憎しみについて
生まれてこのかた感じたことのないような、怒りとも悲しみともいえる憎しみを感じています。
これまでも波乱万丈の度が過ぎる人生であったため、一周して、あまり強い感情を持つことなく生活していました。
淡々と、微笑んで、ふざけているような夢見ているような気分で、これまで起きたことの全てを許しながら生きていければいい。そう思っていました。
ところが、ある時に出会った人と関わるようになってから、蓋をしていた感情というか記憶のようなものがダムが決壊するかのように流れ出し、どうにもならなくなってしまいました。
初対面で、その者と会った瞬間から怒りが沸いていたのだと思います。何も知らない人に対して、すでに強い憎しみを感じていました。このようなことは、今まで生きていて一度も経験したことがなかったので戸惑いました。
関わっては、ならない。
そう感じました。しかし流れるがまま、関わりを持つこととなり、何度会っても心の奥底の怒りは消えませんでした。
ちなみに恋愛の話ではありません。
これは、ただごとではないなと思い、関係を断ちましたが現在も苦しいです。
向き合わされていた時も苦しい、今はもっと苦しい。
身内を亡くした時の苦しみより苦しい。幼少期にネグレクトを受けたことより苦しい。このような訳の分からない苦しみにとらわれている自分は、今後どのように生きていけば良いのでしょうか。
目が覚めてから、寝るまで、いや寝ている間に見た夢の中でさえも、何かに取り憑かれたかのように憎悪を感じているので疲れます。
ただし、日常生活は表面的には問題なく送っています。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
愛憎は一体
はじめまして、こんにちは。
その怒りを抱いた人とは初対面だったそうですが、仕事上、知人関係などどんな背景なのかがいまいちハッキリしないので、ピントが外れてしまう回答になるのではと思いつつ一言申し上げます。
「怒りとも悲しみともいえる憎しみ」という複雑なご心境なのだとお察しします。ご自身で戸惑われるほどの不条理な憎しみなのでしょう。ご自身でお気づきかもしれませんが、「幼少期にネグレクトを受けた」上で「波乱万丈の度が過ぎる人生」にその原因はあるのかもしれません。私があなた様の文章を読んで、思い当たったのは「近親憎悪」「同族嫌悪」「同属嫌悪」という言葉です。少しニュアンスの違いがある言葉ですが、他人ではなく身近なものをこそ憎む、いわゆる「可愛さ余って憎さ百倍」という感情です。また、自分と同じ考え方、自分に似た人を憎む、嫌悪するということです。
もしかすると、その人はかつての両親兄弟親せきなどの身内に、外見やものの考え方、しゃべり方が似ていたのかもしれません。或いは、同様に今の自分によく似ていることも考えられます。過去のつらい経験や、今の自分への複雑な自己評価をその人に、心理学でいう「投影」させていたことが考えらえれます。
親鸞聖人は、「愛憎は山の高き低きのように激しいものである」という趣旨のことを仰いました。愛憎は表裏一体になって、激しく移り変わるという事です。かつてのつらい過去に抱いた憎しみは、その裏に切ない愛情があったのかもしれません。または、今の自分を本当は好きになれず、自分に似た好きになれない人が目の前に現れてその現実を自分に知らしめたのでショックだったのかもしれませんね。
一度整理されてはいかがですか。かつて激しい憎しみを抱いたのは、誰だったのでしょう。それとも今の自分に対してでしょうか。悲しいのは、憎いのは、愛されていた、愛したかったからではないですか。本当は自分を肯定して生きたいのに、否定しているからではありませんか。落ち着いて整理をすることで、新たな気持ちでスタートできるかと思います。
推測に推測を重ねた回答になったかもしれません。
的が外れていた時は、ご容赦を。
失礼します。
質問者からのお礼
ご回答いただき、ありがとうございます。
愛憎、その通りかもしれません。
何十年かかってやっと許したつもりの身内と、姿こそ似ていないものの、言動が生き写しのような人でした。
こちらに書くことをためらいましたが、幼少期のネグレクトだけではなく思春期に、あってはならない事がありました。とても生きられないと、当時は思いました。
許したつもりで、許せてはいなかったのですね。
苦しくて仕方ありませんでした。というのも、他人であるはずなのに、その人と関わることで、辛くて記憶から消えていたことまで思い出してしまったのです。
なぜ今になって、記憶が消えるほど辛かった出来事と向き合わされることとなったのか。忘れていたのに、思い出したくはなかったのに。そのような思いがありました。
今は、頭では理解できるのですが、感情が全てを受け入れられなくなっています。落ち着いて、整理をしていきたいと思います。