主人の浪費 私の怒り
初めて相談をさせて頂くうりょと申します。
主人の浪費に対して湧いてくる自分の怒りにどう対処すればよいか悩んでおります。
昨年主人が転職をし、収入が2/3に減りました。
月に五万円前後の赤字となりますが、収入減は覚悟しておりましたし、希望の職種への転職だったので
主人を応援し、私も仕事を増やせるよう勉強をしております。
そんな中で主人は毎月お小遣いとは別に二万円~三万円程
浪費をします。(お小遣いは月三万円です)
元々主人はお金の管理は苦手で、前職で稼いでいた時にはもっと浪費してしまう事もありました。
その度私は怒ったり不安になったりしたのですが、家計が赤字の今浪費を繰り返されると絶望感で一杯になります。
怖いのは怒りが頂点に達すると、主人に手をあげてしまい殺してしまいそうになる事です。
私は子どもの頃から「死にたい」気持ちがあり、不妊治療中の不安定な時に二度自殺未遂を起こしました。
その頃、怒りで主人の首を絞め危なかったこともあります。
刃が自分に向かうか主人に向かうかの違いだと思います。
カウンセリングに通い続け、自分の悪癖に気づいて来ております。
●極端な二極化の考え方をしてしまう。(例・自分が死ぬか主人が死ぬか。私が居なければ主人は好き勝手に生きられる。)
●心配事や怒りが常に頭から離れず、疲労してしまう。
(自律神経過緊張になり倒れて起きられなくなった。)
主人に対する怒りも「溜め込まず・期待し過ぎず・まあいいか」
の精神でやり過ごせる時も増えてきました。
でも、毎月同じことを繰り返されると怒りの衝動が抑えられなくなる瞬間があります。
お小遣いの渡し方を日割りや一週間単位、主人に一任する、など工夫しましたが効果はありませんでした。
このまま行くと貯金がなくなることも伝えてあります。
主人も「ごめんね」と悪いと思っているようですがコントロール出来ないようです。
私が主人を変えることが出来ないのも分かっています。
この様な状況で私が早まったことをしない為に、怒りや不安を手放すにはどうしたら良いのでしょうか。
新しい仕事を頑張っている主人を応援する気持ちも萎んできます。
自分の仕事に集中する、カウンセリング、ヨガ、呼吸法、気分転換などしておりますが怒りのコントロールが効かない瞬間が怖いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
怒りが湧くのは当然です
収入の減ったご主人を応援し、なおかつご自身で仕事を増やせるように勉強しているとは立派です。ご主人もそんなうりょさんのことをよく認めていらっしゃるから、たとえ首に手をかけられても、そんな、うりょさんを責めないのではないでしょうか。うりょさんも立派、ご主人も立派です。
怒りが湧くのは誰でも当然な事で、無理に抑え込む必要はありません。ただ、怒りが湧くことと、実際に行動に移してしまうこととは天と地の差があります。怒りを手放すことはありませんし、コントロールしようなんて思う必要もございません。理不尽な事、納得いかない事がございましたら、どうぞ、無理せずその場で怒ってください。だけど、手を挙げるのは極力こらえてください。
どうしても自信が無い時は、ご主人にはよいヘルメットを買って差し上げて下さい。くれぐれもお互いに怪我をなさらぬよう…。
「中道」の実践について
うりょ様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
うりょ様・・誠に極端なお考え(笑)・・いやいや笑い事では済まされない深刻なお悩み・・
激しい怒りというのは、仏教用語で「瞋恚」(しんに)と申しますが、特に煩悩の三毒の一つで、貪欲(むさぼること)と愚痴(愚かさ、無知・無明)と同様にしっかりと対治していくことが望まれます。
そして、仏教では煩悩や無明(根本的無知)を対治していくために「中道」を歩むことが必要となります。
「中道」に関しましては、下記の各問いにて扱わせて頂いております。
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/tag/中道
『・・例えば、琴の弦は強く絞めすぎると、やがて弦が切れてしまって音が出せなくなってしまいます。かといって、絞めるのが弱すぎると弦はゆるんでしまって音が出なくなってしまいます。強くもなく、弱くもない、中くらいに締めたところで琴の弦は丁度良い音が出ます・・』
誠に極端なことでは、益の無いことになってしまいます。程良い塩梅でのバランスのとれた生き方を調えることでより良くに過ごして参りたいものでございます。ご主人様の浪費癖を治すのも、やはり収支のバランスをしっかり調えてが大切となりますよね。もしも、うりょ様の激しい怒りの主原因であるご主人様の浪費癖がどうしても改善しないようでしたら、成年後見制度、あるいは地域福祉権利擁護事業・日常生活自立支援事業を利用なさられて、金銭管理を委ねられてみることもご一考下さい。
更に「中道」とは、具体的に「八正道」( http://ja.wikipedia.org/wiki/八正道 )の実践となりますが、このことにつきましては少し下記問いにても扱わせて頂いております。
問い「慢の煩悩でしょうか」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1003347178.html
但し、この「中道」・「八正道」の実践のためには、仏教の学びとしての聞思修の三慧、戒定慧の三学によって、その実践を確立させていくことが大切になると存じております。
是非、この機会からでも、仏教の学びを本格的に始めて頂けましたら、誠に有り難くに存じております。
善処を祈念申し上げます。
川口英俊 合掌
りょ様。
質問者からのお礼
沙門様、回答を頂きまして有難うございます。質問者のうりょと申します。
カウンセリングと共に心療内科にも5年程通院しております。
だいぶ良くなってきているのですがコントロールが効かない一瞬が怖いのです。
念のため精神科でも診てもらったのですが、私に問題は無く夫婦間の問題だそうです。
日常生活を送る中で、コントロールが効かなくなることは無く、人間関係も問題ないです。
心穏やかに暮らせる実家では無かったため、その分主人に甘え依存してきました。
その分
「可愛さ余って憎さ百倍」になってしまうのかとも思います。
自分の感情にこだわりすぎてしまうのも業が深いと言う事なのでしょうか。
増田様、回答を頂きまして有難うございます。質問者のうりょと申します。
怒りが湧くのは当然なのですね。 客観的に考えれば
「それもそうだなあ・・・」
と思いました。
「うりょさんも立派」のお言葉に
怒りを爆発させ、主人をカバーする経済力のない自分を責めている事に気づきました。
「優しくしっかりした奥さんになりたい。」
と理想を高く持ちすぎていたのだと思いました。
「ご主人も立派」のお言葉に、私がどんなに手を挙げ怒っても責めない主人の姿に気づきました。
怒りをどうにかしようとするのではなく、どう小出しにしていくかですね。
お互いが怪我をしたり、警察のお世話になっては赤字云々の話ではなくなってしまいますよね。
一瞬の怒りの解消 > 人生がおじゃん にならないよう
「お坊様もおっしゃっていたじゃない」と心に余裕を持って生活していきたいと思います。
●川口様、回答を頂きまして有難うございます。質問者のうりょと申します。
「程よい塩梅でのバランスのとれた生き方」
正にずっと自分が求めていたものです。
仏教の本を読んだ時に「中道」「八正道」とありましたが何となく読み進めてしまいました。
人生の苦しみをいかにして取り除き、心穏やかに生きて行くかをこれから改めて学んで行きたいと思います。
「早く楽になりたい!」と焦ってしまうとそれも「欲」になりそうなので
薄紙を一枚一枚重ねるように、ゆっくりと良い方向へ進んで行くよう心掛けてまいります。
主人の浪費に関しても制度を知っていると「いざ」という時の安心感につながります。
有難うございました。