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お寺とのお付き合いの仕方、戒名について

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先日父が亡くなりました。
それまで菩提寺がありませんでしたので、親戚と同じお寺にお願いしました。
葬式についてよくわからず、葬儀の当日、お経をよんで頂く直前に控え室で初七日までのお布施をお渡ししてしまい、「それはおかしい」と危うく返されそうになりました。
その事があったため、母はお坊さまに対してビクビクしています。
葬儀屋さんから「お布施は後日お渡しする以外にも当日葬儀の直前にお渡しすることも多いですよ」と聞き、そうしましたが…。
後から聞くと、お坊さまもお怒りになった訳ではなく「本来なら後日ゆっくり渡してくれて構わない」という意味でそう教えて下さったのだそうです。
しかし、その一件のせいで母は必要以上にお坊さまに怯えていて、どうしたものかと思っています(私自身はざっくばらんな方という印象です)
今後どうしたら、母はお坊さまと良い関係が築けるでしょうか?
やはり直接おたずねするのが一番でしょうか?
わからない事が多く、周りに聞ける人がおらず、正解もないようなので悩んでしまいます。

それから、よくわからず父の法名に院号をつけなかった為、「以前亡くなった親戚に比べ文字数が少なく見劣りする」と母が後悔しています。
一般的には院号を付ける方が多いですか?少ないですか?
今から院号を付けて頂くのは可能ですか?
(ちなみに、我が家は浄土真宗です)


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

もう少し寺院との関係を構築しましょう

こんにちは、初めまして。

まずは、お悔やみ申し上げます。
お悲しみでしょう。

ご宗旨が浄土真宗とのことです。
私は、同じ浄土真宗本願寺派(お西)の立場で書きます。

お葬儀屋さんから「当日葬儀の直前にお渡しすることも多いですよ」と言われたようですね。葬儀に限らず慣習は地方色、宗派色、各寺院色がありますので、全国共通のルールのようなものは、あるようでないのが実情です。ただ、その土地の葬儀屋さんが言っているからには、やはり直前渡しが多いのでしょう。私も経験上は、ほとんどが直前です。

菩提寺さんは「本来なら後日ゆっくり渡してくれて構わない」という意向だったようですね。あなたが「ざっくばらんな方という印象」を受けるご住職のお人柄のようなので、立腹したとか居丈高な対応ではなかったのでしょう。その寺院に於いては、後日お寺にお礼に行くというのが慣習だったのかもしれませんね。

今回は、お寺さんとの関係が悪化した訳ではなく、葬儀を機にそのお寺の慣習がわかったのですから、今後はそのように沿っていけばいいのだと思います。

「今後どうしたら、母はお坊さまと良い関係が築けるでしょうか」とお尋ねです。仏事は先程述べたように、寺院の慣習を知れば問題ないので「直接おたずねする」方が良いでしょう。何も尋ねないと、お寺の側と門徒(一般には檀家といいますが)さんの間の溝が広がっていきます。その寺院のご住職ならば、説明をきちんとしてくれるだろうと思います。

あと、仏事はその宗派の教えがベースになっています。
何でこうするんだろう、というルールの底にある仏教的な考えを知っておくと、納得してより充実した仏事が出来ます。日頃、お寺では法話会をしていたり、催し物などがあると思いますので、そこに顔を出していると、ご本尊の阿弥陀様を敬うということ、その敬うということが前提で仏事をしているということ、そして住職さんが言っていることがつながってきます。

また、日ごろ接していると住職さんとの人間関係も出来て、仏事がより安心して行えます。「母は必要以上にお坊さまに怯えて」というのは、日頃の蓄積が少ないのが原因だと思われます。

院号は、宗派、所属寺院に貢献した人の称号です。
後から、ご寺院と相談してつけてもらうことは可能です。
あと、「戒名」ではなく、法名ですね。

安心して仏事が行えることを願っています。

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有り難し
おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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質問者からのお礼

釋悠水 様
とても分かりやすく、丁寧にお答え頂きありがとうございました。
今まで親戚の法事に出ることはあっても、自分が直接お寺さんと関わるのは初めてだったので非常に戸惑いました。
これを機にお世話になる寺院、そして浄土真宗について知る努力をしたいと思います。

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