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些細な嘘をついてしまう

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有り難し有り難し 17

大学4年の女です。日常的に些細な嘘をついてしまうことに関して、何か具体的な対処法があったらお聞きしたく相談いたしました。

私は、昔から相手の気持ちを汲み取ることが人よりも少しだけ得意でした。人から相談を受けることが多く、それ以外のときでも基本的に話の聞き役に回っていました。

相手の感情を読み取って思考過程を想像したり、自分事のように共感できるため、相手がかけて欲しい言葉をかけることができます。

『何でそんなに気持ちを分かってくれるの?』『あなたに話すと救われる』『あなたにしか話せない』などと言ってもらえることがよくありました。

しかし、2年間ほどモラハラ気味の彼氏と付き合い続けたことによって、出来事に関しての些細な嘘だけでなく、自分の感情にも嘘をつく癖ができてしまいました。

何かモヤモヤしたことがあって伝えても、相手が悪いのに私が怒られたり、全く共感されなかったりなどと空気を悪くしてしまうことばかりでした。そのため、自分の感情には一旦蓋をして、相手の求めているであろう言葉をかけてその場を乗り切ることをよくしていました。

また、出来事をありのまま話してもつまらないと言われたり、全く興味を持たれなかったので、少し盛って話すとこともよくしていました。

これを続けているうちに、その彼氏以外の相手にもつかなくていい嘘を平気でついてしまったり、それだけではなく自分の感情にも気付きにくくなってしまいました。

全てが元彼のせいというわけではなく、結果的にそのような言動を取る選択をした自分自身に問題があることは分かっています。

しかしこういった虚言癖のようなものや、感情をありのまま話せなくなってしまった現状を変えるには、どのように意識を変えればいいのか分からなくなってしまいました。

何かアドバイス等ございましたら、お声掛けいただけますと幸いです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

おおよそ9割がた真実にして絶対に間違いない人間性の追求

生きていくためには身を守る防衛としての方便やウソはゆるされるものです。
ですが、相手が悪意の塊のような人間性、モラハラ・パワハラ系のデンジャーな人間であれば相手を刺激しないために、そして自分を守るためにも上手な方便・嘘も当然必要でしょう。
あなたはモラハラダメンズとの出会いによってそうなってしまった。それは当然ですよ。誰だってそんな酷い目にあいたくて生きているのではありません。
また、そういう人間たちは放置すれば増殖します。
関わらないに越したことはありませんが、自分が善導できる相手であればより良い心へ上手に運ぶことも大事ですが、本人にその意思がない人には無意味です。
もちろん、すべての人を善導することはできませんが、ラーメンを極めたラーメン屋さんがおいしいラーメンを作って普通に提供していれば、今まで50点レベルのラーメンを食べていた人間たちを大きく感動させることもできるのです。
埼玉の秩父と狭山市には「麺屋たつみ」という知る人ぞ知る名店がありますが、私はそこのお店でラーメンを頂戴いたしましたら、あまりのクオリティの高さに感動を覚えました。ありがたや。こういう仕事をしてくれる人に出会えて良かったなぁと思えたものです。そういう人の存在が生きる勇気を与えてくれるものです。
人生において、生きていくうえで、本当に大事にするべき人間性というものがあります。
高い人間性を追求していけばおのずから、行動や言動があるべき姿になっていくものです。オリンピックにおいてもスポーツマンシップや互いに讃え合えるような人間性は大事です。
社会で生きていくこともお互いが人間性の金メダルを目指して生きていくことが仏教であり、純粋な宗教というものであります。
私は坊さんの世界でディープな闇を見てきたので、こういう坊さんがいたらいいなぁ、こういう坊さんがいればいいなぁという気持ちで多くのお坊さんに接してきましたが、他人に人間性の理想を求めても自分の事にはならないので、自分が理想とする人間性を追求しているだけです。
そうすると仏教の説く菩提心や宗教精神、人間性のあるべき姿はどうしても欠かせません。外せません。
そうすると自分の保身優先ではなくなる。
いうべきことを言う。
正すべきことを正す。
改善すべきを改善する。
そうするとウラオモテもなく自分に正直で安楽な人生を見出すことができます。

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おきもち

お悩み相談08020659278
今月の法話 文殊の剣 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞(本文より) 「大丈夫、慧の剣を取る。」 大いなる菩薩や老師は智慧の剣を取って、人の迷いの見解を断ち切り真実の姿をみせてくださいます。 智慧の剣とは人間の自我、我見の無いこころからなる、無垢で清らかなる「事実の様子」「本来の様相」を見極める力ともいえましょう。 それこそが智慧の剣なのです。 文殊とは自己を鎮め得た者の姿。 人間の内なる思慮分別の猛獣を修め得て、その上に鎮座する姿。 事実を事実のとおりに見るということは、余分なものがないということです。 そこに現れる余分な見解というものを断ち切った姿。 そもそも、もともと一切の事象、事実というものには余分なものはありません。 とは言えども、それでも人は人の習癖・習慣的に物事に思いをつけたす。 いまや「写真で一言」という要らぬ添え物をするバラエティ文化もあるぐらいですから、ものを本当にそのままに受け取るということをしない。 文殊様の持つ剣、智慧の剣というものは、そういう人間の考えを断ち切る働きを象徴したものです。 その文殊の剣とはなにか? お見せしましょう。 いま、そこで、みているもの、きこえていること。 たとえ文字文言を観るにしても、そのものとして映し出されているという姿がありましょう。 文字として見えているだけで意味を持たせてもいない、読み取ってもいないままの、ただの文字の羅列のような景色としてみている時には、文字であっても意味が生じません。 本当にみるということはそこに安住しています。他方に向かわない。蛇足ごとが起こらない。 見届けるという言葉の方が適しているかもしれませんね。 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞それはものの方を見るというよりはそれを見ている己を見つめる姿ともいえましょう。 そういうご自身のハタラキ・功徳に気づく眼を持つことです。 あなたの手にはすでに文殊の剣がありますよ。用いることがないのはもったいないことですね。

これまでのあなたとは今すぐおさらば

それは気の毒でしたね。
無駄に脳を働かせないようにした方が良いです。無意識に、考える癖がついているのでしょう。

そして、今まであなたは「気持ち」「思い」「相手の考え」を想像することを正しいこととしてきました。それをまずやめることです。大切なことは脳内で考えだ内容ではなく、間髪入れずダイレクトに一体となって感じている事実です。

五感を使い目、耳、鼻、舌、身体から感じる事実です。事実に、過去や、未来、計らいは一切ありません。全てありのままダイレクト。そこにあなたが脳内で考えたことを付け加えているだけなんですから、その付け加えをしなければ良いのです。新しいことをするのではなく、余計なことをしなければ良いだけです。目は、嘘をつきませんありのままを映し出し、あなたを追い詰めたりしません。耳は聞こえたままの音を捉えます。捉えるなんて様子もなく言葉であっても音として鼓膜を響かせます。そこに良し悪しはないのです。

あなたは余計なことをせず素直に反応したら良いのです。人生にかもしれない、もしかしたら、仮になどの余計なことはありません。

あなたが信じるのは自分の脳内の妄想ですか、それとも目の前のリアルですか。どちらを宝とするかであなたの人生は変わります。

是非坐禅してほしいです。

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有り難し
おきもち

個別相談可能
禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す事で、ちょっと楽になれます。悩みの根本に気づき、明るく爽やかに生きていきたいですよね。 私自身、禅との出会いにより救われた一人です。皆様に少しでもお伝え出来たらと思います。 人は自分の都合を立てて物事に向き合うところがあります。私の回答も期待していたものと違うことがあるかもしれません。その時に素直に聞けるか、回答の内容を否定的に聞くかで救われるかどうかが変わります。疑問は出てくると思います。その時はご相談ください。
ご相談時間は不定期なので、いくつかご都合を教えてください。 ◆小学校教員もしています。子供、家族、ご自身のことお話をお聞きします。 ◆禅のおかげで私も救われました。禅の教えを基に「思い通りにしたい」という自分の都合や価値観から生まれた思い込みをほぐしていくお手伝いをします。 ◆仏教は人生を豊かにしてくれることを感じてくだされば嬉しく思います。

質問者からのお礼

丹下 覚元 様
邦元 様

丁寧であたたかいご回答、誠にありがとうございます。他人に振り回されず、今後は自分自身の人間性を追求していきたいと感じました。そして余計なことは考えすぎずに、ありのまま素直な気持ちで人に接していこうと思います。そしてそれを受け止めてくれるような大事な人を大切にしていきたいです。
心が軽くなりました、本当にありがとうございました。

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