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いじめっ子が母親になっていました

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ずっと心に引っかかっている事があり、相談させてください。

最近はSNSの普及によって、何十年も会っていない同級生の最近の様子が情報として頻繁に入ってくる世の中で、
久々に連絡を取って交流が出来る良い面もあれば、自分と比較をして落ち込む悪い面もあるなと感じます。

その中で最近、小学生以前から家族ぐるみで交流のあった同級生で、
現在もたまに交流のある、いじめっ子が結婚をして出産をしたという投稿を見ました。

彼女は当時から美人で、大人からも可愛がられる世渡り上手なタイプで、ゆえに気が強く、周りを支配して、常にリーダーのように周りをコントロールするタイプでした。
なので、自分に従順ではない同級生には「シカト」をしたり、悪い噂を流したりして、従順にさせる手段を取っていました。

私は当時、おとなしかったタイプで、特に引き金となる事は何もしていなかったのですが「なんかムカつくから無視しよう」と周りの友達と共謀して、
少しの間、無視をされた事があり、当時は周りにとても気を遣い、何とか逃れる事が出来ました。
私が人生で初めて「周りに嫌われてはいけない」と思った瞬間で、それ以来トラウマのように、周りに嫌われないように気を付けて生きているようになりました。
それが原因で周りへの気疲れで、学生時代も職場でもクタクタになってしまい、人生で苦しむことが多く、なかなか治すことが出来ない性格になってしまいました。

そんなこともあり、彼女の結婚出産の投稿を見たときに、
頭の片隅に『彼女の子供が大きくなった時に「私、お母さんにイジメられてたんだ」と言ってしまいそうだ』や、
『旦那さんはこの事実を知ったら、どう思うんだろうか』などと考えてしまいます。

もちろん子供にも旦那さんにも何にも罪はないのですが、
自分の中で、彼女が幸せに暮らしているのが、どうしてもモヤモヤして怒りが湧いてくるのです。

こういう時は、自分に背徳感があり、比較してしまうからこそ、そう思ってしまうのだと分かっているのですが、
人生の節目節目で上述のようなことで、苦しむ事が多くあったので、どうしてもモヤモヤしています。

彼女をすべて許そうとはあまり思えないのですが、
このような不条理な事を自分の中で納得させる術はあるのでしょうか。

ご教示頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

過去に囚われない。他人の幸不幸は人生になんの影響も与えない。

こんにちは。
恵成と申します。

仏教の言葉に
「過去はすでに過ぎ去り、未来はまだ来ない。そのことをいつまでも心配せず、今を生きなさい」といった言葉があります。

おさんぽさんは過去、その友人に受けた仲間外れがトラウマで、それ以来交流はあれど、心の中で許せないでいる。
私も中学生時代、少しの間でしたが似た経験があるので、その辛さ、不安がいつまで経ってもフラッシュバックする気持ちが痛いほどわかります。
相手をいつまでも許せないで、SNSで目についたり、話を聞くたびに思い出してしまいますね。
特に、自分を不幸にした相手が幸せだと言うなら、なおさら許せない。なんでお前だけ、なんで私より、と嫉妬の念の駆られます。

しかし、よくよく考えてみると、過去のおさんぽさんに不幸を与えた人間がどう生きていようが、現在のおさんぽさんの生活には、なんら影響を与えないんです。これは、気持ちの問題でもなんでもなく、事実です。
同じ職場、同じコミュニティで、毎日のように顔を合わせるならいざ知らず、SNSで目にする程度の関係なら、おさんぽさんが「見よう」とさえしなければ、彼女があなたに影響を与えることは皆無なんです。

そしてもう一つ、彼女が過去にどんな人間であったにせよ、現在の彼女がそのままの価値観であるとは限りません。
彼女が人に与えた不幸を、自分の人生の転機で省みたかもしれない。
もしそうでないとしても、彼女が「あの頃のまま」であるならば、おさんぽさんがわざわざ手を下さずとも、必ずこれから人生の不幸や災難、苦労を体験します。
その時に、自分が人に与えた不幸を反省するかも知れない。

いずれにせよ、彼女の幸せも不幸も、おさんぽさんの人生を揺るがしはしないんです。
おさんぽさんの人生を揺るがすのは、
「過去にいつまでも囚われているおさんぽさん自身」です。

そうすれば、すべき行動は簡単で
「SNSで彼女の投稿を見ないようにする」
ということです。
いま、多くのSNSで、特定の誰かの投稿を表示しない設定があるはずです。
わざわざ嫌な気持ちになるくらいなら、見ない。
そして、過去に縛られず、自分の幸せのために、今、前を向きましょう。

合掌

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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

恵成様>
ご回答ありがとうございます。

彼女はどちらかというと恵成様が仰る「あの頃のまま」で、
今後どんな苦労をしていくか分かりませんが、
彼女が不幸や災難を経験したとして、
「やっぱり悪い事をすると自分に返ってくるんだな」と
実感するかもしれませんが、
それが起きたところで「自分自身の傷は自分でしか癒せない」と改めて気づくことが出来ました。

「気にしない」という事や「今を生きる」という事は、
頭では理解していても、長年傷ついた心をコントロールする事は
とても難しいものだと痛感していますが、
自分なりに色々な方法で傷を癒していければと思います。

ありがとうございました。

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