死について
初めまして。唐突ではありますが、「即身仏」になりたいと思っています。世の中変わりません。いつまでたっても時代と人が入れ替わるだけで些細なことから大きな規模まで争いが続きます。一般の人でも即身仏になることは可能でしょうか?仏教に深く根ざす住職様なら即身仏のなり方やどこでなることができるのか、ご存知かと思いましたので質問させていただきました。回答のほどよろしくお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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蓮は泥より出でて、泥に染まらず
拝読させていただきました。
まずは現在では「即身仏」は法律も含め、禁止になっています。いわゆる自死行為と見做されます。
昔での即身仏では、内蔵が腐りにくくするために、落ちた木の実などを食す木食(もくじき)法にて、六根を清浄しながら、即身仏を目指しました。しかし、真言宗では即身仏を目指すのではなく、即身成仏が基本的な教義としております。
即身仏=ミイラになる。
即身成仏=この身を止め仏に成る。
世間一般論の人の死を見る観念では、人は亡くなると仏さんになるといった考え方がおありと思います。
しかし、亡くなって仏さんになるのであれば、生きている間に仏さんに成りましょうということが、即身成仏であります。
生きることは仏教では一切皆苦であると説きます。苦しみを乗り越え、立派な花を咲かせるといった「泥中の蓮」であります。
仏教の教えは、字の如く「仏の教え」であります。
・仏とは→真理、覚りを開く者です。
悟り(覚り)を開くことは、苦しみから脱する術を知り、安楽を心に得られるということです。
また、私たちは人として生まれてくることは、とてつもなく難しいほど尊い存在であり、お釈迦さまは盲亀浮木と例えで解いております。
この命を即身仏に使命感を持つのではなく、即身成仏を目指す志を持ち、この現代で変わらない嫌悪感じる心から脱していく術を仏教から習得する方向でどうぞ宜しくお願い申し上げます。
合掌