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父の再婚について

回答数回答 3
有り難し有り難し 32

昨年末、実母が他界しました。

母は長年病と闘いながらも、自分の事以上に私達家族のお世話や心のケアを命懸けでしてくれました。
私にとっても、家族で唯一の良き理解者であり、人格者でした。
亡くなる10日前からは自宅での闘病となりましたが、二人暮らしの父が主介護者となって、最期は家族みんなに看取られ生涯を終えました。
亡くなって半年間、実父や実兄が法事等の業務を一生懸命担ってくれ、悲しいけれど、残された家族で少しずつ前を向いて頑張ろう、支えようと思っていました。
ところが最近、父が『再婚に向けて婚活している』と打ち明けられました。
既にお見合いを何度もやっていたとのこと。
私は、30年以上連れ添い、父の身の回りの世話をいつもしてくれた母に対してのリスペクトはないのか?誰でも替わりが利くのか?と内心変わり身の早さに驚きと戸惑いがあります。
正直、父とは小さい頃から子育てに関与せず、ろくに会話はなく父親役も母がやっていたようなものです。
父は母にある意味で依存して生きてきたため、私達子供とは心のふれあいのような付き合いは今さら難しいと考えているのかもしれません。
(父は私が小学生の頃、他者と不貞な関係をつくっていた過去があり、その事でも母は心労を重ねていました。)

私自身は家庭があり、一人暮らしの父を常に支えることは正直難しいものがあります。せいぜい月に一回程、子供を交えて食事しにいくくらいです。
父には、確かに父なりの幸せがあっていいのだと頭では理解しています。
ただ、気持ちがついていけず、再婚を応援する気になれないのも事実です。
ちなみに、兄は再婚には否定も肯定もしてないとのことです。
一番気がかりなのは、亡くなった母が父の今の状態をどう捉えているか考えてしまいます。
せめて、母が望む家族の在り方であって欲しいと願っています。
今後、私はどのような気持ちで実家の家族と向き合えばいいのでしょうか?


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

多くを望むと、自分自身が苦しくなる

 まあ、喪が明けぬうちから、「再婚のための婚活を始めた。」と聞けば、好意的に受け留められない人の方が多いと思います。

 私は現在64歳ですから、はなさんのお父さんとほぼ同世代だと思います。今までいつも居てくれた妻がいなくなり、自宅に一人だけという立場になった時、どんな心境になるか私なりに自問自答してみました。側に誰かいて欲しいと考えるのは決して不自然ではないと思いました。婚活を始めたくなる人も少なくないだろうと思いました。但し、始めるにしてももう少しタイミングに配慮すべきではないかと思います。一周忌とか三回忌とかを終えて、区切りをつけてからの方が周囲の理解を得やすいですよね。はなさんのお気持ちとしては「もう少し空気を読んでよ。」というところですか?


一番気がかりなのは、亡くなった母が父の今の状態をどう捉えているか考えてしまいます。

恐らく「お父さんなら、やりかねないわね。」とお母さんは思っていると思います。或る程度「仕方がない。」と思っているのではないでしょうか? 今まで家族にあまり気配りを出来なかったお父さんに、多くの気配りを求めるのは無理な話ではないですか? 「こうであって欲しい。」という思いをもつことは当然のことですが、それを押し付けるようになってしまっては却って反発されるでしょう。

 ですから、或る程度は認めてあげましょう。但し、お兄さんのような無関心も危険です。過干渉となってもまずいですが、一定の縛りを掛けた方が良いと思います。
 例えば
 1、交際相手を必ず子供たちに紹介すること。
 2、知らない間に入籍ということは絶対しない。
 3、たとえ披露宴をしなくても、両家親族の顔合わせの場は設ける。
 4、今後、先妻の年忌法要も責任を以て勤める。
等々の条件を子供一同でお父様に課した方が良いと思います。はなさん一人の意向ではなく、子供一同の意向を統一して話し合いましょう。

 尚、再婚したらしたで、後々トラブルの種となるものを抱えることになります。婚姻費用の負担、晩年の介護の責任、相続と遺産分割等、種々あります。そういう意味でも、hasunohaだけではなく弁護士.comあたりにも相談しておいた方が良いと思います。

 

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 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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少し落ち着いてみましょうか。

まずはお母様のご冥福をお祈り申し上げます。
さて、お父さまが再婚を考えているとのこと、娘さんにとっては、複雑な気持ちかもしれません。又、お母様のことを考えるとお辛い気持ちもお察しします。

まずは、どのようであれ、お父さまにも生きていくための、そして幸せになる権利はあるということです。父親であっても一人の人間です。お母様とのことは夫婦の問題であり、夫婦として解決していくことであります。
少々冷たいように感じるかもしれませんが、どこかで割り切って考え方をしないと、いつまでも、はなさんの気に入らない状況が続き、苦しみが増すだけです。
たしかに両親であり、お母様のことも気になるかもしれませんが、今回の人生は一旦終えられました。次のステージへと進んでいかれます。
こうして、生かされている?私たちは、まだまだこの世で多くの経験をしなくてはなりません。それが正しいことでも正しくないことでも結果は分かりません。

はなさんには、家族があり、その家族を幸せにしていく責務があります。もちろん、お父さまも含めてですが、しかし、お父さまがこの先、どのような人生を送るか、やはりお父さま次第です。ゆえにすべてを束縛してはならないのです。

今、お母様はどのような思っておられるのかは分かりません。お父さまに対しても、はなさんが思うように考えてはいないかもしれません。でも、はなさんは、はなさんのお母様との大切な関係を維持していけばいいと思います。
少し厳しいお話かもしれませんが、そのような思います。

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おきもち

日蓮宗のお寺で、名古屋市南区にあります。 ”お寺は生きている人のためにも...
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お父さまは寂しいんですよ。

社会常識からすれば、
当面喪に服していなさい。
不謹慎ということに
なりましょうか。
しかし、
お母さまをお見送りしたあと、
なんとも言えない寂しさ、
喪失感に襲われていらっしゃると、
思いますよ。
本当に寂しくて、
辛いんですよ。
泣き叫んだり、
愚痴をこぼせれば、
楽なんでしょうがね。
気持ちの置き所がないんです。
仕事をするか、
がむしゃらに。
引退していたら、
趣味に走るか。
お母さまの存在が
あまりにも大きすぎて、
埋めようがないんです。

どうかお父さまを
暖かく見守ってくださいませ。
お願いします。

御往生されたお母さまは、
全て御見通しですよ。
しょうがなゃあわね。
と苦笑いしてますよ。
怒っていませんよ。
暖かく見守っていらっしゃると、
思いますよ。
立派なお母さまですからね。

大丈夫です。
見守りましょう。

ご多幸を祈っています。

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おきもち

浄光寺の三浦康昭です。 くよくよと考えてもしかたがありません。明るく前向...
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質問者からのお礼

ご回答していただいた鈴木さま、花山さま、吉田さま、心よりお礼申し上げます。
一人で悶々と悩んでおり、誰にも相談する相手はおらず、心が苦しい時期を過ごしていました。今こうして手を差しのべて下さった皆様のお陰により、一筋の心の光が見えた気がします。
教えて頂いたことを参考に、それぞれの立場を尊重した上で、父と兄に手紙を書いてみようと思います。
結果はどうであれ、後々後悔のないよう、自身の考えは伝え、最後は父の人生を応援する気持ちを大切にします。
本当に本当にありがとうございました。

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