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広い心を持つにはどうすればよいですか??

回答数回答 3
有り難し有り難し 39

 去年、酔った相手に突き飛ばされ怪我させられ、その後相手からの謝罪もなく怪我をした当時相手に笑われた記憶が消えず精神的にもまいり、脳に動脈瘤が見つかったり個人的には辛い一年でした。
 でも母は、もっと苦労するべきだ、もっと苦労しておけばこんなこともなんともなく忘れられると言われました。
みんなそういうことは普通にあるけど、我慢して生活してるんだよって言われました。  

母の言う通りに、こういうことでずっと悩んでいる私は世間知らずなのでしょうか??  
どんなこともされても許す心を持つことが大事と言われました。

私が暴行されたことや、病気になったことが大したことでもないのにずっと考えすぎで、むしろ私が我慢できない人間なのかと悩み始めした。
どうしたら我慢し、広い心をもつことができるのでしょうか??


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

現実の自分から始める

こんにちは。
前回も回答しましたが、回答を読んでくれましたか?

交際相手から暴行されました。
https://hasunoha.jp/questions/49511

あの後、あなたからのリアクション、返信はありませんでした。その後どう考えたのでしょうか。訴訟をすることはどうなりましたか。悩んでいるのは分かりますが、同趣旨の質問をするなら、あなたが前回答をどう受け止めたかを書いた上で再質問すべきでしょう。

簡潔に回答します。
あなたは「どんなこともされても許す心を持つ」べき、というあるべき姿、心の状態と自分の現実にギャップがある。そこで無理をして、べき、に達せない自分を嘆くことは悩みの解決から逆に遠のいてしまいます。あくまで、自分の現実から始める。

前回回答したように訴訟が一つの形となって、あなたの心の整理になるのだったらそれをしてもよい。「許す心」を持てないんだったら、今は持てなくても良い。相手に対する恨みの言葉をカウンセラーや、ここで吐き出しても良い。

そして、やがて恨むことにも疲れてきた時に、他のことに目を向けて関心を移していったり、人と笑い合えるようになっていけるかもしれない。そういった、1年、2年先にいつの間にかその問題への注意が薄れていく。そして、5年、10年経って、いろいろな人とふれあい、その人生を見ていく内にいつの間にか「許す心」「広い心」を持てるようになっていた。それくらいのスパンで考えても良いのではないでしょうか。

いま、「広い心」になれないことを良しとする。
まずは、そこからだと思います。

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釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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拝見いたしました。
動脈瘤も含めお身体の方は大丈夫でしょうか?

人に暴力を振るわれ謝罪もなく笑われたとあります。この件について相談者様が精神的にまいっていることについて母親が「もっと苦労をすればこんなことは何ともない」と言われたようですが、その意見について私は違うと思います。

経験することがが必要な苦労は確かにあると思いますが、それは自分の内側から出てくる自分自身が求めているものに対して達成したいとか、足りない部分を学びたいとか・・・自分が発信源となり湧いてくる苦労だと思います。

例えば、私たちが僧侶になるために数年間という時間を修行道場で生活し、一般の人たちから「大変だったでしょう」と言われる事が多々あります。たしかにその生活に慣れるまでは大変だと思い、苦労も多くあったと思います。しかし、僧侶になるという私自身の目的・目標がありましたので乗り越えていく事が出来ました。
多分、人から見る苦労と私が感じる苦労の大きさは全く違うものだと思います。

今回の件は、そもそも人に殴られ・・・とあり、暴力は言語道断であるにもかかわらず、事もあろうに酔った状態でのことですので、納得はいきませんよね。
ただ、殴られた原因の心当たりが相談者様にあり、その原因について謝罪の気持ちが少しでもあるようでしたら、しっかり向き合って謝罪も含め落ち着いて話し合う事が必要ではないでしょうか?
相談者様に殴られるような心当たりが無ければ、なかなか許すことは難しいと思います。気になって、1か月前にされたもう1つのご相談も拝見いたしましたが、その時も交際相手に殴られ・・・とあります。

仏さまの教えは「ゆるす」ことが基本で、大切なことだという事を前提にお答えいたしますが、

もし、暴力をふるう相手が同一人物であるならば、別れることも含め距離を取ってみてはいかがでしょう?お酒に酔って暴力をふるうような行動はなかなか治るものではないと思います。相談者様が精神的に更に追い込まれる前に環境を変えることも視野に入れられた方が良いような気がします。
「ゆるす」=「戦わない」という考えを持ってみるのも良いかもしれません。

自分が大切に思い自分の事も大切にして下さる価値観が似ている素晴らしい人との出会いにより、自然と広い心を持つ事が出来、本来の優しい心が顔を出し我慢強い自分自身に成れると思います。

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 平成9年に住職になり二十数年経ちました。「深山幽谷」の言葉がぴったり当て...
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自分のこころの声を聴く

怪我をさせられ、笑われた記憶がなかなか消えないんですね。
辛い体験をされましたね。確かに嫌な出来事ですが、はたからみればそれくらいの事なら、忘れた方が良い、となってしまうかもしれません。

自分は辛いのに周りの理解はなかなか得られないという孤独感が募りますね。
私のこころは辛くて辛くて。
でも我慢、とか、忘れなさい、とか言われる。
この今の、私のこころの痛みこそが、本質です。誰に慰めてもらっても記憶が消えない。孤独で辛くて、こころが痛いですよね。
解決法としては、集中して楽しめる趣味などをみつけてやってみること。
簡単なお経などを聴いたり読んだりしてみて、こころを落ち着かす、です。動画で、無料で聴くことが出来ます。
好きな音楽、なんでも自分の好きなアーティストの音楽を聴いて、こころに響けば、
我慢せずに泣いてください。
自分の事を慈しんで泣いてあげてください。自分で自分を愛してあげてください。
いっぱい泣いていたら、お腹も空いてきますし、何かやってみようと思えるかもしれません。
とにかく我慢は逆効果です。
以前のあなたは怒りが強かったように見えます。
しかし、今は怒りよりも辛さを感じながらも少し落ち着いているようにも見えます。

後は時間です。
楽しめる趣味などに打ち込んで、
いっぱい自分を慈しんで、晴れ晴れとした気持ちになっていく事を願います。
そして、自然と嫌な出来事が
薄らいでいく事を、私も切に念じておりますので、どうか自分のこころの声を大事に生きていってください。

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浄土真宗本願寺派 明教寺 住職 若者の相談などに関わっていきたいです。
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温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ