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愛猫とのお別れ

回答数回答 2
有り難し有り難し 26

初めてご相談させて頂きます。

先日、14年一緒だった最愛の猫を看取りました。

1月に具合が悪そうにしていたので病院に駆け込んだ所
末期の腎臓病と診断されました。

獣医さんからは、
もって2.3日、頑張って1カ月と
診断されました。

治療するよりも、自宅でゆっくりと過ごすか、安楽死の二択だと診断され
家族みんなで相談し合い、自宅療養を選びました。

それからは、
病気の事、これからどう体調の変化があるのか、どの様に過ごさせればベストなのか、最後はどうすれば良いのかと、獣医さんや人に聞いたり相談したり調べたり沢山しました。
変な話し、終活じゃないですが
ペット霊園にも話を聞きに行きました。

しかし、お別れの時は来てしまいました。
余命宣告を受けてから、きっちり3カ月目の4月16日、夜中の2時半前
最愛の猫は、号泣する家族みんなに見守られ、沢山声を掛けて名前を呼んで、沢山撫でてもらいながら旅立ちました。
眠る様にとはいきませんでしたが
穏やかに旅立って行ったと思います。

そこからは、散々調べ尽くしたお陰なのか
エンジェルケアも、思ったより手際良く済ませ
朝には、お花を買いに行きました。
ペット霊園にも電話をし、
自分で運転し、最後に一緒にドライブしているかの様な気持ちで向かいました。
霊園に到着したら、
お経もあげて頂き、火葬用の炉の中に綺麗に入れてもらい、一緒に持っていった、おもちゃやご飯等を、涙が止まらなく鼻水を垂らしている私に入れさせてくれました。

分骨を希望していたので
数時間後、再度伺うと
遺骨が綺麗に並べてありました。
その姿をみた瞬間

あぁ…
全部終わっちゃったんだなぁ…

と、妙に冷静になってました。

自分の性格上
きっと、寂しくて悲しくて
泣いて泣いて仕方ない位に落ち込むと思っていました。
ですが、家族や親友が、後から酷く落ち込むのではないかと心配するくらい落ち着いているんです。

確かに、思い出しては涙も出ます。寂しいし、姿を探してもしまいます。

初めて看取る経験をしたのに
私の心が、おかしいのでしょうか?薄情なのでしょうか??
周りが言う様に、後から酷く落ち込むのでしょうか??

この様な経験が無いので
何か、お答えやアドバイス頂けると幸いです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

心のどこかで受け入れている自分があるのです。

初めまして、お早う御座います。

私の母も猫ちゃんがとても大好きで、多くの命を看取りそして命の時間を共に過ごして来ました。それらを引き継いだお寺ねこのミミ子がいます。

生きる全ては一緒です。人もペットも・・亡くなったら終わりではなりません。愛した人の身体に霊魂は入って、命の時間を共に過ごします。我慢せずに思い切り泣いて想い出などに共感して寄り添って・・命の時間には期限はないと思います。それぞれがもう大丈夫・・と思った時に、新たなストーリーを歩み出すのです。歩み出しても純粋に祈った時、側に現れてその姿に微笑んで応えくれるのです。

生きる全ては必ず通らなくてはならない出来事。それは理解していても解せない事だとも思います。私は愛した妻を看取り、ある日を境に順風満帆な平凡な人生から絶望に突き落とされました。余命を聞き、頭が真っ白になり全てが霧に包まれたような中をひたすら溢れ出す心を縛り殺して絶望という事がこれほど苦しいのか・・と嘆き嗚咽を殺し過ごしていました。不思議と妻が空高く舞う時、これだけ苦しんだんだからもう良い、ゆっくり休んで・・と言う自分が居ました。その直後は冷静な自分が居ましたが、徐々に・・それらを受け入れなければならない葛藤にもがき苦しみました。心の何処かで、決心というものがあったのだと思います。

人それぞれに顔や容姿が違うのと一緒で、捉え方も違います。突然・・それらを受け止めて自分自身を見失わない為にも、涙が流れた時は我慢せずに思い切り泣いて、命の時間をしっかりと眼を反らさずに立ち止まり向き合ってお過ごしになられてください。姿形は見えなくても、今一緒に時を過ごしているのです。

大好きだった食べ物をお供えされて、時々問い掛けて上げて下さい。あなたの側で頭を撫でで!と身体をすりすりとして甘えて寄り添ってくれるはずです。

一気に問題を片付けようとせずに、ゆっくりゆっくり・・自分のペースで過去でもなく、訪れてない出来事をふと考えて不安や心配になるよりも・・二度とないこの瞬間をあなたらしく、猫ちゃんも望んでいるいつもの笑顔のあなたらしさを取り戻して日々を過ごされる事を願っております。

心が切なくなった時、いつでもここに来てください。

愛猫ちゃんに心から・・南無大師遍照金剛

合掌 礼拝

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おきもち

永寛
皆様、初めまして。ストレスの多い現代・・お寺とはご葬儀や法事のみではなく、...
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悲嘆の反応は人それぞれです。

こういう反応が正しいとか
そうならない人は変だとかはありません。

文章を拝読して思うに
あなたは充分に悲しんだのではないですか?
愛猫の終末期に
しっかり向きあい寄り添えたから
その死別を受け入れられたのだと思います。

これから大きな悲しみが来るかもしれないし
他の動物を飼うようになるかもしれない。
それは間違ったことでも変なことでもありません。
自分自身の心の変化を
自分自身が素直に受け入れてください。

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おきもち

和田隆恩
 浄土真宗(大谷派)/広島県広島市/17世住職。  1967年京都市生ま...
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質問者からのお礼

永寛様・和田様

ご回答ありがとうございました。

御二方から頂いた言葉通り
自分の気持ちに素直に、前を向いて残りの人生歩んで行こうと思います。

泣きたくなったら泣いて
楽しい時は笑って
あの子の事、忘れないで行こうと思います。

昔、お寺で聞いたお話で
人生を100だとすると
悲しいと(シクシク泣くでしょ)
楽しいと(ハハッと笑うでしょ)だから、4×9=36と8×8=64で
100の人生
悲しい事より楽しい事が多いんだよ。
と、言うお話しが未だに忘れられないので、その言葉と御二方のお言葉を心に、これからの人生頑張ります。

また、あの子に出会えた時
恥ずかしくない様に…

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