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罪悪感で押しつぶされそうです

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有り難し有り難し 11

私は先日付き合っていた人と別れたのですが、その理由が私の浮気でした。
私自身浮気をしたつもりはなかったのですが、悩んでいる後輩の相談に乗っていてそのままその後輩に抱きしめられてしまい、拒否することが出来ませんでした。
今思うと下心があったのは一目瞭然ですが、その当時は誰にも相談できなくて辛いだろうから私が何とかしないとという気持ちでその下心に気付けませんでした。

周りからも浮気はありえない、と散々に批判され、自分でも人道に外れた事をしたという自覚がある分更にその批判の言葉が刺さってとても辛いです。
謝ろうにも振られた相手とも連絡が取れず、周りからは批判される日々で精神的にもかなり追い詰められています。
自業自得なので、助けを求めるのも違うと思い1人で思い悩むうちに日々に疲れてしまって正直命を絶ちたいとも考え始めました。
しかし、命を絶ってしまったら自分が楽になってしまうとも思うので、相手にも申し訳ないと思い、どうしたらいいか分からない状況です。

自分の甘さが原因ではあるのですが、善意で動いた事でここまで苦しめられる状況に陥っており、関係の無い人にまで蔑まれてるような気分がして周りの人が皆自分の敵に見えてしまいます。
彼にもきちんと謝りたいのですが、連絡も取れず、周りに味方もいないので連絡取りようがない状態です。

このような状況では、彼にもう関わらず謝らない方が良いのでしょうか。
そしてこの苦しみは一生背負っていかなければいけないのでしょうか。だとしたら私はこの先、生きていける気がしません。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

出会いも別れも縁

こんにちは、初めまして。

お辛いでしょう。
事の是非はありましょうが、先ずはあなたの苦しみに一言送りたいと思いました。

「自業自得なので、助けを求めるのも違うと思い1人で思い悩む」のは、辛いでしょう。確かに、すべきでないことをしてしまったかもしれません。でももう、あなたは十分苦しんだのではないですか。

「先日付き合っていた人と別れた」とのことなので、日も浅い分、余計にお相手とのことから気持ちが離れないのでしょう。無理もありません。

「自分の甘さが原因ではあるのですが、善意で動いた事でここまで苦しめられる状況に陥って」というところに、あなたの苦しさがにじんでいます。善意で動けば、善意で返してもらえる。人は互いにそうあるべきだし、あなたもその心はこれからも失わないで下さい(多少の警戒が必要である事は言うまでもないでしょうが)。

一般に、男女含めて人間と人間の出会いを、縁と呼び習わすことはご存知でしょう。今となっては古い言い方かも知れませんが、出会いは縁というニュアンスを敢えて使うことが私はとても印象的です。

私は熟慮の上、選択し、行動をしたから、あの人と出会えた。
そういう言い方があったとしたら、私は非常に違和感を覚えます。

自分の意志が出会いを決めていってしまうかのような言い方は、現実に即していないと思います。人との出会いは、人工的な意図の結果というより、何か不思議なもののめぐり合わせの結実、恵みのような感動があります。それは、縁という表現が一番しっくり来るからこそ、この語が未だに使われる続けていると思うのです。

では、出会いの逆、別れはどうでしょう。
自分の意志だけが、行動が対人の関係の全てではありません。
他の誰かの意志、その時の状況が複雑に絡み合って、あなたのこの苦しみが生まれたのだと思います。

この複雑さを、あなた一人で引き受ける必要はありますか。
自分の意志ではどうにもならないこともあるのです。
お相手との別れも縁だったのです。
直接謝る、謝らないはご自由ですが、手の離れたことを改めて掴み直すこともないと思います。

自分を追い込んで罰し続けるのは、もう止めましょう。
出会いと別れ、その原因と結果を一手に引き受けられる人間はいません。

重すぎる荷物を降ろして下さい。
真新しい一日に踏み出しましょう。

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おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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質問者からのお礼

釋様、ご回答ありがとうございました。
私は昔から気を使って良かれと思ってした行動がかえって自分の首を絞める結果になることが多く、近頃は他人に向ける善意とは意味が無いものなのではないかと考えることが多かったです。
しかし、この考えは決して悪いものでは無いと少し自信が持てました。
出会いも別れも縁、心に刻んでおきます。
きっと私を誹謗中傷している人達とも元々良い縁ではなかったのでしょう。
手の離れたことを改めて掴み直す必要はない、との事ですが全くもってその通りなのかもしれないです。執着を無くして前を向いて行けたらと思います。
本当にありがとうございました。

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