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引き受けるとは

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浄土真宗のお坊さんは、よく「引き受ける」という言葉を使います。

現実を引き受ける
悩みを引き受ける
など
よく分からないのですが、「引き受ける」とはどういうことですか?悩みを消そうとするのではなく、悩み自体を受け入れるということでしょうか?
僕は昔から生きることに虚しさを感じています。つまり、この虚しさはどうにもならないから、虚しさを引き受けるということでしょうか?
しかし、「引き受ける」という意味?感覚?が分かりません。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

言葉って難しいですね

たとえばですが、重い病気になったとします。その時に

「なぜ私がこのような病気にならないといけないのだ」

と悩むあり方は、病気を本来は私が受けるべきでない不当なものであるとして捉えています。

一方で同じ悩むにしても

「私はこの病気にどう立ち向かい、そして病気と共にどう生きようか」

と悩むあり方は、病気を自らの課題としてまさに「引き受けた」ものではないでしょうか。

あなたの場合は「虚しさ」が課題ですね。その時に「虚しさ」を悪いものとして、あるいは排除すべきものとして捉えていくのか。

そうでない何かを見出そうとするのか…。

こんへんはもう言葉では上手く言い表せない領域に入ってくるものかもしれません。
だから宗教にそれを求める場合には、最終的には道を定めて、特定の言語体系の中で求道することで、自分の気持ちや在り方を言い当てる様な言語表現に出あいやすくなると思います。

「引き受ける」とか「受け入れる」とか「諦める」とか「課題とする」とか「担う」とかいろいろ表現できますが、それは実は「これだ!」というお聖教の言葉に裏付けられてこそ活きてくるものであるのかもしれません。

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はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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煩悩を弱め、慈悲喜捨を増やす

言葉には実体がありませんから、人それぞれに解釈は変わります。
だから、言葉尻にこだわってもあまり意味はありません。
要は、自分と他人の悩み苦しみが減れば良いのです。
欲・怒り・怠け・プライドなどの煩悩を弱め、慈・悲・喜・捨の四無量心が増えれば、自分と他人の悩み苦しみ軽減につながります。
あなたが生きることに「虚しさ」を感じることで、あなた自身や周囲の人の悩み苦しみが増えているのかどうかが問題です。
たとえば建物で火災が発生したとき、「どうせ虚しい人生だから、ここで焼け死のう」と思うかもしれません。
しかし、目の前に泣いている赤ちゃんがいたらどうでしょうか?
その赤ちゃんを抱いてとりあえず避難します。
そのとき、あなたの「怠けの煩悩」が一時的に制御され、慈・悲の心がエネルギー源になって、「子供を助ける」行動になる。
どうせ虚しいから、あなたにとっては助けても意味はないけど、助けられた子供やその親にとっては、悩み苦しみの軽減に役立ったのです。
「引き受ける」というキーワードや、「南無阿弥陀仏」の念仏で、一瞬でも悩み苦しみが減れば、それで良い。
悩み苦しみが減るときには、知らないうちに、煩悩の制御や四無量心の発動が起きているのではないでしょうか。

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質問者からのお礼

吉武さん、回答ありがとうございます!
なるほど。「課題」という言葉が一番しっくりしました。
「なんで」ではなく、「どうしたら」と考えるのですね。
アドラー心理学というものがあるのですが、その心理学では「なんで」と考えるのは、「変えられないものを変えよう」とするので、NGとされていて、「どうしたら」と考えるのは未来志向的で合理的なので良いとされています。
ちょうど、この考え方に似ているかもしれませんね。ようやく分かりましたよ。
本当にありがとうございました!

願誉浄使さん、回答ありがとうございます!悩みがすくなくなれば、楽が増えるということですね。なんとなく、お念仏を行わせていただくと、心が温かくなる瞬間があり、苦が楽になる感覚を覚えました。やはり、その瞬間だけは虚しい感情は起こりません。お念仏の有り難さを感じさせられるからです。
回答ありがとうございました!

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