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仏教的なものを全て断っても生きますか?

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お坊さんに質問です。
お坊さんは禁欲的な生活をし、
少なからず仏教的なものを、
例えば瞑想や仏教に関する聖典などをお読みになられたり、
それを実践したり修行したりしていると思います。
そこで質問です。
仏教に関する全てのものを禁じられて、社会で生きなければならない、
となれば
お坊さんは自ら命を断ちますか?
意味のわからない質問かもしれません。
しかし、とても疑問なのです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

普通の話

ひとくちに仏教とは言ってもそれぞれなのですが、仏教って結局のところ何なんだと問われたならば、

【諸悪莫作】わるいことはやめようね
【衆善奉行】よいことはすすんでやろうよ

私は、この二つの言葉に極まると思うんですね。
ところで、これって仏教ならではの話でしょうか。
結局のところ仏教が伝えたいのは、いつでも、どこでも、誰にでも通じる真実、つまり文字通り【普通】の話です。

万が一、これすらも仏教的だから禁止だ、実践した者は厳罰に処してやるというのなら、わざわざ自殺なんかせずとも、そのうち誰かに後ろからぶっ刺されて身ぐるみを剥がされるような世の中になっていることでしょう。

もし本当にそんな世の中になれば、私は僧侶としても一社会人としても徹底的に抵抗すると思いますが、本当の本当に万策尽きたときは、あるいは自らの命をかけて抵抗の意を表すかもしれませんね。非暴力不服従を貫き、焼身供養をしていったチベットの仲間たちのように。

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心臓を刺されるのと一緒。

考え方ひとつで自身のいのちを決めるのは
私にはできません。
自分自身のいのちだからといって
自分のいのちを絶つか絶たないか
意志ひとつで決める権利が、私たちにあるのでしょうか?

端的といえば端的ですが
私は、仏教を”生きるための教え”として
見つめています。

となれば
仏教的なものをすべて断て、と言われるのは
「死ね」と言われるのと同じことですから。

死んでしまったら生きることはできません。

心臓を刺されても生きますか?
と聞かれて何と答えればいいのでしょう。

逆に言えば
私が生きている以上は、それ自体が仏教です。

生きていることが仏の道なのです。
私が坐禅をやめても念仏をやめても
教えに背いても
心臓が動いているうちは、どうあがいても
それが仏の道なんだということにしています。

盲信と言われれば盲信です。
でも考え方ひとつで自身のいのちを左右させるような
態度に比べれば、ずっとましだと思います。

意味のわからないご質問だとは思いません。
もし絵踏みしろと言われたらどうするんだろう。
私も自分自身への疑問が消えないでいますから。

「自分自身のいのちだからといって
自分のいのちを絶つか絶たないか
考え方ひとつで決める権利は私たちには無い。」
それなのに
『生きたかったけれどあの人は自らいのちを絶ってしまった。
死にたいけれど今も私はこうして生きている。』
そこにはただ苦しみあえいで
なすすべもなく、生き死にの決断をせざるを得ない私たちという現実がある。

そうである以上、
考え方ひとつで「こうであれば生きる、こうであるなら死ぬ」という態度は
取りたくない。
そう思います。

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吉井浩文
Buddhism. knowing what it actually i...
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