死産した子の納骨
2年前に臨月で死産した子供がいます。
すぐに納骨する気持ちになれず、仏壇を購入し手元に置いています。
先日、主人の祖母が亡くなりました。
墓石に名前を刻むのは亡くなった順番、だから死産した子供も祖母の納骨と一緒にお墓に入れる…
と主人や義両親に言われました。
次にお墓をあけるのは、義両親が入るときかもしれないからだいぶ先になってしまう…と。
私の気持ちは関係なく決められていたこと、産んだ本人の気持ちよりも墓石の順番の方が大事なのかな…と悲しい気持ちもあります。
元々「一年ぐらいは悲しいかもしれないねー」と義母に言われていて、
一年過ぎたら悲しんでいられないのかな…と、納骨を拒否できる雰囲気もありません。
納骨までに心の整理をしなければ、と焦る気持ち。納骨の日のことを考えると涙が出ます。
上の子も、亡くなった子供のことを大事にしていてずっと一緒だと思っていたので
突然の納骨の話に少し戸惑っています。
納骨のあと、どのような生活になるのか想像つきません。
どのような心持ちでその日を迎えたらいいのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
一つの方法として、
亡くなったお子さまの分を空けて、
お祖母さまの名前を刻むという方法もあります。
そういうことも念頭に置いて、
もう一度相談してみては?
亡くなった順番に絶対納骨しなければならない、
とは決まっていません。
何年も何年も自宅のお仏壇に納めている方もいらっしゃいます。
全員が納得できるまで、
納骨は延ばしてほしいと思います。
手元から手放してあげるのですよ
あなたも元々親の子供。
私も親の子供。
みんなみんな誰かの子供。
やがて親元を離れて大きな世界に旅立っていく。
大きな世界とは、人間が人間を所有しない。
仏の海とでも言おうか。
天地世界、法界、宇宙とでも言いましょうか。人間のルールが適用されない世界です。
お墓に納めるとは、お墓に入れてお別れになると思ってしまっていませんか。
そうではないのです。
その子の命はその子の命として尊厳をもたらせてあげることなのです。
あなたの親があなたをずっと私の子だからと、しばりつけて置いたら苦しいでしょう。
いつかは、親元離れて別々に生きるのが、すべての生物のならいです。
「逝かせてあげる」という気持ちで送って上げてください。
もちろん覚悟が出来てからで良いです。
たとえあなたの手元から離れても、あなたの子であることに変わりはないです。安心してください。
お互いに手放されることによって精神的にはお互いの執着が紐解かれて自由な存在になるのです。
諸法無我。
一切の存在は、それぞれが皆独立存在なのです。
自分の感じるもの、見るもの聞くもの、我がものは何一つないからこそ、お釈迦様や悟った人たちは無為、無所得、無我を説いておられるのです。それは寂しいことではない。お互いが自由になれる道です。
無理に悲しみを乗り越えようとしないで
辛い思いをされましたね…お悔やみ申し上げます。
私的見解では、石に刻んでも納骨を後回しにしてもいいと思います。
納骨は一族みんなが納得できるタイミングでするのが一番ですから…
他の解決方法は、分骨です。
でも、分骨できるほどの量がないかもしれませんからね。
そもそも、一年で悲しみを払拭するなんてのが無理な話です。相談者さん、悲しみは無理やり払わないでいいんですよ。
ただ、送った命にいつまでも執着することは、送った命の足を引っ張ることになりますから…
そういった意味で、お骨をずっと手放したくないという思いを引きずって欲しくはないです。
お骨がなくても、その子への供養の心があるだけで、ずっと一緒にいます。
物理的なものでなく、心のつながりです。
自分はすべてのことに意味があると考えてます。悲しい出来事ですが、そのことから気付く大切な何かがあるはずです。
遺骨よりも、その子が身を持って教えてくれた大切な何か、それを大事にできるときに、その子はただ悲しみを与えた存在ではなくなります。親を、兄弟を、活かす存在に進化します。
いずれにせよ、納得できるタイミングで納骨することをお願いしてもよいかとは思いますよ。
人の命も納骨も順番通りではありません
納骨については納得されたのでしょうか?
納得させられたのでしょうか?
基本的にご納骨については「こうしなければいけない」という決まりごとはありません。
もちろん順番についてもです。
ご主人とよく話し合ってください。もっと手元において一緒にいたいならその想いを伝えてください。
義両親には言いにくいでしょうからご主人と話し合ってご主人に納得していただくのがよろしいかと思います。
「次にお墓をあけるのは、義両親が入るときかもしれないからだいぶ先になってしまう」かもしれないけど来月かも知れません。人の命って儚くってわからないものですから。
別に義両親が入るときにしか開けてはいけないということもありません。
貴女の方が義両親より先ということがあるのもこの世の中ですから。
ご主人と、貴女が「そろそろ納めようか」と思ったときに納骨していただければいいと思います。
よく話し合ってください。
質問者からのお礼
お忙しい中ありがとうございました。
お腹の中で亡くなった時と今回の納骨で、何故二度もお別れしなければならないのか…少し意地になっていた部分がありました。
その子の命はその子の命として尊厳をもたらせてあげること
この言葉にハッとしました。
私がお腹の中で育て、私が産んだ、私だけがつながっていた子、だから手放したくなかった。
でも、この子の命はこの子だけのものですね。
納骨しようと思います。その後も変わらず、ずっと大事に想うことにします。
供養について「こうしなければならない」と考えているのはお坊さんじゃなく、一般人のほうですね。お坊さんのような、当事者に寄り添った考えがもっと世間に広まればいいなと感じました。
お坊さんの皆様が真剣に返答してくださったことが何よりも嬉しかったです。本当にありがとうございました。