hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

父が異常

回答数回答 2
有り難し有り難し 27

父にはしつけだと3歳くらいから、よく叩かれ、箸の持ち方が悪いと箸を折られ、勉強ができないと目の前で文房具を破壊されるような生活でした。
怒鳴られることは日常茶飯事で本人曰くしつけだと。
お恥ずかしながら30になっても父のことを思い出しては悲しくなり、親というのが情けなくなります。
お前ごときが、お前程度の人間が。と言われて育ち、高校生くらいでこれはしつけじゃなくDVだと気づきました。
大人になるにつれ自分の父親は周りの父親とは違うと思いましたが、憎みきれなかったのは、時に優しいからです。
ただ、最近その優しさは私へではなく、母に対してだと気づきました。
母といるときは私に対して大人の対応をします。
心が傷つくようなことを言ってこないのです。
母に対しては毎年、率先してお誕生日おめでとうといい、なにか美味しいものを食べよう。
というのですが、私は今まで父からお誕生日を祝われた記憶はおろか、おめでとうの言葉すらもらったことがありません。
知らないはずがないのにです。

それが違和感であり、人として気持ち悪く感じます。
なにか私をライバル視しているような、私に負けたくないような、
抑えつけて自分は上の人間だとアピールをしているのは、なにか私に対して嫉妬しているように感じるのです。

また、母は私の話を聞いてくれず、
父のことを相談しようものなら、
聞きたくない!と全く話を聞いてくれません。
いい年して大人になりなさい。と。

私もいい年をして親のことで胸が苦しくなるのが嫌なので、離れて生活をし、
連絡をとらない中で穏やかな心になるのですが、
時折親から連絡がくると心がつらくなり、
親を無視して生活するのは、親不孝じゃないのか。という思いと、
こんな親が親だなんてという子供の頃の複雑な思いで胸が苦しくなります。

私は父のことが尊敬できず、
こんなゆがんだ人が父だなんて悲しくなります。
どうすれば広い心で親を受け入れることができるのでしょうか。
縁を切ることでしかおだやかな気持ちになれないのでしょうか。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

健全な「親孝行」をするために

こんにちは、初めまして。

お父さん、並びにお母さんに複雑なお気持ちを抱いておられますね。
「離れて生活をし、連絡をとらない中で穏やかな心になる」ことと、「親を無視して生活するのは、親不孝じゃないのか」という間でお心が揺れているのでしょう。

確かにあなたの言われるように、所謂しつけという程度を超えて、DVと判断して差し支えないほどの心身の被害を受けられたのだと思います。お辛かったでしょう。

お父さんのみならず、お母さんにもあなたの内面を理解してもらえないのはさらに残念ですね。ご両親に優しくされない、理解されない、愛されないということが現在のあなたに大きな悲しみを与えていると思われます。

私は、現在の形で少し距離をとっておくのが良いと思います。先ずは、あなたがご両親に愛されなかった分、信頼できる友人や愛し愛されるパートナーなどの関係を先ず固めて、自分の足元を強固にしつつ、最低限の付き合いをご両親との間で行っていくのが現在のあなたにあっていると思います。

現段階で、心を押し殺して「親孝行」する形だけ整えても、それは健全な「親孝行」にはならないでしょう。相手のペースに合わせた、過去の関係の再現に過ぎなくなるからです。

自分にとっての本当の人間関係とは何か、愛情は何か、それを周囲の人と築くのが先決です。上下ではない対等の関係、有償ではなく無償の心のやり取りがある、そのことに得心がいった時、ご両親との不幸な過去、関係を客観視できます。

そして、自分のペースでご両親と相対することが出来るように成った時、初めて健全な「親孝行」が出来るのではないでしょうか。

ご参考まで

{{count}}
有り難し
おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
このお坊さんを応援する

親との関係は軽視しないで向き合いましょう。輝く未来のために!

DVの父親とそれに関する無関心の母親に関する心からの不信感と憎悪に悩まされておられるのですね。本当にお辛いと思います。よく頑張ってこられましたね。

親子の関係はたとえDVではなくとも、人生に大きく関わってくるのではないかと私は思っています。
それは自分に対する価値観や物の見方や、善悪の判断の基準など、人生で自分を左右するものを子供は親から学ぶからなんです。だから、自分で違和感を覚えながらも、なにかしら人生で生きにくさを感じるようになってしまう可能性があるのだと思います。

しかし、ここで忘れてはいけないのは、親だって人間なのです。完璧な人格の人間はほぼいないと思います。それでも、子供が生まれたら親になるのです。
特にDVの親は親自身が心に傷を抱えている場合も多いのではないかと思います。
そして、それを見て見ぬ振りをするのも現実を直視できない心の弱さがあるのかもしれません。

だからと言ってひどい仕打ちを受けた子供にとって、それはあっさりと忘れることは出来ないのも現実で、そのままでは心は辛いままかもしれません。
今から親の人格をを変えることは出来ませんが、貴女自身が心の中で恨みやつらみを解決できたら、恐らくかなり状況はよくなると思います。

眠る前の数十分でよいので、ある瞑想をしてみませんか?
心の中で椅子を二つ置いて、片方の椅子に親を思い浮かべて自分が言いたくても言えなかったことを言ってみましょう。想像上の親はいろいろと言い訳を言ったり、もしくは意外なことを語ってくるかもしれません。でも、言いたいことをどんどん言ってみましょう。そしてその瞑想を終わるときは嘘でもいいから「ありがとう」と言って終わります。
これは天外伺朗さんが提唱する親とのわだかまりを改善する瞑想法です。
最初は辛いかもしれませんが、必ず毎日1〜2ヶ月続けるとかなりの効果が出ると言われています。

実は私もDVの父ニグレクトの母に育てられました。
私は自分の中の親に対する思いを、一時期、紙に書いたり直接訴えたりし、とにかく自分の中から親に対するすべての思いを出し切りました。直接訴えてもすべて否定されるので瞑想の方が良いと思います。すべての思いを出し切ると次が見えてきますよ。
親への嫌な思いが吹っ切れると一気に世界観が変わってきます。

貴女が無事に親からの呪縛から解放されるのを祈っております。

{{count}}
有り難し
おきもち

仏道に入門して40年が経ちました。 死ぬまで修行を続けるのがお坊さん...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

お礼が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
パニック障害になり、体調も崩してしまい返事ができませんでした。
親との関係は少しずつよくなりつつありますが、やはり性格的な根本は変わらないものですね。
ただ、老いていく親を見ながら、自分も老いをかんじ、過去の辛かった自分とは決別しようとふんぎりがつきました。
ありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ