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捕獲した玉虫の死

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有り難し有り難し 6

3日前に炎天下の路上をゆっくりと歩いている玉虫を見つけました。3年前に逝去した母が、どこかで見つけた玉虫の死骸を大事に箪笥の中に仕舞っていたこともあって、偶然見つけたこの玉虫も何かの縁だと思い、自宅に持って帰って最期まで育てようと思いました。

虫篭の中での様子を見ているともう体力も無くなってきているのか、動作も緩慢で、何の餌を与えればよいのかもわからず、やはり外に逃がすのが自然だと思い、裏庭に逃がしました。

しかし、二日ほど経ってもまだ裏庭から消えず、紫陽花の葉の裏に逆さにくっついている姿を見つけ、居ても立っても居られなくなりまた虫かごに戻した次第です。屋外で雨に打たれたりして、地面に叩きつけられて死を迎えるよりましだと思ったからです。今朝方様子をみると、微かに足を動かしていたようですが、午後には死んでいました。 

私の気持ちの中で、珍しい美しい虫をずっと持っていたいという利己心への嫌悪と、母への思いが重なって涙が止まりませんでした。我々が畳の上で死にたいと願う気持ちと同様、動物にとっても彼らにとって一番自然な環境のもとで死なせるのが最善でしたでしょうか。

よろしくご教示のほどお願いいたします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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虫の気持ちはわからないが

虫の気持ちはわからないので、難しいですね。
人間が用意した快適な檻の中で幸せに暮らしている虫もいるとは思います。
自然のままが無難だとは思いますが、私は、人間が慈悲の心で虫を保護するのは、必ずしも悪行為とは思いません。
起きてしまった過去は仕方ないです。
南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)と念仏を称(とな)えて、亡くなった虫の生まれかわりの命が、阿弥陀仏の光明で救われますように、願いましょう。
合掌 南無阿弥陀仏

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質問者からのお礼

温かいご教示有難うございました。
気持ちが落ち着くために、自分の行動を正当化していただけるようなお言葉を求めていたのも事実です。勝手な気持ちを恥じています。今は、母が遺した玉虫と一緒に、ケースにいれて仏壇に置いて拝んでおります。きっと阿弥陀様が両親と共に二匹の玉虫もお見守り下さっていると願っています。 

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