自分の子供を愛せないです
たびたびお世話になります。
私には、知的障害と自閉症スペクトラムを併せ持つ3歳の子供がいます。
障害の特性からか、空中を見ながら笑っていたり、意味のわからない言葉ばかりひとりで話し続けていることが多いです。
また、こちらの言葉もなかなか理解できず、コミュニケーションもほとんどとれません。
外出も困難で、常に手をつながないとどこかへ走っていってしまいます。
普段と違うこと、特に病院などでは大泣き大暴れするなど、こちらに書ききれないほど大変な生活です。
褒めたりかわいがっても、一緒に遊ぼうとしても、意味がわからないのか、子供は怒ることが多く、目もなかなか合わず、悲しく虚しくなります。
周りにいる健常児を見るたび、友人の子供の話を聞くたび、悲しく、うらやましくなります。
普通に会話したり、七五三などの行事を難なくこなせている周りの親子を見ると、本当に悲しくなります。
自分の子供は、話せるようになるかもわからないし、話せても会話ができるようになるかもわかりません。
周りにもなかなか理解されづらく、私がしつけしていないから、話しかけていないから子供がなかなか成長しないのだと思われがちなことも、とても腹立たしく、悲しいです。
話しかけてますし、しつけもしているのに。
どうして自分ばかりが障害児を持ってしまったんだろうと思ってしまいます。
子供と一緒にいると、イライラしてしまい、暴言を吐いてしまったり、叩きたい衝動にかられることがあります。
あまりに苦しくて、離れて生活したいと思うこともしばしばです。
だけど、本当は愛したいのです。
ありのままの子供を受け入れたいのです。
こんなふうに母親から思われる子供は、かわいそうだと思います。
でも、愛せず苦しいです。
そもそも、元々、条件つきでしか人を愛せていない気がします。
そして、自分の内面も嫌いです。
どうやったら、無償の愛を注げるのでしょうか。
教えていただけると幸いです。
よろしくお願いします。
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あなたしか経験できない子供への愛情を!
みかんさん、こんにちは。金剛座寺住職の染川智勇と申します。
子供が障碍で苦労して愛情が持てないのですね。みかんさんのご苦労は、本当に大変な事だと思います。
私のモノ書きの師匠であったI先生は、生まれた時に全身小児麻痺で生まれて、右手がかろうじて動かすことができる障碍者でした。最初は自分の障碍を呪ったそうですが、何も生活ができないので本を読んで、少しだけ動く右手で文章を書いているうちに、文才が出て、有名な方の祐筆係となり、素晴らしい文筆の仕事をされた方でした。I先生はいつも私に「人は生まれた限りには必ず「生き役」がある。私でもあったのだから多くの人はもっともっとあるはずだ。自分は何ができるか常に努力することが大切なんだよ」と教えてくださいました。
みかんさんの息子さんは障碍でなかなかコミュニケーションが難しいと思いますが、息子さんにも必ず「生き役」があります。知的障害と自閉症スペクトラムを併せ持った子供でもその子の能力を開花させ、一般者以上に成功した方は少なからずいます。健常者であっても、ろくでもない人間になる方もたくさんいるのです。どちらの息子を持つことが幸せかわかりません。
そして障碍の子供以上に、人格を完成させた親御さんがたくさんいます。障碍の子供の養育を通して、人々に尊敬される方になった人を私は知っています。そういう方を見ると本当に感動し、自分も頑張らなければと思うのです。
息子さんも、息子さんにあった特別な愛情のやり方で、立派に成長するかも知れません。それ以上に、みかんさんが人々に尊敬される豊かな人間として成長できるでしょう。
まずは、知的障害と自閉症スペクトラムの持つ子供を持つ親のグループがあると思いますので、グループに参加して、いろいろと子供の養育の問題について情報交換をされると良いと思います。同じ悩みを持つ親御さんだからこそわかりあえる苦労もあります。
愛情は、最初はゼロでもいいのです。前向きな努力から、子供に対する愛情が必ず出てきます。息子を立派な人間に育てるのは母親であるあなたしかいないのですから。
そして子育てに疲れたら無理せず休むことも大切。自分の心のゆとりを作りながら仏さまの子である息子さんを育てあげてください。
応援します。いつでもご相談を。(^人^)合掌