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経典に記載された悪趣を回避する具体的方法

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有り難し有り難し 7

前回質問への回答追加で、新規で問答立てを、、とのことでしたので質問送らせて頂きます。(別のお坊様がたも、ご意見やコメントなどありましたら、是非お待ちしております)

経典に書かれているからという根拠で、
「確かなる仏縁や功徳が、過去世、現世のどこかにおいてあったのであれば、その後の輪廻転生の中において、多少の紆余曲折があっても、必ずやその仏縁、功徳による果報により、仏の道を外れずに、善き流れを進められる場合があり得る」ということを信じておられるならば、
同じように、経典に書かれているという理由で、世尊が説示なさったという、その具体的方法も信じて実行なさったら良いのでは?と思ってしまいました。

私はその一切悪趣清浄タントラという経典を読んだことがないので、その具体的方法というのが、どんな内容なのか、実行可能か不可能かも分かりませんが、
たとえば他にも、経典に載っていて実行可能なものでいうと、十一面観音や文殊菩薩など、ご真言を○遍唱えれば悪趣へは行かない、などとされる存在があったり、陀羅尼でも、悪趣を回避できる陀羅尼が載っていたりしますよね。

地獄に落ちてでも他を救ったり慈悲や布施で功徳を積めるかも!というお考えには反対しませんし、凄いなぁ、どうかご武運を・・・!という気持ちで拝見しておりますが。
単純に、回避方法もご存知ならば、回避なさったら良いのでは?と思ってしまいました。 
経典Aに載ってある内容aを信じるならば、同じ経典A内の内容bも信じるのが筋通っているのでは?と。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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業の力

はすのふあさま

確かに、悪趣を避けるための内容が説かれてあるお経はたくさんあり、拙生も、例えば「破地獄偈」がある「開甘露門」や、まさにそのご利益の大きいとされる「仏頂尊勝陀羅尼」は毎日読誦しております。

そういう面では、悪趣には行かないかもしれませんが、果たしてそれだけで悪趣行きが避けられるかどうかは、やはり「業」の問題が大きなものになるところでもあります。

悪趣を避けるための内容が説かれてあるお経や偈頌は、ある意味で信仰化した側面で重宝されることがありますが、釈尊や世尊(ビルシャナ)が説かれた内容は、あくまでも善い赴きへと向けた「きっかけ」に関してであり、それだけで逃れられるほど業の力は甘くないところがあります。

その「きっかけ」には、善業や功徳など仏縁的要素が強くあってのことで、それらを考えずに、ただそのお経、偈頌だけ唱えれば、悪趣は逃れられるとする、そんな目出度い話はないのであります。

やはり、できるだけ仏教を修習することが望ましいものになるのであります。

ですから、わが身の「業」の問題を考えれば、やはりそれなりに自分なりに分かることもあります。そういうことを踏まえての発言でもあります。

川口英俊 合掌

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有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
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質問者からのお礼

お返事ありがとうございました。
仏頂尊勝陀羅尼は私も好きで、一時期は毎日読んでいました。

そうですね、阿羅漢に達していた目蓮さんが業によりリンチされ死亡になるくらいだから、そりゃあ業の力とは強烈でしょうね。       
ともあれ、川口様が死後なるべく善き処に行けたらいいなと 陰ながら願っていますよ。

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