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怒りの念

回答数回答 2
有り難し有り難し 23

自殺等、不快になる内容が含まれています。先に謝罪させてください。

SNS上でのトラブルがあり、相手を呪う程憎んでしまっています。
私の家系は神仏習合色が色濃く、私自身も信心深い方です。
それなのに相手を呪ってやりたいと思ってしまいます。
「人を呪わば穴二つ」という言葉を、誰よりも自覚してきた自分が、相手を不幸にしてやりたいと思っているのです。
自分を棚に上げる訳ではありませんが相手の態度は相当なものでした。
呪う事なんてせず、1番の見返し方は相手より成功するのが良策だと頭では分かっているんです。
それなのに、私の未熟さ故に切り替えもできず相手を憎み、果てにはSNS上で恨みつらみを当の本人にぶつけてしまったのです。
一度自殺未遂をした事があり、その画像を送ってしまったり何度もメッセージを送ってしまったりと普段の私からは考えられない程の異常行動をしてしまいました。
何て事をしてしまったんだ、という後悔と自責の念に駆られると同時に怒りの念がふつふつと湧いてきます。
どうしたらこの怒りから解放されるか。
其れは分かっているんです、私自身が成長すれば良い。
けれど、なかなか上手くいきません。
怒り、憎しみ、後悔、悲しみ。
負の感情に囚われて疲労困憊しております。
仏様に仕える方々に、ひどく醜い面を晒してしまい本当に申し訳ないと思っています。
然し、どうしても辛くてお悩み相談をさせて頂きました。
ご回答の程、何卒宜しくお願い致します。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

プロセスを飛ばすことはできないと思います。

 こんばんは、初めまして。まずね、「自殺など、不快になる表現」というのは、あなたのテンプレなのでしょうけれど、ここでは「嘘でない限り、自分で体験してきた事である限り」、謝罪することでもないと思います。それも何らかのプロセスの産物なのですから。
 さて文面から、真っ直ぐな心の持ち主ではないかと感じました。「切り替えも出来ずに相手を憎み」などというところは、本当に苦しい中で「今はそれしか選択肢がな」かったのではないかと思います。
 ですから「誰よりも自覚してきた」などという思い込みを捨てることが第一ではないかと。
 ただ教条として「知っている」のと「自らの経験を交えて身体化されてきた」ことは、質が異なると思います。それこそ「言葉の重みが違う」というやつです。
 今回は自らの煩悩や相手との関係(因と縁)により、果として愚かしいことをしてしまった。その反省から「次の自分の行動パターン」を自律していく。その結果からまた考え、また次の行動を行う。
 大切なのは、そういったプロセスを繰り返し踏んでいくことだと思うのですよ。「嘘はいけないよ」というのは恐らく真理ですが、幼稚園児が言うのとお祖父ちゃんが言うのでは重みが違うでしょう?ましてや、お祖父ちゃんになった時に「嘘はいけないよ」と言えなくなっている人だって、たくさんいるのですから。

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おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊...
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感情を長引かせない

怒り憎しみ後悔は苦しみを生むと、理解なさっているのですね。
それだけでも素晴らしいことです。
さらに理解を深めるとするなら、
怒っている自分自身の存在は幻だと思いましょう。
「自分」「他人」と区別するのは、ただの概念です。
本来は、自分や他人に実体はないのです。
エネルギーと物質の流れがあるだけ。
海の上に飛び出した波と波がケンカしたり相手を恨んだりしているようなもの。
波Aが波Bを憎んでいるとしても、結局二つの波は、同じ海の一部であり、数秒でミックスされます。
人間も、二人の人間が憎みあっても、結局二人とも死にます。
だったら、生きている短い時間を快適に過ごす方が良い。短い人生の時間を、怒りの苦しみに使うのはバカげているのです。
自分という存在はただの幻みたいな概念で実体はない、無我、空であると意識して生活してみましょう。
そうすれば、怒りの感情は長引かないと思います。
他人への怒りも、自分への怒りも長引かせないで。
だって、相手はすぐ消える波にすぎないから。

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がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

お礼を申し上げるのが本当に遅くなってしまい、申し訳ありません。
何度も何度も読み返し、あれから立ち直る事ができました。
お二人からの有難いお言葉を胸に、これから精進して参りたいと存じます。
本当に、本当に有難う御座いました。

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