事でした。
くだらない質問ですみません。
お坊さんからの回答 1件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
心温まる話ですね。
仏教で説く因果は、「具体的な」原因－結果の関係を言います。
おたずねのお話ですと、同じ種類の非接触型ICカードを拾った・拾ってもらったの関係にありますが、そこに何か因果関係があるとはいえませんので、仏教で説く因果関係にはあたらない、とはなりますが、
一方でもしかしたら．．．
あなたが非接触型ICカードを拾って渡したとき、あなた自身も気持ちよく、相手の方もうれしかったでしょう。拾ってもらった方も、それを見習って、他の人に親切にしようという気持ちになったかもしれません。その人が他の人に親切にして、その人もまた他の人に親切にして．．．．の輪が広がり、それがあなたのところに、たまたま同じ種類の非接触型ICカードを拾ってもらうという形で返ってきたのかもしれませんね。
「情けは人のためならず」ということわざがあります。これの意味として「親切にするのはその人のためにならない」とする人がいますが、これは誤用です。正しくは「人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、やがてはよい報いとなって自分にもどってくる」という意味です。「情けは人のためならず」を体感した出来事だったともいえます。
鳳林寺／光禪様
早速のご回答どうもありがとうございました。
丁寧に解説して頂き、よく解りました。
暑い季節がやってきました。お坊様も熱中症にはくれぐれもお気をつけくださいませ。
